事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

三谷幸喜創作を語るPART3 古畑任三郎

2015-03-23 | 芸能ネタ

PART2はこちら

「古畑任三郎」
本当のことを言うと、僕の中では、古畑は最初、玉置浩二さんだったんです。もっと悪魔みたいな、真っ黒い衣装で無表情で淡々と事件を解いていく、そういうイメージだった。

……ほんとうの意味で三谷のテレビドラマで高視聴率!と言えたのは古畑だけだ。刑事コロンボのファンだった三谷は、むしろコロンボにできなかった部分をみずからが補うような形でドラマを書き進めたようだ。にしても、玉置浩二がイメージキャストだったとはなあ。彼も犯人役で出演していて、それはそれで楽しい回ではあったけれど、やはりわたしたちには田村正和以外のキャストは思い浮かばない。それほどの、当たり役。残酷で、かつユーモラスな美男。これはもう田村さんしか。

◆「古畑任三郎」ふたたび
緒形拳さんが犯人の回は、実は最初のキャスティングは別の人だったんです。ある喜劇俳優さんで、「あの人だったらどんな殺し方があるだろう」と考え、連続殺人の被害者の死体の肛門にメッセージを詰めるというちょっとふざけた話にした(笑)。そしたらその人に断られちゃったんです。「台詞が多すぎて、俺には出来ない」と。

……はて、誰だろうその喜劇役者とは。セリフおぼえが悪くて有名といえば三木のり平。彼は舞台のいたるところにアンチョコを用意していたというし、有力ですね。彼は舞台演出家としても高名なので、三谷としては出てほしかっただろうが。そして三谷は映画監督としてデビューする。

◆「ラヂオの時間」
「振り返れば奴がいる」で、連続もののテレビドラマでは時間の問題などで脚本をカットされたり変更されたりするのを知った経験から、1993年に舞台版「ラヂオの時間」が生まれたんですよ。脚本を本番直前に変えられちゃうという状況をお芝居にしたいと思ったから。

……おわかりだろうか。彼はさまざまなジャンルのドラマに挑んでいるが、まずは自分のテリトリーに引き込んで勝負している。そのことの良し悪しの評価が、そのまま三谷幸喜への評価につながっているのだと思う。嫌いな人は、嫌いだものねえ。以下次号

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