事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「平蔵の母」 逢坂剛著 文藝春秋

2020-06-13 | 本と雑誌

逢坂剛のお父さん、中一弥氏(104才で天寿を全うしている)は池波正太郎の「鬼平犯科帳」の挿絵も描き、息子の平蔵シリーズも。

そして今回は逢坂がわずか1才の時に亡くなったお母さん、中みさをさんの作品が表紙になっている。一弥氏とは兄弟弟子だったとか。知らなかったなあ。

ものすごく親孝行な作品ではあるが、中身はかなりハード(笑)。

長谷川平蔵の心理描写は例によって一切なく(禿鷹シリーズみたい)、手先たちの過去も哀しい。特に前作から登場した可久(かく)が火盗改とつながる前の悲惨さときたら。

しかしそんな悲しいお話の最後に、ちょいと色っぽいやりとりを仕込んで読者をホッとさせる。手練れの作品


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