第9回「決戦前夜」はこちら。
タイトルは義経(菅田将暉)が、戦の経験もないのにやけに自信家であることに由来。しかし戦術の天才である彼はその実力を発揮できずにいる。
で、この自信家はそれ以外のことはまったくダメダメな人間であることが強調されている。わくわくする展開だ。
歴史知らずだから無茶を承知で発言すると、わたしの理解では源氏の嫡流を根こそぎ殺してしまえば平家の天下はまだまだ続いたはずなのに、頼朝というシンボルを残してしまったからあのような結果になった、ってのがあるじゃないですか。
でも頼朝と義経だけではなく、出てくる出てくる頼朝の弟たち。で、優秀なのもいればそうでもないのもいる。
要するに平清盛(松平健)って源氏のことはもう全然OKだと思ってたんじゃないすか。逆に言うと、源頼朝(大泉洋)と源義経は、けっこう傑出した存在だったんじゃないすか。坂東の平家に対する怒りのマグマがたぎっていて、その神輿に彼らが乗っただけだとしても。
上総広常(佐藤浩市)はやっぱりルックスにこだわっていて、本来は和平交渉だったはずなのに、相手の佐竹氏から
「お前、老けたなあ」
と言われた瞬間に相手を斬ってしまう。笑った。
八重をめぐる女の闘い(というか男の闘い)も熾烈。いいですか、新垣結衣をどうするかで大泉洋と小栗旬と山本耕史が錯綜。そこに小池栄子と江口のりこがからむ。そして宮澤エマが論評する。大河ドラマでなくてはなかなかここまでは。
小栗旬が差し入れた餅を新垣結衣は受け入れられず、山本耕史がそれを食べた時はすでに固くなっていて、肝心なときに彼はお腹を下していたって……そんな大河ある?(笑)
「女はみんな貝が好きなんじゃないですか」
義時の発言は名言。わたしの妻は貝が食べられなくて、結婚記念日に貝を買って帰ったら
「わたしが貝を食べるのを見たことがある?」
どうもすみませんでした。
ちゃんと2回見たら貝じゃなくてキノコでした。なんなんだおれ。
第11回「許されざる嘘」につづく。
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