海岸通
第42回「川辺の誓い」はこちら。
内裏で火事が相次ぐ。偶然とはおそろしいもので、総合テレビのオンエアが終わったあたりでわたしの住む酒田市では火事が発生し、ふたりが搬送されている。近所に住んでいる同僚は
「煙の匂いがすごくて」
消防署員の親は
「初めて放水したって言ってた」
4時間後に鎮火。大変な仕事だなあ。
そして国政がらみでは、首班指名の直前に国民民主党の玉木代表の不倫報道。まあこのタイミングは偶然でもないんでしょうが。
藤原道長は、頻出する火事は、帝が天に見放されようとしているのだと強弁し、譲位を迫る。揚げ足をとっているわけだ。このあたり、現代の政局とシンクロしている。
紫式部の娘、賢子は若武者の双樹丸(伊藤健太郎)を憎からず思っているが、彼が放った言葉は痛烈だった。
「ご飯を食べに来ていただけなの」との問いに
「ああ。うまい飯がゆっくりと食えて、妹みたいなお前がいて。楽しかった」
この、妹みたい、というフレーズは、恋愛感情を強制終了させる破壊力がある。はたして双樹丸の本心がどこにあるかは判然としないが、わたしはこれを聞いて
「イルカの『海岸通』かよ」
と思ってしまいました。伊勢正三がつくった名曲ね。あなたが言うとおり、妹のままでいた方がよかったかも、というつぶやきが痛い。
この曲は他にも名フレーズが満載で、著作権のからみもあるからコピペはできませんが、別れのテープは切れるんすよとか、やさしい腕の中で別れを告げられたらしんどいとか、うわーなんかわかるぅ。にしても、先週が関白宣言とめぞん一刻で、今週が海岸通とは。フォーク世代ですね大石静さん。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます