お寺のオバサンのひとりごと

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妙好人(みょうこうにん)

2007年02月01日 | 仏教
 「妙好人」って、妙に人好きの変な人の意味ではありません。
 
 「妙好人」とは、「浄土真宗の信心篤く、仏法を喜び、阿弥陀様と共に人生を送られた方」のことを言います。
「妙好」とは蓮の花のこと、浄土と相対したこの穢土(人間世界)に咲く、白蓮華のような人。

 よく、ご法話で紹介されるのが浅原才市さん。
 この方は1850年石見国(島根県太田市温泉津町)に生まれ昭和7年同地で亡くなられた下駄職人。明治10年頃、船大工として、直方に滞在されたこともあるらしい。
 下駄作りの際にでるカンナくずに信心喜ぶ詩歌をたくさん書かれ、それを後でノートに清書し、残された歌が5041首もあるそうです。

 「風邪をひけば、咳が出る
 才市が御法義の風邪をひいた
 念仏の咳が出る出る」        (御法義:仏法のこと)

 「才市や あさまし 愚痴ばかり
 才市こころに 実はないが
 南無阿弥陀仏に こころとられて
 南無阿弥陀仏の こころ楽しみ
 親のこころを 楽しむわ
 親のこころを もろおたからよ」   (親:阿弥陀如来のこと)

 原文はひらがな・・・学問をされた方ではないので、読み書きも不自由な方です。
 
 水上勉の「才市」(講談社) に書かれていますが、「欲も煩悩も兼ね備えた凡夫のままで、口に出しこそせぬが、信心には学問も知識も邪魔だとする人々である」 

 
コメント
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