保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

保津峡で豪雨にメガ・ヒット!

2005-07-31 17:12:32 | 船頭
今日は朝からすっきりしない
空模様で、湿度の高い蒸し暑い
天候。
天気予報では、昼頃から雨が
降り出すらしい。

あやしい空模様が広がる京都・保津川
では、朝10時に出航するはっちん達
の船にもしっかり雨用のテントを張りました。

出航して全工程の半分を通過した時です。

山深い渓谷の奥から大きな音がこだま
しだしました。そうです。雷さまです!

「ゴロゴロ~!ゴロゴロ~!」とその音
のボリュームは段々と増してきました。
それと同時にあたりに暗雲が立ち込め
出します。
その暗雲は徐々に厚みを増し、昼前だと
いうのに、もう辺り夕方のような暗さです。
「これはあと2~3分で来るな!
しかも相当凄い奴が!」
この時の船頭の読みは、アメダスより
正確かもしれません!

そして2~3分後、やって来ました。
凄い夕立ちが!降り出すと一気です。

大粒の雨が川面と船の屋根、船頭に
突き刺さります。雨は激しさを増し、
前が見えない程の豪雨になりました。

カッパを装着する間もなく、私達の
身体はトレンディードラマの修羅場以上
にびしょ濡れ状態に。

髪の毛からは雨水が滴り、服は下着まで
ずぶ濡れです。
でも運行中ですから、仕事の手を
休める訳には行きません。
豪雨に晒されたままで、嵐山まで無事に
着く使命があります。

豪雨に混じり、突風のような谷風が
激しく峡谷内を乱舞します。



悪条件下での船の操縦は、船頭の腕の見せ所!
風を読み、雨での視界を見極め、増えてくる
川の水位に上手く乗せて流します。

自分でいうのもなんですが、まさに職人技です。

こうして今年一番の豪雨をしのいだはっちんでした。

でも、着替えを忘れて、ずぶ濡れのまま
2回目を下っていったはっちんでした。