保津川下りの船頭さん

うわさの船頭「はっちん」が保津川下りの最新情報や、京都・亀岡の観光案内など、とっておきの情報をお届けします。

再開後、初の連休でわかったこと。

2006-09-23 22:23:29 | 船頭
今日は保津川下りが再開してから初めて迎える連休の初日。

天候にも恵めれたことで、あの事故以後の反響や配船調整などを
分析し、また秋のシーズンへのシュミレーションを兼ねるには
最高の条件となりました。

結論からいうと、流船数で前年度対比の約60%という大幅な減少
で、シーズンの来客数にも全ては対応できないとの予測が出されました。

これは迂回路を歩いて頂く時間と着岸に有する時間に加え、
後続船の迂回路船着場への進入に際する時間調整という
時間的ロスが原因で、午前中にはトロッコ列車からの
来船者を一時制限せざるおえない事態となったのが大きく影響しています。
また、大口となる団体客が取れないということで予約数が大幅減。

もやは、これが一日に船を出せる限界なのか?

とりあえずは再開できたという安堵感は一転して、この先迎える
秋の観光シーズンを前に失望感へと変化してきています。

もう一度緻密な計算により、迂回路通過に掛かる時間を算出して
船間距離を縮めることで、増便を図るなどの対策を練らないと
秋のシーズンは全く対応しきれないでしょう。

抜本的解決策が全く立っていない今、このスタイルでの営業を
続けていくしか手がないことに激しい焦燥感を覚えます。

迂回路乗船場は雨による増水に見舞われれば、あっという間に
使用できなくなるという欠点も残したままであることを見れば、
流船数で、例年の三分の一になるとの最悪の予測も出されており
当然、亀岡及び嵐山周辺の観光関連施設などにも影響が
出るのではないかとの懸念も強まっていると聞きます。

一年中で最も楽しみな季節であるはずの‘紅葉の秋’を控えて、
保津川下りの夜明けはまだまだ遠いといわねばならないでしょう。