保津川下りの船頭さん

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スピリチュアルな人たち。

2006-09-29 23:02:42 | スピリチュアル
「スピリチュアル」なる言葉が大流行している。
日本語に訳すと「精神的」という単純なもの。

先日もTV番組で自称スピリチュアルな人たちが
多数出演されているのを観せて頂いた。

それにしても「スピリチュアル」な人達って江原某さん
だけではなく、大勢おられるのですね~ 驚きました。
それだけ現代人が物質的豊かさや論理では
救われない、悩みが多い時代ってことなのでしょうか。

自分の感想としては「スピリチュアル」というものは
心理学に霊障を組み合わせた、新しいカンセリング方法だと理解している。

従来の心理学ベースのカウンセリングでは、自らの深層心理まで
突き詰めることも多く、相談者の負担や解決法が難しい場合がある。
でも、その原因となる奥深いところに‘霊’を持ってくることにより
心理的にワンクッションが入り、相談者が楽になるという技法だと感じる。
「上手くいかない理由は自分にある、自分が変われば周りも変わる」
でも「変わろうとしても変われないのは‘霊’が邪魔をしているからよ」
とやさしく教えてくれる所にスピリチュアルカウンセリングのミソがある。

では‘霊’を持ち出すには、先ずカウンセラーに
霊が見えているという前提が絶対に必要だ。

でも番組に出演していた人の中にどれだけ「本物」がいたのだろう?


自分は学生時代から神秘な世界に興味を持っている。

心霊との出会いは大学生の時、某出版社でアルバイト記者をしていた頃だ。

「心霊&超常現象の深層」というコーナーに参加したことが
心霊研究との出会いだった。それ以後も校内に心霊研究会なる
ものをつくり、徹底的に調べた経験を持つ。

霊能者、占い師、気功師など巷で噂の人物には、記者として、時には
お客として片っ端から会いに行き、その器量を探ったりした。

霊能者や占い師の実力を測る自分の調査法は至ってシンプルだった。

最初に霊に観てほしい事(架空の話の時もある)をこちらから提示し、
その答えが当っていようが、いまいが、その話に乗ってみて話を膨らますのだ。

例としては
「両親との相性はどうでしょうか?」「恋人とのこれからについて」
「進路で悩んでいるのですが、就職戦線が厳しくて・・・」
などと、学生特有の悩みを先ず振ってみる。

すると霊能者や占い師は
「今、父さんと揉めているでしょう?」
「就職をうまく運ぶにはOOをしなさい」
などと現状を探るような会話をしながらこちらの情報を
上手に聞き出し、アドバイスをしてくれる。

それはそうだ。態々、お金を使って占ってもらう人というは、
何かしら悩みがあり将来の方向など上手く行ってないから
観て貰おうと来る人ばかりだ。
大体は、否定的なことを振ると‘当る’と感ずることが多いのだ。

そこでこちらも「やっぱり・・・」と、相手方の霊視が当っていると思わせる様な
リアクションをわざと返すと話は段々、架空の世界へと向かうというわけだ。

もちろん会話のテンポも大事だ。
間髪いれず相づちを打ち、こちらも話を引き出す誘導尋問のトリックを
仕掛けるのである。

この様なやり方にちょっとキツイのではと批判もあるでしょうが、
この程度の演技に引っ掛かる様では「本物」であるわけがない。
そんな、イカサマ師に、自分の大事な人生を左右する選択を
軽々しくアドバイスしてほしくないし、この行為は犯罪ですらあると思う。

幾度となくこの様な調査をした結果としては、残念ながら
その殆どの人物が眉唾モノと判断せざる終えなかった。

彼らは本当は何も見えてない。否、見えてると
本気で自分が思い込んでいるのかも知れない。

ただ! 殆ど・・・という言葉に注目してほしい。

僅かだが、自分を心底戦慄させた「本物」の霊能者は占い師いる。

彼が発する内容はどれも正確で具体的なのだ。
誘導尋問などに引っ掛かからず、逆に「それは嘘だ」と
はっきり言い切り、自分の心理状態すら読まれるのではないかと
恐ろしくなることがある。

そして、そのような人はあまり表に出たがらない。
自分が見たくないものが見えることに悩み苦しんでいるのだ。

ましてや芸能プロダクションなどと契約して新手のタレント
としてTVで売り出したりすることはけしてしないだろう。
静かに暮らしたいのだ。

自分には彼らが何故、見えるのか?明確なものはなにもわからない。
しかし「スピリチュアル」という方法が、悩み苦しみの中で生きている
人たちに、ひとすじの希望の光を灯し立ち上がり歩き出す
きっかけとなるのならその存在価値は大きいといえるだろう。
また、このような人間の通常能力を超える世界が存在することを理解する
ことで、醜い権力欲に裏打ちされた武力での争いや、自然界をも支配しようと
する「人間の傲慢さ」を抑止する力になれば、この能力の存在理由も
自ずと悟れてくるのではないかと思うのだ。