私の住む奈良から京都は近い。何回も京都を散策していてもいいはずだが、意外と少ない。その原因の一は「体調」(すこぶる元気と妻は言うが)。その二は「方向音痴」(妻も十分認めている)。だが、人生も少なくなり始めたこの頃、そうは言っていられないと出かけた。まず、三十三間堂「千体の観音立像」。テレビで何回もやっていた。その度に、「行きたいな、行きたいな」ともどかしく感じていた。近鉄八木駅から特急で1時間弱。わざわざ「特急」に乗る。体調が心配だから……。おっ、久しぶりの京都だ。バスの乗り場を聞く。「三十三間堂はどの乗り場ですか」。声が緊張で震えている。「ここです」。目の前だった。バスはやっと待っていた人が乗り切れたほど混んでいた。閉所恐怖症? だが、我慢しよう。結局はひとりで行動するのが怖いのだ。やっと、入り口にたどり着いた。人も多くない。ゆっくり見られそうだ。切符を買って、「さあ、拝観」。ここで、「方向音痴」が出た。なんと「出口」から入ってしまった。前から人がどんどんやって来る。「方向音痴」=「いい加減に行動すること」。私はそれほど信心深くはない。絵画を見ることと仏像を見ることにそれほどの差がない。だか、仏教的空間が好きだ。そこは静かで、後先がない時間が流れている。自然と手を合わせる。
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