最終巻が届いた。本棚には全巻揃った。この読書感想も最後になる。もう一度読み直し、書き直し、私なりにつげ作品の全貌に迫ろうと思う。さて、9巻は全作品が時代劇である。3巻に掲載された時代劇より総じて重い。それは雑誌の種類によるものと思われる。残酷な描写が多々ある。「盲刃」は結末がスパッとない。読者は知っているということだろう。「鬼面石」は顔の為で差別され迫害される男の話である。ラストは、たった一人心が通じると思っていた女に、顔を踏みつけられる。救いの全くない話である。血や首が飛び、一刀両断では内臓まで飛び出す。私はつげ義春がこんな作品を残していたことを全く知らなかった。唖然とした後、これらの作品群の残酷さは、後年の名作の中にも形を変えて潜んでいることを知る。
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