ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2012.3.4 またも蟄居、よって読書

2012-03-04 21:07:14 | 読書
 昨夜、寝る前にちょっと喉が痛いかなと思ったが、イソジンでうがいだけしてそのまま休んだ。はっきりしない肌寒いお天気のせいか、すっきり起きられず今日も昨日に続いて朝寝坊の体たらく。
 今朝、喉の痛みは相変わらずだったので、うがいに加えて葛根湯のお世話になった。

 食欲はあり、朝食はたいらげたが、どうにもだるさが残っており、ちゃっちゃと動けない。ずっとさぼっていた拭き掃除をなんとか済ませた後、このまま一歩も外出しないのもと、気分転換にリンパプラスヨガに行こうと予約時間を確認したところ、今月からスタート時間が1時間早くなっていたことが判明。既に開始15分前で、ネット上のキャンセルも電話のキャンセルも出来ず、無断欠席になってしまった。

 それでは、買い物方々夕方のクラスに予約を入れようかと確認してみたが、こちらは満席。結局また蟄居となった。おかげで本は数冊読めたが、なんとなく顔が火照って熱っぽい感じ。無理して出かけない方が・・・という家族の意見を尊重し、土日とも一歩も外に出ずじまいになってしまった。

 今日読んだ本は2冊。
 1冊目は湊かなえさんの「少女」(双葉文庫)。
 帯には「人が死ぬのを見てみたかった。」というショッキングな字が躍っていた。ご存知、「告白」に続く文庫第二弾だ。解説にある通り、湯本香樹実さんの「夏の庭―The Friends」を思い出した。裏表紙には「親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら、死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く-死の瞬間に立ち会うために。高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー」とあるが、いやはや女子高生の毒気に圧倒されつつも、巧みに張られた伏線がラストに向けて組みあがっていくのはさすがだった。けれど、やはりちょっと後味が・・・。

 2冊目は上野千鶴子さんの「おひとりさまの老後」(文春文庫)。
 帯には「結婚していようがいまいが、だれでも最後はひとり もう老後は怖くない!ひとりでも安心して死ねる 75万部の大ベストセラー、待望の文庫化」とある。文庫化されるまでの4年の間に、28刷75万部を超えたという。今、手元にある文庫も、昨年の12月の第1刷でなく今年1月の第2刷である。
 最初から最後までテンポの良い上野節が全開。専門用語満載なのにユーモアたっぷり、あっという間にすらすらと読み終わって実に爽快な気分だった。
 新しい発見は、乳がん初発の時に読んだ「アメリカで乳がんと生きる」の著者・社会学者の松井真知子さんと上野さんが旧友でいらしたということ。その当時、この方は今、どうしておられるのだろう、とネットで検索したことがあった。亡くなっていたのは判ったが、それ以上は判らなかった。今になって松井さんの最期をこの本で知ったのは何かとても不思議な気分だった。


コメント
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