ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2019.5.8 採血後腫瘍内科診察、イメンド服用後パージェタ・ハーセプチン・ハラヴェン(8割減量)3剤併用4クールスタート

2019-05-08 23:10:58 | 治療日記

 昨日は仕事を終えてから、リラックスヨガのクラスに参加。さすがに仕事再開初日とみえて、皆さんお忙しいのだろう。それほど混雑しておらず、広々。久しぶりに仕事をした心地よい疲れをうまく手放した。シャワーでさっぱりして、駅前のレストランで夫と待ち合わせ。夕食を済ませ、夫には荷物を持って帰ってもらい、私はその足で病院最寄り駅に近いホテルに向かった。
 ここのところご無沙汰していた温泉付きホテルにチェックイン。ケア帽子を被って大きなお風呂でゆっくり手足を伸ばしてリラックス出来た。

 夜中に一度お手洗いで目覚めたが、すんなり寝直し、モーニングコールをセットした30分ほど前に自然に目が覚めた。家族ラインには、今日から3週間別の研修会場に向かう息子からコメントがあった。本社より30分ほど遠く、到着後は制服に着替えるのだそうだ。私もこれからお風呂に、と入れると夫が「皆早起きで偉いね~」と返信があった。今朝は貸し切りでさっと温まって軽く足をマッサージした。焼きたてデニッシュや有機野菜タップリメニューの朝食を済ませ、朝の連続テレビ小説を視てからチェックアウト。

 外は快晴。やや冷えこんでいる。日中は汗ばむくらいになるという。今月初めての通院、連休明けだからどれほど混んでいるか、ちょっと心配である。到着後、IDカードを通すと、番号のスリップが出てこない。ロールが噛んでしまっており、直接診察科で出してもらうように言われる。ちょっぴり時間をロスして採血受付へ。待合い椅子は一杯で溢れている。20人近く待っており待ち時間は12分と出ている。荷物整理をしながら待つと、時間どおりに採血室に入れた。

 今日は初めての看護師Iさん。マーカー等の測定は月末なので2本のみ。針刺しは皆さんが良く刺す(血管が太く浮き出て瘤のようになっている)場所だったが、びっくりするほど痛み、顔をしかめる。さす時に痛いと抜く時も痛い。ご本人も刺しながらグリグリしたようで「痛かったですね、ごめんなさい」と平身低頭であった。確かに痛かった。ちょっとブルーな連休明けである。止血したまま腫瘍内科へ移動する。

 既に待合い椅子はかなり埋まっている。ウロウロしながら探し回ってなんとか席を確保して、腫瘍内科の受付に並ぶ。「ID自動受付機でスリップが出てこなくて、こちらで出して頂くように言われました」と受付で申し出、月初めの保険証チェックもお願いして、終了した。

 本日のお伴は久間十義さんの「禁じられたメス」(新潮文庫)。
 病院での待ち時間に医療物を読むのもなんとも・・・なのだが、帯には「何人もの患者を救った彼女をマスコミは袋叩きにした 不倫、離婚、逮捕・・・・。過酷な運命に翻弄される女医。感動の医療長編」とある。評論家の末國善己氏が「著者は宇和島徳洲会病院の事件をモデルに、臓器売買の発覚が病気腎移植の公表につながり、そこから始まった執刀医たちへの壮絶なバッシングを、ルポルタージュを思わせる手法で丹念かつリアルに追っている」と書いておられる。

 物語は2000年秋から始まり、2014年震災後までにわたる。運命に翻弄されながら、主人公が医師として、娘を持つ親として成長していく物語だ。乳がん再発のため31歳で早世した歌人・中城ふみ子の詩集が全編を通して大きなモチーフになっている。読み進めるうちに色々考えさせられた。

 採血してから1時間ほどで「中待合いへどうぞ」の番号が出る。血圧測定は115-70、脈拍は73。30分ほどして先生から声がかかった。病院到着からまだ2時間弱。連休明けであることを考えれば順調である。

 「さて、連休はいかがお過ごしで?」と訊かれ、「前半は低調でしたが、後半は元気でした。」とご報告。翌日からの様子を箇条書きでお伝えし、先生はPCに打ち込んでいかれる。「気持ち悪さ、火照り、だるさはありましたが、ワイパックスを出して頂き、よく眠れたことが大きかったです。これまでで一番回復が早かったように感じました。それでもいきなり下痢をした日があったり、酷い頭痛の後に視野欠損などもありました。一過性でしたが。」とお話しする。「採血の結果は問題ありませんでしたか。」と訊くと、白血球3,400、好中球1,100とのこと。「来週は採血なしでトライしてみましょう。おそらく1週目は少な目でも2週目は上がってくるパターンなので問題ないと思います。今日やってみて次回どうか、このまま行けるといいですね。採血なしなのでレントゲンを入れましょう」とのこと。

 「それでは今日は予定通りやりましょう。」と。診察室での体温は6度7分。
 吐き気止めに明日、明後日と吐き気止めイメンド+ステロイドのデカドロン、就寝前に安定剤ワイパックス3日間、これを来週の分まで2セット。ロキソニン、タケプロン、ドンペリドン(ナウゼリン)を3週間分処方して頂いた。これなら来週は薬局に寄らずに済むので、時間短縮が図れる。有難いことである。

 ご挨拶をして診察室を後にし、化学療法室へ入る。さぞや混んでいるのでは、と思うが待合い椅子には誰もいない。どのベッドやリクライニングシートにも既に患者さんが入っている模様。皆さん一体何時に来ておられるやら。いつものように夫やお友達にLINEで報告し、呼んで頂くのを待っていると、「イメンド飲みましょう。」とお薬が届く。すぐに飲むとほどなくして看護助手さんから前回同様窓側の奥の席に案内された。

 身支度を整え、読書再開。イメンドが効くまで点滴は始まらないので、小一時間待つ。今日もケア帽持参でかつらを外してリラックス。Krさんが針刺し。ちょっと痛んだが、何のこれしき、である。
 その後30分ほどしてMさんから薬が届く。3剤併用の治療4クール目スタートである。

 点滴棒に5本の薬液パックと生理食塩水のシリンジがぶら下がる。点滴順にパージェタ、ハーセプチン、吐き気止めデキサート・アロキシミックス、8割減量ハラヴェン、生理食塩水である。
 パージェタ、ハーセプチンはそれぞれ1時間で、吐き気止め2剤混合は15分、ハラヴェンは5分、ラストの生理食塩水は15分。ということで合計2時間半強の予定だったが、あちこちで点滴終了の合図の音が鳴り響き、看護師さんたちは文字通りてんてこ舞い。患者さんの愚痴や不調の訴えもあちこちで聞こえてくる。そんなわけで合図のアラートが鳴っても対応がなかなか進まない。今日も3時間以上かかった。

 抜針はKwさん。GWやヨガの話(1年前から始められたそうだ。)をしながら。それなりに衝撃はあったが、これも想定内。終了時の血圧は114-65、脈拍は61。安定している。
 途中今日もちょっと眠くなり、ウトウトした時間があったので病院内では1冊が読み切れなかった。

 化学療法室に滞在した時間は4時間。針を抜いて頂いてすぐ、慌ててお手洗いへ行くのもいつものパターン。
 ご挨拶して部屋を後にする。会計へ移動して受付。待合い椅子は相当混んでいる。小さい赤ちゃんの弱々しい泣き声も響いている。受付番号を頂いて、薬局へ2枚に渡る処方箋を送信。今日は待ち時間が長そうなので威力を発揮してくれそう。
30分ほど待ってようやく会計番号が出る。点滴代だけで50万円相当の点数。支払いは15万弱。

 病院を出ると、陽射しが強い。日傘はもう必須である。風が強くてかつらが飛ばされそうでドキドキする。病院前の桜並木の緑がとても濃い。薔薇の花も満開である。
 薬局へ到着して、「病院内から処方箋を送りました。」と申告する。数人の方が待っている。今日は受付番号を頂かず、少しして顔なじみの薬剤師さんがこちらに見えて、「イメンドがいつもの2日分でなく4日分になっていますが・・・」と仰る。「かくかくしかじか、来週投与を前提に2回分処方して頂いたのですが・・・」と説明する。「間違いないのですね。それではすぐにご用意します」と仰って10分ほど待って呼んで頂けた。2回分で6,000円弱。カード払い。

 本日の病院と薬局の滞在時間は合計で6時間半強。まだ気持ち悪さは殆どない。夜になったらまた食欲が落ちてしまうかもしれない。今日は頑張って高層のレストラン街へ直行。既にランチタイムを若干過ぎており、4時には一度閉店ですが・・・、と入れて頂けた。イタリアンランチコースをデザートまで楽しんだ。本もなんとか読み切った。
 JRに乗る。もう夕方、高校生たちが帰宅する時間のようでそれなりに混んでいるが、優先席に座らせて頂いた。やはり疲れていたのかとにかく眠くてたまらず、ウトウト。

 乗換駅のスーパーで夫のお弁当と私の冷やし中華等を購入。最寄り駅では迷わずタクシーに乗る。既にフルタイムで仕事をして帰宅するのと殆ど違わない時間だ。生協から配達された食品をえっちらおっちら運び入れ、一通り収納を済ませる。最低限の片づけものを済ませ、洗濯を畳み始めたところで夫が帰宅。

 その後、いつの間にか眠ってしまう。夫は待ちきれず先に夕食を済ませた模様。申し訳ない。
 気持ち悪さはそれほどないが、早くも味覚異常が出ていて、冷やし中華もピクルスも皆、やけに苦い。うーん。毎回出方が違うので、なかなか難しい。
 明日は定例の会議で東京横断出張。ライナーを予約しているので、ゆっくり座っていけるのがせめても、である。週末までなんとか踏ん張って乗り切りたい。
コメント
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