昨夜も夫と息子の鼾にもめげず、朝までぐっすり6時間以上連続して眠れた。やはりよく動くとよく眠れるということか。2日とも朝風呂に行かずじまいだったのはちょっと残念だったけれど。
窓の外は昨日と打って変わっていいお天気。朝焼けが美しい。BSで朝の連続テレビ小説を視てから足湯を済ませる。夫は起きたが、寝坊助息子は全然起きない。なんとかお尻を叩いて起こし、朝食会場へ向かう。
夫がお腹を壊したという。この2日間かなりの飽食続き。昨夜も息子と私は握りずし会席にしたところ、夫はもっとがっつり食べたい、とすき焼きがついているコースにしていた。私はお腹が緩いのがデフォルトだが、“今日も元気だご飯が美味い”を地で行く夫がお腹を壊すのは珍しい。
朝食会場は昨朝よりもさらに混んでいる。15分ほど待って、ようやく案内された。お腹を壊している時はとにかく食事は控えめに、が原則である。ついつい調子に乗って頂きすぎて、私は何度痛い思いをしたことか。夫は大分少な目にした、と言っていたけれど・・・。
部屋に戻り、荷物を整理してパッキングを済ませる。帰りの特急時間に合わせて乗り継ぐバスの時間を逆算し、頭に入れる。相変わらず夫は下痢が続いているようで、イマイチ元気がない。
チェックアウトを済ませ、荷物をロッカーに預ける。ホテルの噴水が美しいパティオで写真撮影を済ませ、再びパークへ向かう。
一昨日よりも混雑している。3連休最終日、お天気も良くなったせいだろうか。夫のことを考えると、とてもハードなアトラクションは無理だろうと、座っていられるマイルドなものからスタート。レーザー銃を打ち、園内一周の汽車に乗る。ところが、ティーカップに乗ったのが運の尽き。息子が調子に乗ってグルグル回すものだから、私たちはすっかり酔ってしまう。さらには息子が、私は一昨日は遠慮申し上げたスプラッシュコースターに乗ろうよという。幸いフード付きのコートも着ているし夫が一昨日付き合ったので、付き合うことに。ヴァイキングにまで乗らされて、結構ヨレヨレな私である。
夫はとてもではない、と撮影班に回るが、その頃から急に元気がなくなったようだった。座っていられるからと3Dシアターに入ったが、そこから出たらもう限界だったようで、お茶をして待っているから2人で行ってきてという。一度は夫から離れて息子に付き合おうかと思ったが、心配なので夫が入ったレストランに戻る。丁度食事の時間帯で他のお客さんたちは皆食事中だが、夫はスープを飲んでじっとしている。とりあえず持っている整腸剤を渡す。風邪かもしれないというので、葛根湯も飲んでもらう。このまま無理にここにいるより、ホテルに戻ってソファでゆっくりしている方がいいでしょう?、と戻ってもらうことにした。
残り時間はあと2時間弱。息子を放置するのも可哀想だし、と再び息子と合流し、一昨日回っていないちびっこゾーンを回って、大人二人でちょっとどうよ、という感じのアトラクションを制覇した。息子がコースターをあれこれ乗っている間は、20年近く前にも買い求めたと記憶している、スペインでは“幸福のお菓子”と呼ばれているポルボロンを買い、メインエントランスや広場で写真撮影。本当に空いていてTDL のエントランスとは雲泥の差である。
最後に、また乗るの、というほどしつこく息子が吊り下げ式コースターへ。そこから降りたところで合流し、気球ライドに乗って園内を見渡しておしまい。ホテル専用出入口からパークを後にした。
ロビーで待っている夫と合流して、荷物をピックアップ。シャトルバスと路線バスを乗り継ぎ、鵜方駅まで向かった。帰りのしまかぜの出発まで30分弱は待合い室で時間調整。
夫は相変わらず元気がないので、ここは私が頑張らねばと、いつもはお任せの荷物持ちも買って出た。定刻に「しまかぜ」が入線し、3号車、洋風個室に入る。
これは快適である。4人ゆったり座れるソファに大きなテーブルが備え付けられている。さらに“電車でGO!”さながら前方カメラの様子が個室内で観られ、窓もとても大きい。(まあ、その後どこの停車駅でも色々な人から見られることになるのだけれど・・・)発車まもなくアテンダントさんがご挨拶に見えて、暖かいおしぼりと乗車記念証を持ってきてくれる。息子はもうすっかりハイテンションである。
夫はとてもランチどころではなかったし、私たちも時間が惜しくパークでウロウロしていたので、お昼は抜きだった。さすがにお腹ぺこぺこ。遅いお昼を頼む。松阪牛カレーや松阪牛重等を注文すると個室まで運んでくださる。夫は整腸剤を飲むために少しサンドイッチをつまみ、後はちょっぴりのお菓子と珈琲だけ。息子はほぼ2人前をペロリ平らげた後、さらにスイーツセットも難なくクリア。私はちょっと遠慮気味にあれこれ味見をし、スイーツと紅茶だけは美味しく頂いた。
そんなわけで鵜方から名古屋まで2時間ほどの乗車時間は食べて飲んで、車内グッズを買って、ちょっとカフェ車両等を見学しているうちにあっという間に終了。辺りはもう真っ暗になっていた。
名古屋での新幹線乗り換え時間は私たち上り組が20分、息子が30分弱。無事にホームに上がり、息子は私たちが出発するまで見送ってくれた。車内でのお伴は有川ひろさんの「倒れるときは前のめり」(角川文庫)。有川さんの初のエッセイ集!ということで興味深く読んだ。
新幹線の乗車時間は上りの私たちは1時間半弱。下りの息子は1時間弱。とはいえ息子は新幹線降車駅=自宅最寄り駅だが、私たちは新幹線の降車駅から在来線、私鉄乗り換えと1時間はプラスされる。結局、息子が帰宅した、と連絡があった5分後に新幹線を降りた私たちが帰宅出来たのは、それから優に1時間以上かかってからのことだった。
昼からろくに何も食べていなかった夫はさすがに空腹だったようで、私鉄乗換駅でカップ麺を買いたいと言い、そういえば私もお腹が空いていると同調した。最寄り駅からはタクシーに乗って帰宅し、大車輪で片付けをし、洗濯機を回す傍ら買ってきたカップ麺の遅い夕食を摂った。
帰宅すると今年初めてのお花が届いていた。ピンクの薔薇が6本、センニチコウ草2本、ソリダコ1本、ミスカンサスの葉。草臥れていたけれど、そのままにも出来ず、ガラスの花器に投げ入れた。花言葉はそれぞれ「愛らしい」「色褪せぬ愛」「用心」「変わらぬ想い」だという。
あと9時間もしないうちに新しい1週間で仕事を始めているかと思うとクラクラする(そう思うなら無理してブログを書くことなんかないのに、と夫は言う。ごもっとも。)。
こうして飽食し過ぎて、最後にはお腹を壊してしまったというオチがついた真珠婚式記念旅行は、息子も参加してくれて終了。
本当の結婚記念日は明日である。夫が元気になってくれると良いのだけれど・・・。蛇足ながら私は腹八分目を通したことで、今回酷い下痢には見舞われずに済んだ3日間だった。