昨夕は仕事を終えて一旦帰宅。片付けと着替え等の身支度を終えているうちにワクチン接種を終えた夫が帰宅する。その後、夫が歯科クリニックに出かけるのと同時に家を出て前泊ホテルに向かった。前回から4週間、空には満月である。
車内でのお伴は群ようこさんの「じじばばのるつぼ」(新潮文庫)。帯には「痛快エッセイ集、TPO無視じじ、歩きスマホばば、レジで世間話ばば、昼間に下ネタじじ、じじばばのふりみて我がふり直せ!?」面白いに決まっているのだけれど、ぎょっとする強烈な話題も多く、読み切らないまま瞬く間に病院最寄り駅へ。
かつて夫と宿泊して、夫は新幹線で職場に向かったという歴史のある、駅直結のホテルにチェックイン。17階のダブルルームからはみなとみらい方面がよく見える。荷物を置いて、食事の調達に出るが、蔓延防止等・・・で駅ビルレストラン街は既にオーダーストップ態勢。温かい食事を頂くのは諦めて、茶巾寿司のお弁当と明朝のサンドイッチ等を買い、部屋に戻った。
夕食を摂りながら母にDuo通話。先週木曜日に発熱して金曜日からお休みしていたヘルパーさんはコロナ陽性だったため、助っ人の方が見えたという。火曜日に会ってから1週間、母は熱も喉の痛みも症状はないというので、大丈夫そうだけれど、ちょっと心配である。
食後はラウンジに降りてカフェラテを頂いてから部屋に戻った。ラウンジも普段より1時間早いクローズ。テイクアウトする宿泊客も多い。
前回治療後の問診票等を埋めて早めに入浴し、ベッドに入ったけれど、3回もお手洗いに目覚め、朝4時前の3回目以降は寝直すことが出来ず、そのままアラームが鳴ってしまった。嗚呼。都合4時間眠ったかどうか。
窓の外では空がだんだんオレンジ色に染まり、日の出を拝めた。
浴槽足湯で浮腫みがちな足をマッサージし、身支度を整えてニュースを視ながら部屋でサンドイッチとヨーグルト、ジュース、紅茶の朝食を。夫にLINE連絡をしたら37度を指す体温計の写真が送られてきた。やはり3回目の接種、前回、前々回はなんともなかった夫も微熱である。6連休の後、今日は出勤しなくては、と葛根湯を飲んで出勤した模様。
食後、母にDuo通話。今日は午前中は整形外科に、午後はWさんサロンのマッサージを予約しているそうだ。BSの朝ドラを視てからチェックアウト。手提げを預け、最低限の手提げだけまとめて身軽に出かけた。駅直結のロケーションは本当に便利だ。
良いお天気で、青空だ。今日は12度まで上がるとのことだが、冷え込んでいて、風が冷たい。
病院に到着。受付のIDカード機で暫し並ぶ。自動検温装置になっているスクリーンの前を通り過ぎようと思ったら、そこに顔を近づけて陣取っている年配の男性がいたので、測ることが出来ず。うーん、これは昨日の群さんの本のとおりでは。
採血受付へ移動して、ピンク色の受付番号表を取る。椅子がかなり埋まっている。電子掲示板を見ると、20人近く待っていて、待ち時間は12分と出ている。
エコバッグにコートを収納し、環境整備をしていると、ほぼ時間通りに番号を呼ばれた。
今日の採血は初めてお見かけした女性。名札をされていなかったのでお名前はわからず。とても丁寧だったけれど、針刺しは痛み、5本採取している間中、ずっとチリチリとし、抜く時もううう、という感じで外れだった。お礼を言って席を立つ。
止血をしながらエスカレータ―に乗って、レントゲン受付へ。紙の番号札を取って、呼ばれるのを待つ。10分ほどして保険証チェックも終え、中廊下に案内される。その後間もなく技師さんから呼ばれて撮影に。ブラトップ等ホックやボタンのついていないレントゲン対策の服装のため、お着替えはなし。正面、左方向から2枚撮影して、無事終了。
再びエスカレーターを降りて腫瘍内科に移動する。待合い椅子は混んでおり、定位置の席は埋まっている。受付正面の席を確保してから受付に並ぶ。いつものように問診票の追加を頂き、今回も息切れ以外全て「ない」に〇をして、息切れ「ある」の前に“たまに”を追加した。
群さんの本の続きを読みながら待ち時間をやり過ごす。裏表紙にあるとおり「人間だれしも、気づけばあっという間にじじとばば。・・・もしかしたらあなたもこんなジジババ予備軍かも!?」という。還暦になった私もシニア入り口。本当に気を付けなくては、と我が身を振り返る。
採血から1時間経ったところで、血圧測定。86-62、脈拍が88。低めである。その後20分ほど待って”中待合いへどうぞ”に番号が出た。車いすで待っている患者さんや付き添いの方たちで中廊下の椅子は一杯。さらに30分ほど待って、先生がドアを開けて私の名前を呼ばれた。病院チェックインから先生にお目にかかるまで今日も2時間。
「おはようございます。」と挨拶して、荷物を籠に入れ、自分の体調管理ノートやエンハーツダイアリー等を出して席に着く。
「さて、まずは。」と体温計を渡され、脇に挟む。珍しく低めで6度3分。
「体調はやはり?」と訊かれるので、「はい。やはりいつも通り具合が悪かったです。」とお答えすると、薬剤師さん経由の(薬局からの)報告も入っています、と電子カルテをご覧になりながら仰り、詳しいことをお話ししないで済む。
「今日の採血の状況ですが、あまり問題ありませんね。マーカーも若干下がっていますね。結果のプリントは後程出しましょう。」とのこと。
前回10月と今日のレントゲン写真が並んでいるが、ぱっと見、変化ないようだ。先生からのコメントも「あまり変化ないですね」とのこと。というわけで今日も治療続行である。よし。
次回は現役最後での治療になるが、既に予約表には、4月、5月の化学療法室予約が入っている。SpO2は98%、脈拍は73。
「もう少し、(副作用が)楽ならいいんですけれどね~」と先生が仰る。「はい、本当に・・・」と頷く。エンハーツの製薬会社の方とお会いになったそうで、「エンハーツ治療開始病院第一号の患者さん(私)がまだ奏功しているんですよ」と言うと「あー!」と喜ばれ「でも毎回治療後は大変な目にあっているんですよ」と付け加えると「あ~」としょんぼりされたそうだ。「2種類の違う『あー』なんですよ」と先生。製薬会社の方も長期の奏功を喜び、きつい副作用に憂いてくださっているのである。
「でも、4月からは体調が悪ければ家でマイペースに過ごせますので・・・」とお答えする。
コデインは頓服で済んでいるので今回も処方なしとして頂き、それ以外はいつも通りお願いする。
お礼を言って、診察室を出、化学療法室へ移動する。おひとりだけ待っている。受付番号は17番だ。化学療法室には16のリクライニングチェアがあり、3台のベッドがある。20番目までならぎりぎり1巡目ということになる。
待合い椅子に座って夫やお友達にライン連絡。15分ほど待ってOkさんが窓側のナースステーション寄りのリクライニングシートに案内してくださり、席に着いてからイメンド125㎎を飲む。
環境整備をしてお手洗いを済ませ読書を再開。30分ほどして化学療法室のOGの方が針刺しに見える。ヘルプなのだろう。申し訳ないけれどお名前を失念する。針刺しが痛い。生食を流しても針が不安定で安定する場所を探しているのがわかる。チリチリと痛い。そしてペッタリとシールで固定されてしまう。粘着力が強く、後で真っ赤になって被れるので避けて頂いているのだけれど、気づいたら貼られていたので下を向く。
20分ほどしてKrさんが薬を持って見える。髪の毛をばっさり切って雰囲気が変わっていた。年末に、ベッドで点滴を受けている患者さんに緩和ケアの話をしていたKrさんだ。その話を小耳にはさみ、先月はOkさんから資料を頂いたりしたのだ。呼び止めて大丈夫ですか、と訊いてそのことについて考えていることをお話しする。
今すぐというわけではないけれど、4月以降時間が出来たら一度相談をしたい旨リクエストした。お墓を準備したのと同様、備えあればなかなか使わない、というジンクスであると言うと、〇〇さん(私)らしい、と言われた。
お話ししている間にアロキシ、デキサートの吐き気止め点滴が終わり、ブドウ糖に替えてKrさんが離れる。間を置かずして薬剤師のKさんが見える。様子を報告し、薬局への情報提供書を書いてくださる。
ついつい色々な方と話し込んでしまい、2冊目のお供、堀川アサコさんの「定年就活 働き者がゆく」(角川文庫)がなかなか進まない。帯には「あなた、これから、どうするの?うっかり定年退職してしまった妙子の職探しとは!?60歳の就活サバイバル小説!」とある。
裏表紙を見ると、「継続雇用の話を受けるつもりだった主人公が、後輩女子たちのお手洗いでの揶揄いと同い年の課長の栄転話に頭にきて、意地で会社を辞めてしまう。夫とは既に死別、娘は結婚。一人暮らしに暇を持て余し就活を始めるが、どこもハラスメントな会社ばかり。・・・60代はまだまだ若い!第二の仕事や生きがいはどうやって探す?」と今の私にとって実にタイムリーな話題だったので手に取った。
まあ、私自身は定年退職後、就活はしないけれど、世の中は厳しいのである。
採血結果のプリントアウトを見ると、コレステロールはまたH。中性脂肪は正常値内に戻っていた。白血球は4,300、好中球は1,800ほど。
エンハーツ、ブドウ糖、生食と順調に進む。イメンドのおかげで眠くなり、読書のスピードが上がらない。
Krさんが見えて終了時の血圧測定。111-66。同じ数字が並んでいてちょっと面白い。心拍数は72。抜針もKrさんだったので、良かった!お上手なので、と思ったら、珍しく衝撃があり、痛みで顔が歪んだ。
今日は針刺し、抜針ともついていなかった。ペッタリと貼られたシールを剥がすと皮膚は真っ赤に腫れていた。しゅん。
お手洗いを済ませ、いつものように腫瘍内科で受付表を出し、処方箋のデータをFAXで薬局に送る。
待合い椅子は混んでいる。10分ほど待ってから自動支払機でお支払い。カードで11万円弱。
外に出ると思ったより陽射しがなく、風も冷たい。薬局へ移動すると複数待っている方たちの姿。FAXは無事に届いていたけれど、今日も後から来た方たちにどんどん抜かされてなかなか呼ばれない。結局、小一時間の待ち時間。不安になって確認したら今、最終確認しています、とクラークさん。
先週同様ベテランの女性薬剤師Kさんから薬を頂く。今回も電話でフォロー必要ですか、と訊かれ、先生にもちゃんと伝わっていることがわかったので、お願いする。
今度は来週の火曜日、在宅勤務日の昼休みにお願いした。体調不良がリアルに伝えられる筈だ。
今日の病院と薬局の滞在時間は合計で6時間強。
駅ビルに向かい、空腹なので、中華レストランへ入り私としては頑張ってパワーをつけるため珍しくレバニラ炒めランチセットを注文。ポットのジャスミンティーもお願いし、たっぷり水分を摂る。私にはウエイターさんが届けてくれたが、店内ではロボットが運搬と下膳をしている。非接触はここまで来たのか、と思う。
ゆっくり食事を摂ってから上の階のホテルフロントに戻り、荷物をピックアップしてそのまま駅へ向かう。
最後の快速電車に乗る。読書の続きをするが、本を落とすほど眠りこけてしまう。最寄り駅に到着し、ドラッグストアで夫のものを買って、自宅に辿り着いた。
帰宅後は生協のお届け品を取り込み、収納する。ちょっと疲れる。
今日頂いた薬やら何やらの片付けをしているうちに、今日もライナーに乗って定刻通りに夫が帰宅した。熱は上がっていないようだ。
夫が生協で届いた夕食を摂っている間、私は気づけばリビングで転寝。食事をとらないまま、こうしてブログを書いている。夫は微熱があるようだ。
18日の元気な日を過ごすために、今日から10日は耐えつつ今回もきっと乗り切ろう。
お腹は空いていない。顔が浮腫んでいる。とにかく記録を残しておくためにこうして書いている。
明日は通常出勤だ。昼休みから開始のリアル会議の後はオンライン会議の長い一日である。