今日も駅前(AKIBAオジン)

ツクバEX開業日から始めた親父居酒屋の放浪記。下町の居酒屋、旅先の地酒・酒蔵・秘湯、森と水の話や、たまには政治談義など。

乳頭温泉

2012年10月22日 | お酒

 いつもの仲間と飲みながらの新幹線「こまち」、二泊三日の秋田「地温泉の旅」。乳頭温泉行きバスの発車までの15分間に、田沢湖駅前の土産店で宿で飲む「秋田の地酒」六種類をまとめて購入。

 Img_9912どうしても田沢湖地ビールと湖を見たいという輩を立てて、余裕が無いなか田沢湖畔「ORAE」へ。昼食メニューは時間のかかる目玉のパスタをやめて、旨早そうなカレーを強制注文。地ビール「湖畔の杜」の肴に人気メニューのソーセージ。カレーを待つ間に自慢のビールで二度目の乾杯。食事もソコソコに田沢湖畔を千鳥足でのランニング。神の助けか5分遅れの乳頭温泉行きのバスに乗る。Img_9924_3

 乳頭温泉休暇村に着き、いよいよ温泉行脚のスタート、。湯巡り手帳(全七湯分1500円)を購入し温泉郷入り口で一つ目の休暇村の温泉に入る。前回、別の仲間と来た時に、湖畔のバス停で間に合わず見送り、入りそびれた温泉である。ブナの林に囲まれた板塀の露天風呂、単純硫黄泉の「高原の湯」。ひと風呂浴びて温泉郷宿泊者専用の湯巡りバスに運よく乗車。

 湯巡りバスの終点は、今回の連泊の宿「蟹場温泉」。全湯踏破にはチェックイン後に「大釜温泉」で2湯目を済ませることが絶対条件。歩いて2~3分の定期バスの終点の元小学校を移築したという温泉旅館。やや温い黄土色の泥湯で風情満点。露天はどんぐりの実が沢山沈んでいる湯床の泥をすくいシワ顔に泥パック。風呂の木枠も磨り減り、十分に歴史を感じさせる。しかし、洗い場が少なく中々泥顔を洗えない。冷水のみの蛇口で体を拭いて二湯を出る。Img_9942

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蟹場温泉では早速に売りの露天風呂「唐子の湯」に。宿から歩くこと2~3分露天の全景が目に入る。無色透明の重曹泉、男女時間入れ替え制である。夕食までは小1時間、買ってきた地酒「まんさくの花」の部屋呑みとなる。夕食時にも一本持ち込み。宿の出す地酒「秀よし」との飲み比べ。ゆっくりと呑んだ後、露天風呂に行く。目が慣れてくるにつけ夜空には星空の天体ショー。久しぶりに星空である。部屋では利き酒会、「高清水」、「李空」など。

 翌日は湯巡りバスで乳頭温泉郷の代名詞ともなっている「鶴の湯温泉」に。前回は蟹場から裏山の山道を歩くこと一時間強で、手ぬぐい一丁のあわや遭難劇・・・。今回は年寄りのこともあり無難にバスで。鶴の湯は日曜日とのこともあり混雑の極み。有名な乳白色の大露天では脱衣籠も先客で一杯。混浴なのだが女性には相当に勇気が要る。早々に上がり、休憩所まで運んでもらった昼食の芋鍋といぶりガッコ(大根、にんじん)の組み合わせは絶品だ。久しぶりに旨い鍋を食べた。

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鶴の湯温泉前から前日の休暇村まで湯巡りバスで送ってもらい。「妙の湯」へ徒歩で向かう。「妙の湯」は乳頭温泉郷では「鶴の湯」に次ぐ人気の温泉。上品な感じで女性客の人気は高い。ヒノキ風呂の匂いと柔らかい泉質、茶色の露天風呂「妙見の湯」と透明な室内風呂。いずれも落ち着いた雰囲気で、特に大堰堤の水の流れを見ながらの露天風呂の雰囲気は最高である。紅葉が遅れているのが残念だが。

 Img_0024_2「妙の湯」からは前日の「大釜の湯」の脇道を川伝いに「孫六温泉」へ。その奥には全湯走破最後の「黒湯温泉」がある。歩くこと30分「孫六温泉」へ到着。双方とも小規模な温泉のため二班に別れる。まずは二百mぐらい先の「黒湯温泉」へ。奥山の秘湯としての貫禄はいづれも劣らない。舞台のように突き出した白湯の露天風呂は開放感がある。 露天は基本的に混浴だが女性用も別棟に用意されている。土日、紅葉シーズンなどでは殆んどの女性は専用を使うのもむべなるかな。湯上りに一個50円の黒卵を食べる。箱根だと一個で10年寿命が伸びるという。

 黒湯で孫六隊と会い、こちらは「孫六温泉」へと戻る。秋田駒ケ岳から流れる川を渡ったところにひっそり佇む鄙びた温泉宿。まったく湯治場と言える。最後の湯巡り手帳にスタンプを押してもらい。全湯で一番熱いという孫六へ挑戦する。先発組みは源泉そのままの室内風呂には入れなかったそうだ。ここは「やってやろうじゃねえか!!」と相棒と「えいやぁ」とばかりにソォ~ト入る。成程、相当に熱い。肩まで浸かり静かにしていると、だんだんと慣れてくるものだ。しかし、何時までも熱い、我慢ならずに飛出て表の露天に直行。二つの露天風呂は室内の湯を傾斜に沿って順番に流し作られている。従って、順番に温くなっている。川のせせらぎを聞きながら気持ちがいい。四時近くになり、先客もいないので先発隊への証拠に、再度室内の熱湯入浴での証拠写真を撮影。「どんなもんじゃい!!」である。全湯制覇である。Img_0037

 孫六に再集合し、元来た道をブラブラと蟹場へと帰る途上、沢蟹が道を歩いている姿を見かける。前日も出会い、なるほど蟹場温泉である。夕刻からは生憎の雨模様、夜食も宿の酒と前日と同じく呑み比べ。部屋に戻るが部屋呑みしようにも酒が少々足りない。持ち込み地酒「純米 飛良泉」と宿からは四合瓶「本醸造 蟹場の酒」を購入し二日目の利酒会。

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翌日は乳頭に別れを告げ角館へ。アキバご近所の佐竹商店街の地名由来の佐竹家家臣の武家屋敷を見学。昼は比内地鶏の串と稲庭ウドンを肴に地ビールと地酒で昼食。その後、街をぶらぶらして帰路に着く。