函館に着いて三日目を朝を迎える。有名な函館朝市で朝食を摂ろうとホテルをチェックアウト後に車で函館駅へ。朝市でもアジア系の旅行客が多いこと。ラビスタ函館のバイキング朝食と比較すると値段も結構お高い。
函館駅から大沼公園へ向かう。途中大沼と駒ケ岳一望に望む「きじひき高原」へと寄り道。ほとんど車の往来の無いスカイラインを展望台へと到着。大沼と駒ケ岳と空の青さが心を広々とさせてくれる。
「きじひき高原」から元来た道を戻り、途中、森方面へ左折。大沼の手前で右折して七飯町のミルクロード脇の自然食レストラン「ニョール」へ。入り口が目立たない小さな看板で通り過ぎてしまう。小さく地味な佇ますいの新しい木造の建物に大きなテーブルが二つだけの店である。自然食を自然の中で提供したと関東方面から移住してきた女性オーナーが切り盛りしている。メニューは自家製野菜を使った二種類のみ。のんびりとした雰囲気の中で裸足の女性オーナー兼シェフと懇談しながらの昼食。美味しい食事を戴いた。
食後、牧舎の匂いの強烈な街道をホテル方面に帰る。大沼プリンスホテルに早めのチェックイン後に早々に大沼公園へと向かう。大沼駅近くの遊覧船の発船場に時刻に間一髪で間に合う。静かな湖水を、喫水線からの駒ケ岳の絶景。きじひき高原からの上からの景観も併せて、感慨深い。大沼プリンホテルに戻り、レストランでシェフお薦めのコースと冷酒(地酒?)を注文。アルカリ性単純泉の温泉(西大沼温泉)は透明で優しい湯である。露天風呂に面する人造池?の対岸に蛍を放していたのか微かに光っていた。
翌日10時に途中の踏み切りを森行きのSLが通過するとの駅員さんの情報に、鹿部への道中でもありSLをカメラ構えての待ち伏せ。久しぶりに目の前をSLが通過する。森駅までのようだがSLファンが沢山乗って社内からもカメラの放列。
列車を見送った後、一路、噴火湾沿いの鹿部へと向かう。走るほど駒ケ岳の山容が変化する。海の香りがしたと思うとそこが鹿部だった。「鹿部間欠泉」で足湯に浸かりながらの間歇泉見物。ここ鹿部は温泉が多いとのことに頷ける。鹿部名産の「たらこ」と「とろろ昆布」を仕入れて保冷ゆうパックで自宅へ送る。
また来た道を函館へと向かうが、途中、車の目の前を横切る「熊」に遭遇し、車内は大騒ぎ。サブワークの一つである林業で、熊の皮剥被害など獣害対策を検討していた矢先の事、なにか縁を感じる。途中、地元久保田牧場が経営する牛肉レストラン「チャレンジビーフ黒べこ」に入りビーフで昼飯。
食後、昨日の昼食先の「ニョール」の手前を「城岱高原」へとハンドルを切る。高原全体が牧場そのものの「城岱高原」は広々とし、青い空に緑の牧草、間近に迫る牛の群れに感動。函館市街と函館山も島のように浮き上がっている。函館山からの夜景に劣らず市内の夜景が素晴らしい人気のスポット。函館市民の星空鑑賞のお薦めポイントだそうだ。
函館市街に意外に早く到着。帰りの航空便は八時過ぎ相当ある。3回目の函館山、霧が流れて展望が良くない。会社への土産を仕入れる。山を降り、家族の希望の函館山麓の旧公会堂の内部見学や風の強い海岸を散策、立待岬を眺める。
夕方近くにはC君宅に車を返却し、有難いことに空港まで送ってもらう。途中、蕎麦屋で夕食を済ませ、函館空港にて元気な姿での再会を約し別れる。
幕府軍が最後の砦とした函館、何となく土方や榎本の気持ちが分かる気もする。次に、行く機会があったら松前方面などにも行ってみたいものだ。