この連休、学生時代の同期会を十勝でと1ヶ月前の航空券の早割り予約。がしかし、直前に仕事が入り早割りキャンセル。予定の仕事が休暇の前後で二転三転、とどのつまり翌週末の出張と決定。三連休の北海道のこと元には戻せない。航空券の倍付けと前後宿泊費の上乗せが残った。
連休の前日に札幌に着き、連絡が取れた友人と夕暮れ時の初めての小樽へ。友人曰く、川沿いの倉庫街がポイントとのこと。夕暮れを背景に水面に映える倉庫街が撮りたいらしい。北国の日が相当に長いことも知らずに小樽の街をブラブラ。待てど暮らせど陽は沈まない、いささか腹も減り候。撮影を半分諦め、倉庫を改造した小洒落た回転寿司屋「和楽」に入る。種類も豊富で値段もまあまあである。ビールと寿司で満腹になり宵闇の街へ再び。夜の川面の風景を写真に収め21時過ぎに札幌に戻る。
翌日からは本来の目的地、スーパーとかちで新得に向かう。新得駅前では帯広のY君の運転するマイクロバスで彼の経営するラフティングのアドベンチャークラブ(TAC)に直行する。彼の奥さん手作りの大根と山芋の汁での蕎麦での美味しいお出迎え。ありがたい。
奥方同伴組も含めて、男どもは全員還暦超えのシニアメンバー。全員ウェットスーツとドライスーツに着替え、いよいよラフティングのスタート地点に。初めてのウェットスーツは水に浸かると意外と快適だ。我々のボートは女性2人(内1名はツアーガイド)を含む6人乗りのゴムボート。気を併せて漕ぐがあっちにいったりこっちに行ったり、中々まっつぐには進まない。それでも適度な落差と水飛沫に歓声を上げながらの十勝川の川面は気持ちよい。女性、子供にも安全な完全装備、当然我々シニアにも適当な川遊びであることを十分に了解。
途中から二人乗りカヤックに乗り換え、ミズスマシのようにダム湖をのんびり遊覧航行。相方は、学生時代の囲碁やスキーの仲間だ。久々の邂逅に懐かしい。
トムラウシ温泉までは、3台の車で山間の一本道を約小1時間程突っ走る。どん詰まりの宿は、国民宿舎の「東大雪荘」一軒のみである。温泉はすぐ近くの源泉から噴出している。噴出物で固まっている「噴水塔」が天然記念物だそうだ。お湯は透明で柔らかくヌルヌル感があり所謂美人の湯である。露天風呂の脇には若干濁っている十勝川の奔流が音を立て流れている。内風呂も広く気持ちが良い。ここは十勝の最奥、当然に一人散策は熊には要注意である。
食事はグループのみの個室。メインは十勝をこよなく愛する帯広の友人の差し入れの十勝ワイン。2004年の山幸、1991年のツバイゲルト。そして参加の友人からの40度超えの芋焼酎の差し入れ。
翌日、Y君の経営するゴルフ場へ向かう。グループの一部のゴルフ組の第一打を彼らの奥様方と共々冷やかして、観光組は昼食の十勝ヒルズへと向かう。十勝ヒルズは帯広の平野を一望にできる場所にあり、地産食材をベースにしたレストランなどの施設がある。小金色の麦畑の彼方に帯広の街の広がり、十勝の景観ポイントの一つだろう。レストランではエゾ鹿のステーキやデザートのお菓子などを堪能した後、十勝銘菓の六花の森や池田ワインの池田城へと向かう。池田城では昨夜に続きワインの試飲コーナーへ直行。2003年 セイオロサム、2003年 城(キャッスル)、2004年 シャトー十勝をワイングラスに各々3分の1ぐらい注がれての700円である。テイスティグもへったくれ無く15分で飲み干し、近くの無料試飲の清美の丘も堪能する。
帯広の街に戻り、1レースだけよとばんえい競馬の見物。1tonを超えるバン馬の迫力につられ馬券に挑戦。単勝一本買いで見事的中(ただし配当は大本命の150円)。中央競馬のクラッシックでも単勝一本買いでありたいと望むが性分で無理か?
帯広駅前のモール温泉があるビジネスホテルにチェックイン。3年前にも経験した薄茶色のヌルヌルしたモール温泉は気持ちがいい。十勝川温泉に連なる一帯が有機物の豊富なモール温泉のようだ。ひと風呂浴びてのホテルの別室でのコース料理。ゴルフ組と観光コースが合流してのワイン中心の二日目の食事会。山幸や池田城で仕入れた清見の丘などワインの持ち込み。和気藹々とおいしい料理と会話が進む。デザートの前に特製チーズを電熱で溶かしながらジャガイモにゆっくり注ぐラクレットを。実に美味で十勝ワインとも相性も良く、味わいの局地である。
しっかりとカロリーオーバーなのだが、不思議に体重が増えていない。結構あちこち動き回っていたせいだろう。帰京予定は翌日の千歳発の予定だが、故障したクーラー取替え手配を我が家の奥方に任せている。駄目もとと新千歳に直行。運よく空いていた昼の便で帰京。社内メールチェックのため京急の途中下車。休日の途中下車も、気分の良い休暇の後は気にならないのが不思議である。