先々週末に、恒例の日経新聞「燗酒ランキング」が発表された。今年の第一位は、姫路の「特別純米 龍力 生酛仕込み」。第二位は高知の佐川の「船中八策 純米長辛口」。第三位は数年前の第一位で毎回上位の「大七 純米生酛」。第四位も常連の「神亀 純米酒」。第五位は福井市の「常山 純米超辛」と発表。
以下、六位は「飛良泉 山廃純米 囲炉裏酒」、七位は「一ノ蔵 山廃特別純米 円熟」、同率七位に「澤乃井 純米本地酒」、九位はオジンのいつもの酒「真澄 純米 奥伝寒造り」、十位は「男山 生酛純米」。昔から何れ劣らぬ甲乙付けがたい銘酒揃いだ。オジンの拘りを言わせて貰えば、購入は「大七生酛」、行き付けでは「真澄 純米奥伝」が慣れ親しんでいるせいか旨いと感ずる。
今回のランキングでは「龍力」、「船中八策」が一、二位となり西の酒が並んだ。あまり飲む機会がない。早速、秋葉原東口の銘酒をそろえる酒屋「地酒蔵」に飛び込み、くだんのランキング酒「特別純米 龍力 生酛仕込み」を購入。先週末に山の仕事帰りに群馬倉渕の「道の駅 小栗の里」で仕入れた自慢の「ジャンボ生椎茸」を肴に龍力の燗酒を楽しむ。山田錦の甘みと旨みを酸が包み込む濃厚で飲むにつれ優しい口当たりと、生酛造りの芳醇な口あたりが沸き立つ。確かに旨い酒である。数日はたっているが肉厚の焼き椎茸は、この酒に最高に合う。日本人に生まれて幸せと感じる瞬間である。
オジンの自説、「日本酒の真髄は純米酒」と普段から述べている。純米酒は冷でよし常温でよし、燗酒でまた良し。オールマイティな飲み方が可能な酒だ。肴も何でも合う。なかんずくリーズナブルと普段から親しめる大衆酒である。吟醸はアル添のせいか香りが勝ちすぎ弄くりすぎている感がある。本来の日本酒の良さが損なわれている。醸造アルコールの多い本醸造未満の酒では沢山飲んだとき悪酔いの恐れがある。
年末恒例の日本経済新聞の企画には頭が下がる。酒を評価する評論家もいるが新聞社の中にも「いい呑ん兵」がいて、酒をこよなく愛する上司がいるから、この記事が書けるのだろう。羨ましい。
さて、オジンは来週の木・金は、山の仕事で高知市に出張予定だ。第二位「船中八策」の土地である。数年前のこのブログでも紹介した店もあるが、「船中八策 純米超辛口」が飲める店を探してみよう。仕事が終わり時間にゆとりがあれば司牡丹の酒蔵にも行きたいものだ。