今日も駅前(AKIBAオジン)

ツクバEX開業日から始めた親父居酒屋の放浪記。下町の居酒屋、旅先の地酒・酒蔵・秘湯、森と水の話や、たまには政治談義など。

春いまだの「猿ヶ京温泉」

2013年03月17日 | インポート

 10数年前に仕事で奈良俣ダムと八ッ場ダムへの視察。今回は途中宿泊した猿ヶ京温泉野の花畑 蔵屋敷」、春いまだだがプライベートな旅行である。前年に奥の法師温泉「長寿館」に寄った際、三国峠越えの国道沿いの赤谷湖に面したコンビニからの眺めで思い出した。

Img_0516 更に、その気になったのはインターネットでの旅館の猪鍋コース。猪肉には各種のミネラルが多く久しぶりに食したくなった。久しぶりの猪肉で満腹。煮過ぎると硬くなるので鍋に入れるタイミングが難しい。食事処では自分たちの外に3組の家族連れ。女将さんの丁寧な応接が嬉しい。地酒の燗酒を注文し美味しい時間を持つ。Img_0535風呂はカルシューム・ナトリューム泉、加熱・加温だが内風呂は広く、露天風呂はやや狭いが赤谷湖を眺望でき気分は良い。

 旅館隣の古民家ではスモークの香りが何故か懐かしい。翌朝、新潟経由で帰ろうと国道を苗場へと向かう。苗場プリンスに近くになるにつれ雪が舞い始める。まだ三月だと改めて気づく、チェーンも持たず、スタッドレスでもないので内心ハラハラである。

 苗場プリンスの駐車場は車で一杯、スキーシーズンはまだまだ続いているようだ。プリンスの食堂はほぼ満席。スキー客の半数近くは東洋系外人さんである。外国語圏の感もある国際化も進んだものだと妙に納得。

 ? 40数年前の学生時代を思い出す。三俣の神楽峰への山スキー(雪洞泊まり)の帰り、夕方にスキー客に賑わう苗場スキー場に向かう。友人と待ち合わせ苗場ロープウェイ山頂駅に降りる。山の中に雪洞を掘り寝たことを思い出す。天井の雪を氷替わりの角のロックを飲む。催すと誰もいないキラキラと粉雪が舞い散る天空の雪原に這い出し、プリンスホテルのある麓に向けての立ちションベン。雪洞の光輝く明るさの中、大変気持ち良く酔った。翌朝はキスリングを背負って早朝のプリンス前のゲレンデをシュプールを付けながらパラレルで滑り降りた。

  新潟県に入ると国道脇にうず高く積まれた雪壁を通り抜け越後湯沢へ。昼食に予定していた駅前の蕎麦屋は満員。仕方なく駅ナカを土産選びがてらの軽食。一路、帰路に着く。

 

 


古都奈良の旅

2012年07月15日 | インポート

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大津での金曜日の会合を終えて、京都駅前のビュッフェスタイルの串揚げ「串屋物語」で一口サイズの何でもありの串を揚げながらの一杯の後、駅前のビジネスホテルに泊まる。翌日、同年配の同僚の待つ京田辺へ京阪電車で向かう。向かいに来てくれた同僚の車で、まずは中学の修学旅行以来の法隆寺、中宮寺へ。唐招提寺も確か初めての拝観で、新鮮な気持ちだ。

 法隆寺は時節柄、修学旅行で賑わっている。自分の時は中学の修学旅行、全く覚えていない。今時の修学旅行は、昔と比較してももっと忙しいのだろう。一つの建物には5分も時間がかけられないようだ。拝観入り口から出るまで15分後とのガイドさんのマイクが響く。思い出は枕投げも頷ける。今は、旅行後の感想文はインターネットがあるから便利だ。

 法隆寺の金堂の釈迦如来像、阿弥陀如来像、薬師如来像などの外、周りを警護する最古の四天王像など国宝、重文クラスの仏像群や極彩色の壁画を拝観する。法隆寺から近くの中宮寺に、学生達の喧騒はない。法隆寺とは一転少ない仏像ではあるが菩薩半跏像(伝如意輪観音)を前に堂に正座して解説の音声に聞き入る。観音像の含む笑みが、至高の芸術性を感じさせる。

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中宮寺から鑑真和尚の唐招提寺へ。いつかは参拝したいとは思いつつ中々機会がなく、この歳で漸くという感である。大きな駐車場にはバスの姿はなく不思議に安堵する。狭い道路に面した地味な受付を入ると、中は静かに緑に満ちていた。古く威厳のある金堂。中央に本尊・盧舎那仏坐像、右に薬師如来立像、左に千手観音立像、何れも国宝級の四天王像ほか多くの天像らに守られる姿にはただ圧倒される。新宝蔵では木彫仏像を中心とした新宝蔵では金堂創建時の瓦も収蔵されている。

 境内の奥に鑑真和尚の墓が苔むした林の中にひっそりとしていた。境内の外縁近くを戒壇に向かう。鑑真が受戒を授けたとする戒壇は、外から見るだけだが見る価値は十分にある。

たっぷりと拝謁させてもらい、帰るに適当な時間である。もと来た京阪の京田辺へと戻る。京都駅では新幹線へは何時乗ってもいいと、暫し、お土産屋のひしめく駅ビル内の老舗焼き鳥屋で生ビールで軽く一杯。そして、今、来た新幹線に飛び乗る。

 


年末恒例、利き酒会

2011年01月05日 | インポート

 Img_1700 年末恒例の秋葉原しずか」での利き酒会。元の職場の日本酒好きの千葉や東京在勤の現役やOB連中が集まる会である。10数年続けてきたか。今年の酒は、地域に拘らず純米とする。酒の特徴が解りやすい純米は、酒量が嵩む会には飲み飽きしないし最適だとの判断。

 その酒、年末、長野への出張帰りに駅前で買った地酒「純米吟醸 若緑」、「純米 川中島」の四合瓶。メインは、「しずか」の近くの佐久間町に昨年から開店した地酒専門店「地酒蔵」で仕入れた日本酒5升と焼酎1升。会津大和川酒造の「伏流水仕込み純米 弥右恵門」、「純米辛口 弥右恵門」。日本酒南限の熊本の「純米 瑞鷹」肥後米と熊本酵母で作った酒はいかがと期待する。群馬藤岡市「純米 平井城ごろぴかり」、広島は山岡酒造の辛口+13度の「純米 ずいかん」。焼酎は宮崎のこがね千貫で作った芋焼酎25度「手づくり 八重櫻」など。

 各人の御用納めの後、東京勤務組を中心にぼちぼちとビールで始める。その後、千葉方面からの連中も到着、7時過ぎには勢ぞろいする。20人も入れば一杯の狭い店ではあるが盛況感がある。おでんやキンキ鍋などを突っつきながら5時頃から始まった飲み会は、9時過ぎに銚子近くまで帰る仲間のためにと一旦中締め。その後、近場の連中と残った酒で10時近くまで宴会の続き。いつものことだが「しずか」には世話になりました。感謝m(_ _)m

 


門前仲町デビューの相棒

2010年10月15日 | インポート

 久々の専門業界の会議も五時近くに終了。

 ノビノビになり気にはしていた、今年から茅場町の財団法人に再就職したOB仲間N氏にTEL。即OK。六時に門前仲町で待ち合わせ。何処にお連れ申すかと迷う。串煮込みの「大阪屋は生憎の休み。人気に溺れて客扱いが乱雑で気に入らないが、門仲デビューの友人にと「魚三」へ行く。外に客が並んでいるので即パス。それではとまっつぐ通りの向かいの「富水」へ直行。

 表は魚屋だが店の横から入ると新鮮な刺身などを出してくれる居酒屋がある。焼き魚、煮魚、天ぷらなど魚メニューは豊富だ。オジンの奥方と昼に食事に寄ることが多い。富岡八幡や深川不動尊があるため365日開業しているので心配が無いのと魚が新鮮で旨い。足の不自由な母を連れてきたときも、店前にワゴン車を止めさせてくれる気遣いしてくれる女将がいる。めっぽう元気で明るくなる。向かいの「魚〇」とは天地違いだ。

 しかし、居酒屋ブースは一杯である。そこで店の前の座敷の別館に案内されるが、今まで数回入ったことがある。別館最初の客である。相棒の再就職後、久しぶりの二人での飲みである。最初の一杯は生ビール、後は刺身を肴に燗酒。二合徳利を注文する。銘柄は多分大手メーカーの「〇鶴」か。仲間と飲むのが一義で入る店の出す燗酒はいつも旨い。旨い酒は銘柄を聞くのは野暮である。

 テーブルに燗酒が運ばれるなり空になる。久しぶりの話に花が咲く。刺身をつまみ気が付かないうちに6回ほど追加注文したようだ。いささか飲みすぎたか。久しぶりの楽しい時間が過ぎ、別館、最初の客で最後の客のようだ。店を出て門仲初めてという相棒を連れて「辰巳新道」別名「しょんべん横丁」を案内する。相棒は千葉から隣町「茅場町」に解職のご沙汰の後、処替えとは云え新たな発見に目を白黒し、ときめいていたようだ。


仙台で牛タンと利き酒セット

2010年07月30日 | インポート

 口蹄疫問題、宮崎県の対応などいろいろと問題を残した。宮崎牛が各地の銘柄牛のルーツであるような誤った報道もその一つだろう。

 前日までの山梨での仕事のあと、翌朝早く仙台へ日帰り業務。五時頃には仕事の片がつき、後は東京への新幹線に乗るだけ。仙台駅の3階、仙台名物である牛タンのお店が集まった「牛たん通り」というのがある。牛タンで一杯やってから帰ろうと相棒と駅中の牛タン店「善治郎」に入る。

 牛タン通りでは以前こ入った有名店の「利久」には列をなしている。列のない善治郎に入るが、駅中店はどちらかというと定食中心のようだ。飲むのを目的に入る輩は、仕事帰りの新幹線の時間待ちのリーマンが多い。こちらも、まずはビールと牛タン焼き、その後は宮城の地酒利き酒セットを注文。宮城の本命「浦霞」のほか、名は忘れたが初めての酒もあり発車時間の制限のある中、牛タンを肴に宮城の地酒を楽しむ。旨い!!

 翌日は8時の羽田発で札幌へ行く用事もある。7時頃までと決めていた。いつもは自由席だが、今回は、仙台から大宮までの途中停車無しとあって席の心配もある。年相応の個人加入の大人の休日クラブのグリーン車の優待券もある。贅沢にグリーン車と決める。飲む間にグリーン席の予約を済まし後は時間一杯まで。仙台空港への相棒と別れ一人新幹線でゆっくりと上野駅までご就寝。


大井町線路沿いのハラミ

2010年03月04日 | インポート

 まだ、早いかなと言いながら、ナニワのドクタアと仕事帰りに辿り着いた大井町駅の五時半近く。線路沿いの「ほんま」に到着。暖簾を掛けたばかりの店に入るなり親父の駄洒落のお出迎え。駄洒落の機関銃で注文し損ないそうになる。十坪の店に7~8席のカウンターと二人掛けの小さなテーブルが一つ。二階は15名くらいまで入れる座敷があるそうだ。この店は「ハラミ」が売りの居酒屋、ハラミが売り切れると店の暖簾を下ろすそうだ。ただし、店はやっている。

 まずは、売り切れる前の人気メニューの「ハラミの串焼き(900円/本)」とビールを注文。串焼き1人1本までだが串から外すとレアステーキのようでボリュームは十分にある。昭和31年生まれの親父からレバーとハラミの刺身はいかがかと聞かれ文句なく貰うことにする。塩とゴマ油で食べる刺身は串と並んで実に旨い。「黒霧島」のお湯割りをグラスで注文するがボトルが出てきた。「飲んだだけ後で精算、良心的だよ」との親父の言に従うが、結局、全部飲まさせられる仕掛け。載せれたのが判っちゃあいるが肴が旨いのでついつい酒が進む。最初からボトル1本か、グラスで勘定が得か、精算方法も最後まで判然としなかったが。

 飲んでいる時、出版社がこの店の載った掲載本を発行日前に届けに来た。読ませてもらうが、中々詳しく書いてある。親父の写真、嬉しそうに載っている。この手の飲み屋紹介本は、店から頼んで書いてもらう場合と、噂を聞き取材にきて了解をもらって載せる場合の2ケースがある。前者はたいがい数ヶ月で客足は前に戻る。ややもすると常連が去り、前よりもひどくなる。オジンの近所の名古屋名物の「・・うどん」もそうだ。どだい口コミに勝る宣伝はない。当然に「ほんま」の親父は後者だと胸を張る。牛のハラミの鮮度が物語っているんだと思う。

 肴がこってり肉系で、いささか腹がくちくなってきた。さっぱりとした「ほんまサラダ」を注文。綺麗に盛りつけられボリュームがある。最近のお互いの忙しさにため息をつきながら「黒霧島」も空となる。

 腹も一杯でお勘定。前回、南青山の仙人と来たときは、「肉の前川」→「ほんま」→「大山酒場」とクローリングした。今回はスタートが「ほんま」で「ハラミのフルコース」で胃袋に余地はない。従って、まっつぐ帰る。


千葉での懐かしい出会い

2010年02月27日 | インポート

 千葉は東金街道、鶴沢町の「安兵衛」で、この近くの前の職場の先輩と飲みながらの四方山話。この「安兵衛」、前は都町から鶴沢町に拡大移転したと聞いている。鶴沢小学校の近く、静かな町中の公園の隣にあり、酒場があるには似つかわしい。それでも六時過ぎからは食事ついでの家族連れや常連さんで混み始める。火曜日の夜で席は七分以上は埋まっている。先輩のいう人気店だというのが判る。

 この店の大将は、若い頃、神田駿河台下の志乃だ寿司で修行したという。気風のよさそうな粋な感じが好印象である。メニューも定番ものに合わせて刺身などのメニューが豊富にある。白子のポン酢、自家製の塩辛、大根含煮など飲んべいの好きなオーソドックスな肴に千葉の銘酒「梅一輪吟醸」を1合瓶で数本。次なる「八海山本醸造」の4合瓶も空になり時計を見ると、すでに8時近く、先輩と後日を約して暫しのお別れ。

 近くのバス停から丁度やってきた千葉駅までのバス乗る。座席に座って窓の外を見ると、バス停二つ目県庁そばの千葉市民ホールの「キボール」前で、気になる看板が目に付いた。「福粋」と書いてある。発車間際とっさにボタンを押して飛び降りる。

 本千葉ビル地下にあった「福粋」が、ビルの建て替えに伴い中央に移転したと聞いていた。移転先がわからなかったが、先週、たまたま昔の同僚と合ったときキボールの近くに移転したと聞いていた。その内と探そうと思っていた矢先のことだ。昔のイメージとは違うお瀟洒なビルの2階の店に入る。すると、女将と祭り好きの娘さん懐かしい顔がいた。相変わらず二人で切り盛りしている。真新しい白木の広いカウンターがあり、清潔な感じといい前の店と雰囲気が似ている。

 カウンターの端に座ろうとすると、カウンターの反対側の端で会釈する者がいる。一人で飲んでいたのは昔の職場の仲間で空いていた隣に移る。ここの酒は開店以来、秋田の「高清水」である。大先輩が開店にあたって、これぞということで探してきた日本酒だと聞いている。燗酒を注文し、懐かしい昔話や今の仲間の現況などなどに花を咲かせた。長い間、業務リーダーの団塊の世代が大量に退職した後、現場は苦労しているようだ。


虎ノ門老舗のもう一軒

2010年02月24日 | インポート

 虎ノ門の老舗居酒屋の「鈴傳」が閉店して久しい。虎ノ門の老舗を背負っている大衆酒場「升本」の分身が近くにある。西新橋の「田村町 升本」である。西新橋の大通りから少し入ったところのビルの地下2階。山口の「獺祭」のポスターに心躍らせながら隠れ家的な雰囲気の入り口に入る。

 意外に大衆的で「升本」の心意気が伝わるようだ。奥の掘りごたつ風の座敷で新聞掲載予定の座談会後の打ち上げ。座談会のゲストが店の子に「東京の水道水」がほしいと言うと、水道水を水差しに入れ人数分のコップを持って来てくれる。嬉しいサービスだ。香りがやや強い「獺祭」の燗酒を飲み交わしながら、業界の話題や将来についてを肴に酒が進む。燗酒に水のチェーサーもなかなかに合うものだ。名物たこおでんの入ったコース料理もおいしい。

 打ち上げもあっという間に3時間。大衆酒場の「升本」とは雰囲気が違うが居心地のいい時間を持てた。ここは今後要チェックであると思う。


台風を追って「元湯夏油」へ

2009年10月17日 | インポート

 Img_0990_2 10数年ぶりの最大級の台風18号上陸。日本縦断して、木曜日に足早にオホーツクへ去っていった。三連休の土曜に岩手北上の山奥、「」への旅行を控えて、狭い崖道で崩れているんじゃあないかと気にかかる。前日まで、何回か電話しても繋がらない。しからば、「なんとかなるさ!」とばかり予定通りに決行。酒とつまみで重いクーラーボックスを担いで、新幹線で仲間7人と合流。近くの席の皆さんには大目に見て貰いましょうと、席に着くなり車内宴会の開始。

 新幹線で旅館と連絡が取れた。送迎バスは予定通りとのこと。ひとまず安心。東北新幹線北上駅で降りて、季節外れだが、タクシーで桜の名勝「展勝地」へ。昼飯かたがた、レストハウスで地酒「鬼剣舞」を注文。肴にお新香、鰹のなまりを二人で一つ、それぞれ4つを注文。テーブルに運ばれてきたそれを見て驚く。量が半端じゃない。頼みすぎかと反省するが実に旨い!。早速、パックを貰い宿での肴にと持ち帰り。

 時間的にも展望台に行くのが精一杯。台風一過の素晴らしい北上の景色を堪能し、迎えのタクシーで北上駅へ戻る。駅前で「南部美人」「酔仙」を仕込んで送迎バスで一路「夏油温泉」へ。

 途中の和賀川は台風の影響で黄濁していたが、渓谷に入り夏油川はそれほどでもない。心配した崖には台風の影響は見られない。日帰り客の対向車も多く、ということは温泉は大丈夫ということか。

 Img_1035元湯夏油」は4つの露天風呂(眞湯、大湯、筅気の湯、女の湯)と2つの内湯と女性専用の外湯がある。昔から、地元では湯治場として有名だそうだ。露天風呂は脱衣所は男女別だが中は一つの混浴である。

 宿に着くなり、まずは露天に直行。全ての露天に入る。中でも眞湯は丁度湯加減がよく、大湯は湯温は熱いが気持ちがいい。ただし、川沿いのむき出しの筅気の湯はぬるく、女(め)の湯は台風の影響で湯張り中で湯が少なく寝そべって入る。

 眞湯からは大湯へは、浴衣のまま踝まで川に浸かり、痛いぐらいの冷たい水に悲鳴を上げながら遡上する。大湯では小うるさい常連が「今日は客が多くて、何時もと較べて湯の色が良くない」とか「湯の入り方を知らない」とか勝手にブツブツ言っていた。当然に無視。 夕刻、どちらかと言うと質素な宿の料理を肴に、サービスの熱燗と買ってきた「南部美人」で夜の宴会。

 翌朝、前日には、常連から朝は熱くて入れるもんじゃないと脅された大湯。皆は熱いと聞いて敬遠するが、常連の独り占めはいけないよと、誰もいない大湯に向かう。清々しい朝の大湯は、確かに熱いが入れない程ではない。草津の滝之湯のほうが熱い。湯上がりが気持ちがいい。全体的に夏油は湯治場で美人の湯、婦人病に効くとのせいか、Img_1047 どの湯にもご婦人が入っている。オープンな露天風呂だ。

 宿を後にして、東北本線北上駅から「中尊寺」へ。気が付くと「中尊寺」は始めてだった。印象は評判の金色堂はなんと言うことはないが、「讃衡蔵」の阿弥陀如来像、薬師如来像は見る価値がある。

 参道の帰り道の蕎麦屋の「義家」で昼飯の蕎麦定食を肴に、燗酒と冷酒で休憩。いい気分になったところで、循環バスで一ノ関での電車待ちの合間に「毛越寺」へ。広々とした庭園を有する「毛越寺」は、「中尊寺」より印象が良かった。

 台風の影響に気疲れしたが、久しぶりだが、いつもの仲間との旅は楽しいものだ。さて、次は来年の春頃に何処に行くか。

  


御徒町ガード下、親父天国「カッパ」

2009年09月23日 | インポート

 連休明けの溜まった仕事の整理に、3時過ぎにいつもの御徒町の喫茶店へ。二階の昭和通り沿いの窓際のカウンター席が定席。この店はいつも騒がしいアキバ・大ビル下の喫茶店と違って竹慶屋帰りのおばさんグループがこない限り静かな店である。

 整理の合間に、「数独」にチャレンジ。上級の部の後半ともなり、膠着状態を脱して1題を解くのに1時間はあっという間。慌てて仕事整理の続き。そんなこんなで6時近くになり、あたりは段々と暗くなる。そろそろ仕舞いと喫茶店を出て御徒町ガード下へ。立ち呑み「味の笛」か親父居酒屋の「かっぱ」いずれにするか迷う。とどのつまり活気のある「かっぱ」にする。

 8人席の大テーブルの一人分の空席を指刺され、すり抜け座り、鞄をテーブルの下に置く。298円のスーパードライ大瓶と、同じく全品298円の煮込みを注文。店の人気メニュー「あら煮」は既にないと言う。多分一人客だろうが、真っ黒に日焼けして下着かTシャツを着た隣の客は、一見経営者風の向かい客と映画論議で大声で盛り上がっている。歳はコチトラとはそんなに大差は無いが、映画名と往年のスターの名前が次から次へとスラスラと出て来る。新しい映画の話も大した蘊蓄、感心する。

 さて、大テーブルの前はワイシャツ姿のリーマン、隣は競馬新聞を食い入るように見ている御仁。もくもくと飲んでいる。斜め前には真っ赤に日焼けした一見ホームレス風の中年の常連客。店員とフランクに話している。ニコニコしながら飲んでいる。

 御徒町ガード下、独特の人間の坩堝。追加のかつお刺しと穴子の串焼き、日本酒燗酒を飲んで「カッパ」を出てシルバーウィーク初日は終了。全部で1600円位だったか。安い。


「秘幻」と八ッ場ダム

2009年09月16日 | インポート

 長野原に浅間酒造がある。代表銘柄は「秘幻」である。八ッ場ダムに関連して作られたバイパスに販売センターを開設し繁盛している。昔から周辺の温泉帰りに買っている旨い酒だ。 

 その長野原の近くの川原湯温泉が、今話題の八ッ場ダムの水没予定地だ。長野原電鉄の付け替え、住民と旅館の代替地もほぼ完了。既に移転が始まってひっそりとした旅館街もダム湖を観光資源としての復活を期待している。その八ッ場ダム中止はいただけない。4800億円の70%が執行済みの中、中止決定は、補助金外の基金まで含めた自治体の支出済みの損害賠償で5000億円以上の国費の新たな負担が発生するだろう。

 ダム不要論も、水需要が落ち込んできた10年数前からの論理が前提。異常気象に関してのファクターには一切目をつぶっている。確かに栃木県の南摩ダムなどは湛水区域が無く、治水は意味無し、水需要のみであれば、それも説得力がない。そういうダムは中止が妥当とは思う。 

 既に始まった異常気象での水害、渇水への対応を中途半端にして、現代の巨大な遺物のための国費の新規発生は何を考えているのか。柔軟な姿勢でないと、又も政権交代が早まるかも。 


奥蓼科温泉と「真澄」

2008年11月15日 | インポート

 諏訪の「真澄」は分かりやすい。諏訪ICから国道を市役所方面に向かい、霧ヶ峰への分岐の交差点が7号酵母発祥の真澄の宮坂醸造だ。古い佇まいは現在は試飲のできるショプになっている。まずは「真澄」を仕入れて奥蓼科温泉に向かうのが第一の目的である。Cimg7604  利き酒は300円の持ち帰りグラスを渡され、大吟醸からシャーベット酒まで店の女性から注いでもらうシステムだ。気に入った酒があれば2杯でも3杯でもお代わりは可能だ。一通り試飲して、気に入ったのを2~3回試飲?する内いい気持ちになる。いつもアキバのガード下の「真澄酒造」で飲んでいる酒ばかりなので目新しさはないが、安心して飲める。

 Cimg7617 さて、真澄を後にして霧ヶ峰高原経由で奥蓼科へドライブ。生憎の曇り空だがそこは雲海の上。南アルプス、鳳凰三山、富士山まで雲上に水墨画の趣で絶景である。

 白樺湖経由で着いた温泉宿は、明治からの風情漂う老舗宿「明治温泉旅館」。滝の傍らの崖の上に立ち、渓流の紅葉と相まってロケーションは抜群である。近くには東山魁偉のおとぎ話の世界のような白い馬が佇む緑の中の湖を描いた「緑響く」に描かれた湖「御謝鹿池(オシャカと読む)」が旅館の入り口にある。

 Cimg7635 旅館の設備は昔のまま。旧来の湯治場の雰囲気が漂う。共同の流しで顔や歯を洗うのも納得できる。温泉はというと、源泉は鉄炭酸泉の25度、加水はしていないが加温はしている掛け流しの湯である。ぬるいが源泉そのままの鉄炭酸泉の赤い湯とフィルターを通す加温がやや強い大風呂の2つがある。どちらもいい湯だ。

 食事は山菜を中心としたバラエティに富む料理で山菜の天麩羅に混じって紅葉の天麩羅もあった。趣向である。宿の燗酒は「真澄」だそうだ。持ち込みも「真澄大吟醸」やはりメジャーだなと思う。

 さて、翌日は麦草峠を越えて日本最高所の湖という白駒池へ。峠を越えるあたりから雪がチラホラと舞い散ってきた。白駒池の駐車場から20分くらいという。傘を差して原生林の中へ。苔むす森の中は青木ヶ原を彷彿とさせる。暫し歩くと森の先に雪に煙る白駒池が見えてきた。凍えきった体で湖畔のロッジに飛び込む。駐車場でロックした車の鍵はポケットにある。駐車場で待っている連中のことなどすっかり忘れて、。「ホットコーヒーと野沢菜のおやき!」と即座に注文。雪に煙る幻想的な白駒池を結露のガラス越しにコーヒーをすする。Cimg7675

 駐車場に戻り、売店のお姉さん相手に時間を潰し、ブツクサ言っている仲間を乗せて出発。雪も止み売店のお姉さんから聞いた松原湖の「八峰(やっほー)の湯」へ。役所直営で休憩所や食事処もあり、なかなか繁盛している。村興しだろう、このご時世で頑張っているほうだ。八ヶ岳が一望に見渡せる窓の大きな内風呂と露天風呂が素晴らしい。天気がよければ言うことはない。帰りの運転があるので酒抜きで仲間のビールを横目に食事を摂る。機会があれば又来たいと思う。

 清里高原経由で中央道へ。関越経由にすればと後の祭り。渋滞に巻き込まれるも何とか6時前後にアキバに到着。


懐かしきワープロの果て

2008年05月19日 | インポート

   Cimg6539季節はずれの氷雨に震えた神田明神の陰祭り、風邪気味でパスし自宅倉庫に「大吟醸 多摩自慢」を持ち込み籠もる。

  1_320年近く前に世話になったワープロの解体ショー。倉庫には、ついつい捨てられない古いパソコンが4台、ワープロが2台ある。まず手始めに、今も完動のサンワードSWP-60を解体することとなった。

 Cimg6552 熱転写のプリンターの軸は思いっきり力仕事である。解体完了で使える物は無さそうだ。メモリやフロッピーも余りに古すぎジャンクにもなりそうにない。燃えないゴミでボチボチ出すことにする。

 オークションのためyahooプレミアムに4年間会費を払っているが、面倒で一度も取引はしていない。yahooへの慈善事業だ。その内、産廃費が掛かるようになり処分しそびれてしまった。今でも残りのFM8、FMノート-95、FMVノート-98、シャープのオールインワンPCなどのパソコンを出すかと思いつつも、面倒くさがりの性分で、当分倉庫の肥やしだろう。反省。


「新年打ち初め」と東口「千人同心」

2008年02月12日 | インポート

 この三連休の土日、千葉長生郡「ユートピア笠森」で囲碁の合宿。宴会を挟み、佐倉市の女性杜氏の旭鶴酒造しぼりたて おり酒」を飲みながら夜遅くまで熱戦。

 今年初めて碁石を握った割りに六勝二敗の思わぬ高成績。相変わらずの藤沢秀行先生気取りの酔拳流囲碁。敢闘賞の商品は、田苑酒造の千葉栗源特産の薩摩芋と黒麹を使った芋焼酎「紅小町」。参加した甲斐があったというもんだ。

 久しぶりの囲碁三昧の快い疲れで我が家での夕食時、前の職場の仲間二人から近くにいるとの電話。秋葉原駅で待ち合わせ、通夜の帰りで旨い酒がいいと言う。日曜の秋葉原駅周辺では気の利いた店はやっていない。近くで銘酒を飲める店はと東口の開札口脇の駅ビルアトレの「千人同心」へ。「千人同心」では三連休の中日とあって寒ぶりなど注文したが注文の半分が品切れで、定番の鮪の中トロざる豆腐を注文。お互い晩飯は済ましているので日本酒オンリー。

 メジャーだが田酒から始まり、天狗舞、浦霞などの冷酒300mlを注文。大方が700円~900円がとこ。燗酒の大も約700円なので勘定が気にならない。久々の天狗舞もいいが片口の器で出される日本酒はどれも旨い。

 話が弾んでいる中、ラストオーダーの催促。ぐるっと見回すとあと一組だけだった。若者で騒がしい駅近くの大型店と違い店の雰囲気は落ち着いている。品があれば言うことなしだが、新鮮さへの拘りか、仕入れの関係か。三連休の二日目に品切れはいただけない。


定年にして女児誕生報告

2007年12月05日 | インポート

 学生時代のクラス仲間の同期会。御徒町駅、昭和通り側の宝石店のひしめく通り沿い。見るからに親父酒場の「池田屋」へ。池田屋には2~3回世話になっている。

 ちょっと早めに追い込み、宴会兼用の2階に上がると、そこには既に半分近くの同期生が先着。今年2回目の同期会であらかたの顔は見覚えがあるが、まだ名前と顔が一致いないのもいる。同期会のために、はるばる帯広や青森からの参加者もいる。飲み会のデザートにと、「りんご」のお土産は嬉しい。でもどうやって食べようか?

 開会の挨拶もそこそこに、年に似合わず飲み放題に最初から燗酒でワイワイとやる。年は取ったが出はみんな土木屋、昔は中途半端な飲みじゃない。今は普通並多分それでも店は赤だろう。一方、予算からして食べ物はこんなもんだ程度。

 各人の近況、多くは退職後の報告と年金の話。中には昨年、子供を授かったとの報告。犯罪である。犯罪1・・退職間近に子供を作ったこと。犯罪2・・ふた周り下の嫁さんがいること。犯罪2は半分妬みと羨望。80歳まで頑張らなくっちゃとの言に皆、同情。執行猶予20年。

 和気藹々とした会もお開き。解散後、某区の元部長、建設会社兼ゴルフ場の社長など当時のバリケード仲間3人で二次会へ。ガード下銀河ビールの隣の最近開店した魚料理がメインの居酒屋「さかなや道場」へ。やはりここでも燗酒を注文。

 刺身の盛り合わせを突きながら、ここでは当時のK科のブントの誰、MLや革マルの誰はどうだった。今は上場企業の会社の重役だなどなど。昔の仲間以外では話題とならない話で盛り上がり。お互い当時の「総括」は、とうに済ませ、それが蓄積とし今があるとの自負。

 楽しい懐かしい時間もあっという間に過ぎも、またの機会を約して、秋葉原までお見送り。

 当時、ナイフのような仲間との昼夜議論に明け暮れた時から、長い間の時間の有意を感じた時でもある。