今日も駅前(AKIBAオジン)

ツクバEX開業日から始めた親父居酒屋の放浪記。下町の居酒屋、旅先の地酒・酒蔵・秘湯、森と水の話や、たまには政治談義など。

長野の隠れ家と御柱

2010年08月25日 | お酒

 Img_0454 長野市から豪雨の中を高速で小布施町へ、小布施に来たのは初めてである。小布施は長野県の北部に位置し、12km2、住民が1万2千人ほどのこじんまりとした纏まっている町だ。不勉強だったが、この地は遺跡やいにしえの文化活動が盛んだったようだ。仕事を離れてゆっくりと来てみたいものだ。小布施でのインフラ関係の仕事も一段落、不安定な天候の中、またも豪雨の合間を縫って高速道路をゆっくりと長野に戻る。

 翌日の上田市丸子と峠を越えて下諏訪へ行く用事があるため長野泊り。ホテルに戻り食事方々、雨上がりの長野の町へ繰り出す。

 相方の探した善光寺さんへの通り道、駅から数分の南千歳の裏路地の居酒屋「ふく八」へ。通りの裏の公園側から入るため中々に分かりづらい。店の入り口は、ようやくに分かる程度の狭い入り口の奥。まさに隠れ家的な雰囲気である。

 中に入ると女性客が多い。女性客が多いということは世代が若い、お洒落でリーズナブルが想像できる。

 なるほど、5千円のコース料理も和洋折衷で中々に凝って品数も多い。日本酒は田酒、浦霞、麒麟山など定番の銘柄物がメイン。信州物ではないが、まずは田酒からと地元の酒も織り交ぜながら楽しいしい時間。呑みつ語りつつ、あっという間の3時間。周りの客も相変わらず女性客が多い。スクロールカーテンで仕切られ、適当にプライベートの空間も保たれている。まずは満足である。

 翌日は丸子からトンネルを抜けて下諏訪へ。用事の場所の途中でTVでいつも見る、太い注連縄で括られた御柱と柱を落とす崖を覗く。TVの迫力ある報道がいまいちピンとこない。意外と短い斜面、狭い観客席の所以か。TVの撮影技術はたいしたもんだと関心。それしても道々、注連縄が巻いてある小さな柱がある。村々の御柱だそうだ。それぞれの村での御柱は、信仰の深さが垣間見れる。


浅草橋で酒と肴を科学する

2010年08月17日 | お酒

 大手居酒屋チェーン店しか開いていない旧盆週末の夕刻。この地は本来新盆なのだが開いていなければ致し方なし。晩飯かたがたブラブラとガード下を浅草橋方面へ向かつつ西口駅近くの「明よし」へ携帯。主人が間髪を入れず「開いているよ!」。

 2階の店の扉を開けるなり、元気な声でっしゃ~い!!」。相変わらずの元気な声で向かい入れられるが、盆のためか店は空いている。主人も拍子抜け。カウンターに座り喉の渇きを生ビールで潤した後、主人の出身地福島の「栄川」の常温を注文。「明よし」に寄った際には、いつもの定番である。「栄川」は、名水100選にも選ばれた磐梯の伏流水を使用した酒だ。やや黄色を帯び、旨みがありすっきりとした飲み応えである。この日も常温で注文する。

 主人との会話の合間、来る前に近くの書店で買った「酒とつまみの科学」に目を通す。この「酒とつまみの科学」なる本、化学変化と化学式、多様な成分表などふんだんに記載し、酒の種類と各種の肴との相性を科学的に分析している。意外に大根が料理法により科学的にも肴として価値を知らされる。呑兵衛対象の本としては異色である。

 例えば{ワサビや大根の辛味成分は組織に含まれている配糖体がすりおろした際にできるミロシナーゼの働きでアリルイソチオシアネートに変わる。特に4-メチル3-ブテニル-イソチオシアオネートが香気作用と魚の臭みを緩和するなどなど・・}。酔眼、酔脳ではフムフムと感心するも頭にはまったく受け入れていない・・・。

 結局、頼んだ肴は、本の内容とは関わりなく自家製〆鯖、せせりの串焼き、しらすたっぷり卵焼き、カツオの刺身。何時になるかは知らないが、素面の時にしっかり読んで、たまたま覚えていれば実践しようかとは思うが?

 栄川の次は、久々に伏見の酒も良かろうと富翁の京都北川本家「大吟醸 吟の司」を注文。上品な香りと淡麗な飲み口よい。オジンの好きな酒米五百万石で造った酒である。ひとまず腹も膨れ、ほろ酔い気分の中、帰りはガードの上をJR浅草橋から秋葉原までの短いひと駅の鉄道旅行。

 


新橋は烏森の月曜日

2010年08月02日 | お酒

 

新橋とは不思議な街である。何処からともなく集まってくるオジサン族、最近では若いリーマンやOLで多数溢れている。これもネットでの影響だろう。ネットで紹介された旨い店や安い店は平日でも大盛況、今に始まった事ではないが、あふれた連中がその他の店になだれ込む。地域での同業集団活性化の典型だろう。オジンも20数年来、遠路遙々(遠路でもないか)時たま顔を出している。前のような落ち着いた街が懐かしい。

さて、月末近くの月曜日。元職の現役、OBを交えて、専門分野での技術的研究などで指導的立場のS教授との懇親会。新橋は烏森口から虎ノ門方面に2~3分のレンガ通りの銘酒が謳い文句の升亀。ここ3年間、毎年ここで開いている。地下に降りると鰻の寝床の細長い個室での20人近い集まり。お任せ料理と飲み放題のコース。刺身や串揚げの盛り合わとサラダのほか七品ほど。ビールの後、いろいろとあるが飲み物は銘柄記載のない日本酒はパスして緑茶割り実は前日の飲みすぎでスロースタート。

 宴会の半ばで先生に対しての自己紹介、若手の堂々とした格調高い自己紹介に何故かホットする。自分の番は最後から二番目、オーラスが唯一の女性とあって長い挨拶は禁物。自己紹介も終わり、昔からの引き続きや新しい課題についてなど現役との話しは尽きない。あっという間に時間が過ぎ、蕎麦かラーメンがでてお開きの時間となってしまった。

 外は蒸し暑い夜の街。昔の仲間一人と話があるので、まだ飲み足りなそうな若い連中を残して烏森の飲み屋街へと向かう。月曜日にも関わらず名の売れている店はす何処も満席。ウロウロするのは性分に合わない空いてそうな店を見つけて入った店が「たぬき」。炉端焼きの店のようだが雰囲気は普通の居酒屋風である。日本酒は「〆張鶴」と「奥の松」とある。コップ酒で少ないよと怪しい日本語で言う店員は超辛口のボトルの酒を薦める。店の方針なのだろうか。〆張りを頼んで、肴に手羽先と刺身、エイヒレを注文。出てきた冷酒は正一合ではないが許される範囲だ。お代わりしたところでお愛想。まあまあ平均点の店ではある。

 烏森、お目当ての店に入るには早い時間がいい!!