今日も駅前(AKIBAオジン)

ツクバEX開業日から始めた親父居酒屋の放浪記。下町の居酒屋、旅先の地酒・酒蔵・秘湯、森と水の話や、たまには政治談義など。

ランプの宿の温泉発電

2010年05月29日 | 

Img_3115_3  新潟は魚沼のランプの宿として有名な「駒の湯温泉」へ。新潟での仕事で3泊した帰りがてらに同期の相方3人でレンタカーで向かう。途中、堀の内ICで関越高速を降り、柴桜が評判の「花と緑と雪の里公園」で満開の柴桜を見ながらの休憩。公園から大湯温泉方面の奥只見へと向かう。大湯温泉から駒ケ岳方面に入り、しばらくするとまだ雪が若干残る渓流と駒ケ岳を背景に赤い屋根の「駒の湯温泉」が現れる。実に素晴らしいロケーションである。これが彼の有名な毎分2000リットル以上の噴出量を誇る秘湯の宿だと思うと、また嬉しくなる。

 部屋へ案内されるなりランプの使用方法と注意事項を聞かされる。ようするに火を消すに芯を引きすぎては油壷に落下し引火の危険ありとのこと。そんな話を聞いた覚えがある。

 ここ「駒の湯温泉」は山岳会に所属していた40年以上前の20歳の時、利根川の源流を八木沢ダムサイトから6日間かけて遡行し、辿り着いた麓の山小屋であったような記憶がある。大湯温泉のバス停まではあと僅か、遡行の初日に沢壁から落下した時のひざ裂傷の傷口のひどい匂いに鬱々としていた時である。

 さて、駒の湯温泉は宿泊者用の混浴の露天風呂と三箇所の内風呂。立ち寄り用の男女の内風呂2箇所がある。いずれも温度は低いが僅かな硫黄の香りの豊富な湯が注がれ湯船の外へと流れ出ている。宿の若旦那に言うところによると、あと毎分1000リットル分の湯が追加されたとのこと。信州大学と共同で省エネ研究機関のNEDOの資金を受け自家発電に利用していると言う。庭の池に水車もどきのタービンが置かれグルグルと回っている。しかし、全部で数十ワットだという。まだまだ実用には難がありそうだ。ジーゼルの自家発電で残りを賄っている。

 毎分3000リットルのお湯が渓流に流れ出ることは河川環境に問題があるのではとの問いに、むしろ、温泉開発以前よりかじか水生生物の生息数は増加しているという。湧き出る温泉の成分と低い温度、適度なPHが所以だろう。

 宿舎から降りていく川原の露天風呂は、男女更衣室はあるが中では一つとなっている。ただし、宿では女性には湯浴み用の大きなタオルを用意しているので問題はないとは思うんですが? 雪融けの渓流の対岸の残雪を眺めながら、ぬるい湯と加温した湯双方に長く浸かるのがいいという。なるほど最初は冷たいと思った湯加減も慣れると心地良い。暖かい湯に入ると湯の滑らかさが一段と引き立つ。

 内風呂の内の二つは半露天であり、先着がドアに使用中との表示をかけて貸切にできる仕組みだ。広々とした二つの浴槽があり、渓流を眼下に望んで家族で使用するのに最適だ。

 食事の時間である。一品一品の説明付きだが、覚えきれない山菜の工夫を凝らした料理のほか、カジカなどの川魚、なれ寿司や鍋物で量はある。ビールと地元の燗酒で結構満腹となる。

 宿泊の部屋は暗い。当然である。ランプとランプの形をした30ワットくらいの豆電球の二つだけだ。テレビも冷蔵庫もない。ただ寝るだけだと思ったが、ゆっくり話す機会が無い大阪からの相方と新潟を立つ時購入した「八海山」を飲みながら12時近くまで話込んでしまった。

 翌朝の朝飯は小出の納豆がメインディッシュ。全国納豆品評会で2年連続日本一の「大力納豆」たそうだ。駒の湯から別れ、帰り道に小出に寄り大力納豆を購入する。レンタカーの納車地の越後湯沢への途中日本三大渓谷の「清津峡」による。2月前に寄った「清津峡」を案内し、昼時に湯沢のへき蕎麦の名店「中野屋」へ滑り込み、5日間の長野から新潟の旅をキリッとしたへぎ蕎麦で締めた。


恵比寿の裏路地、而今と黒龍

2010年05月11日 | お酒

 6年前の部下の結婚式出席、突然の上司挨拶以来の恵比寿。木更津からのアクアライン帰りで帰社。客人の待ち合わせの恵比寿へナニワのドクターと恵比寿裏路地の「」へ。カウンター10人くらい、6人のテーブル席が二つ。小規模なコース主体の居酒屋だ。お洒落な感じだ二つのテーブル席は道より少し低く、通行人から丸見えなのが気になる。

 店で三々五々集まり、ビールで逐次乾杯。店からは、「オジン」の誕生日に2日早いがプレゼントメニューの「一の蔵 発泡日本酒すず音」の300mL2本サービス。全くにシャンパンのような日本酒で女性には人気だろうと思う。生ビールの後、おっさん連中「すず音」で乾杯の後、「而今 大吟醸」で本格スタート。約四合を飲んだろうか。店長曰く、中々手に入らない「黒龍 大吟醸 しずく」が一本ありますとテーブルへお目見え。一升10500円の仕入れでサービス品でいかがですかと言われちゃあ、2合×2を注文。なるほどの「しずく」、こくもあり飲み口もあっさりして旨い。好きな「而今」より飲みやすい感がある。ちなみに「而今」も1050円であった。

 初対面の飲みメンバーも入り、全共闘のロックアウトや東大受験中止での紆余曲折の話。その後の様々な人生経路に話が盛り上がる。コース料理にも工夫があり、大食漢のドクター共々少なめだが個々の説明もあり素材に工夫を凝らし美味である。

 いい酒も飲みすぎると舌が麻痺する。しからば焼酎にチェンジ。焼酎は店の売り「吉助 黒」のボトルを注文。赤、黒、白があり赤は紅芋、黒は黒麹、白は白麹だそうだ。店長推薦、芋の旨さを引き出しているという白を注文。飲み方はロックと湯割りで。焼酎一本空けて次回はアキバEXで本拠地ツクバでの再開を約して固い握手の別れ。


「もつマニア」を手にして大井町

2010年05月04日 | 居酒屋

 ある日、アキバのヨドバシ7F書店でフト見つけた居酒屋本「もつマニア」。3月始め以来(3月初ブログ既記載)、ハラミが売りの大井町の「ほんま」に寄った時、出版社の若いもんが発刊前に主人に本を届けにきた際に読ませて貰った本である。だしゃれ大好きの主人が写っている。

 1ケ月ぶりの今回は、大阪と福岡の同僚を連れての訪問だ。大阪の同僚は大阪でホルモンの名店「鶴一」を紹介してくれた焼肉の知悉である。「ほんま」のハラミを是非賞味して貰いたいとの心での再訪である。5人の予約に2階の座敷に上がる。飲み物は自ら冷蔵庫からビールと床に並べてある焼酎の瓶を選んで飲んだだけ後払いだ。

 料理は前もって4千円のコースと決めてある。運ばれてきたハラミの刺身、塩あるいはゴマ油を付けて食す。両方付けても、また更に旨い。大田市場から主人が直に選んでくるというハラミの串は、分厚く柔らかい。まったくステーキと同じで食べ応えがあり言うことなしである。これには大阪の客人も納得の様子。

 年度切り替え時期の業務環境やモロモロで話も弾む中、いろいろな料理に腹も一杯に。2階にあったビールを6本、焼酎(銘柄は忘)ボトル2本を空として、お開きとする。大阪、福岡の客人、美味納得とのこと、紹介の甲斐があったというもんだ。


嵐の中へ東京派遣組

2010年05月01日 | お酒

 恒例の人事異動、元の職場の若手の東京派遣組が交代した。霞ヶ関の国機関や都内の財団や研究機関へ行くもの戻る者。いずれも大量退職と採用手控えの人手のないところでの勤務、苦労を背負うのは致し方なしか。加えて、事業仕分けなど逆風の中へ財団や研究機関へ派遣される者の敢闘を祈る気持ちだ。

 そんな中でこそ、毎年恒例の秋葉原「しずか」で歓送会を開催したのは言うまでも無い。元派遣組希望者、東京常勤と都在住のOBとの交歓会である。持ち込み時間無制限との、十数年前からのママさんの配慮が嬉しい。

 Img_2818 いつものように日本酒はオジンのワンマン選定。先週の清津峡温泉への道程に、六日町八海山酒造の直営店「東屋」に寄り購入した「八海山」のラインナップを3升。プラス、その昔、神田佐久間町にあった天鷹酒造の後に最近開店した地酒アンテナショップ「JIZAKE」で追加購入。天鷹酒造に昨年寄ったが、今では栃木の大田原市で、いい酒造って頑張っている。愛媛の「無ろ過 松山三井」と広島「瑞冠 袋搾り 風」の2升。足りない場合に備えて宮崎日南の芋焼酎「一壺春」の一升瓶である。

 集合予定の6時前の5時半過ぎからボツボツと集まりだし、その度に乾杯。6時半過ぎにはほぼ集まった。いつも遅くなる霞ヶ関が早くに到着。原口総務大臣に感謝。予定の全員が早めに揃ったのは嬉しい。ダラダラとおっ初めてていた宴会もとり合えず全員揃って乾杯する。店では安い会費にも係わらず蟹まで出してくれた。今では店を切り盛りしているママさんの息子のエイちゃんの趣向の料理も板に乗ってきた。

 6時から(正確には5時半)始まった会費制の歓送迎会。ワイワイガヤガヤ楽しく過ごす中、いつものように早帰りは適時帰宅。10時半過ぎに完全お開き。4時間超の飲み会で日本酒はすっかり無くなり、頃合もいい時間である。それでも飲み足りなそうな若手を送り出し、話のある後輩と二人で、ギブス装着以来の久しぶりのガード下「真澄」へ。相当飲んでいたため「真澄 あらばしり」の300mLでお仕舞いとする。