散日拾遺

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目覚めた力

2014-10-28 08:22:06 | 日記

2014年10月27日(月)

 午後から大日の草刈り。草は刈れるんだが・・・

 「どうにもならんなあ」と父が頭上を仰いだ。

 「空を仰ぐ」と言いたいところだが、その空がすっかり小さくなっている。

 

 小さな水路をはさんで、北側が山の斜面の雑木林、南側が細長い草地、この草地に何本かの柑橘類を植えている。そこは少し前まで格好の陽だまりだった。ところが年々、雑木林の樹冠が南へ大きくせり出してきて、水路を越えて草地を屋根のように覆い、柑橘類は陽を奪われて縮こまるばかりである。

 それでも一昨年あたりは息子達と樹々を見上げ、命綱で斜面にとりついて枝を払ったらどうか、次の休暇にやってみようかなどと語らうゆとりがあった。今やそんな陽気ではない。シイを主体の樹林全体がを背にして、今にも覆いかぶさってくる勢いである。もう僕らの手に負えない。

 

 よく分からないのは、ナゼ今このタイミングでということだ。雑木林が薪炭林として用いられなくなってから、もう半世紀も経っている。この間、人の手が一定のペースで枝葉を取り除くことは、ずっと起きていなかったのだ。それでもこの一帯はいちおう安定した景観を呈し、陽だまりの草地は陽だまりの草地であり続けた。それがここ一二年、やおら目覚めたように山と森が押し出してきている。

 なぜ、何が起きたんだろう?