散日拾遺

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掌を冷やす効用/75周年

2019-07-18 08:31:28 | 日記
2019年7月18日(木)

 「熱中症予防に掌を冷やすと良い、冷たいペットドリンクを持ち歩くだけでも。」
 TVで言ってるよ、と家人。試してみよう。

 「お風呂が熱いと感じたら、手首から先をお湯から出してごらん。」
 こちらは半世紀前の父の教えで、たぶん幼年学校仕込み。効果は検証済みである。

 熱放散/循環系の問題と、知覚神経の分布の問題と、単純ながらなかなか深そうな話。

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 ストレス障害とヒステリーの関係が、ずっとモヤモヤ割り切れずにいたところ、どうやら少し霧が晴れてきた気配。そこに見える風景がまた単純ではないが、有力な媒介項が「戦争」であることは間違いない。
 これについて、たいへん良い仕事をしている人がある。綿密な実証に立った労作である。

中村江里 『戦争とトラウマ: 不可視化された日本兵の戦争神経症』 吉川弘文館(2017)

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 今日7月18日、サイパンで戦死したT伯父の命日である。75周年だから存命ならば98歳ということか。松山では今年もK叔父が宇和島から出てきて、護国神社へ足を運ぶことだろう。
 サイパン守備隊の組織的抵抗は昭和19年7月7日に終わりを遂げ、7月9日には全島が制圧されたとある。伯父の命日は戦死の公報に依るものであろうが、なぜ7月18日なのかよくわからない。母はいろいろと調べていたようで、知り得たことを端然と清書したものが遺品の中から出てきた。隠しだてなく何でも語る母が、このことについては寡黙だった。

 知りたくもあり知りたくもなき仔細かな

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