四国へのスモールトリップ、12月16日、17日は四万十川を漕いだけれど、寒波の大襲来で非常に寒かったね。初日はまあただ寒いだけだったけど、その日適当な河原に上陸してテント張って寝てたら夜間に雪交じりの冷たい雨が降り、翌日になっても一日降り続いたので参りました。おまけにウェットとかシューズとかパンツとかウェア類を全部テント外に干し忘れたままワイン飲んで寝てしまったので、翌朝ずぶぬれのやつを着なきゃいけないことになってしまった。全身しびれるようにかじかんだ中、テント畳んだりパッキングしたりいろいろ大変だったけど、まあ漕ぎ始めると体は温もってくる(ネオプレーン地のウェットだから温もるんであって、濡れたままの普通の服では低体温症でドエライことになりますので誤解なく・・)。するとむしろこの冬枯れた人けのない川を下っていくのは、すごく贅沢な喜び感がありました。転がり弾むような瀬音、風に揺られる木々の葉擦れ、様々な種の小鳥の鳴き声、ごくまれに雲間からのぞく太陽光線とそれに反射してキラキラキラキラ輝く川面などなど、なんと言いますか、こんな日に川下りするぼくのような奴にのみ静かに語りかけてくれるのかもしれない川の精の息吹というか暗号みたいなものを感じ取りました。
やはり人間、たまには、
年に数回くらいは、
自然の中でキリキリと負荷を与えられるような経験をした方がいいと思う。
現代社会って、あまりにも便利にできすぎちゃってるからね。
ヌクヌクとなんでも与えられすぎてて、
感性が極めて鈍感になっちゃってる部分もある。
人間も動物であり、生き物であり、
外界の自然現象を感知するために、
皮膚や五感って機能が備わってるわけだから、
あんまり甘やかせると性能が低下するね。
結果として、感性が鈍る。
ま、ツアーとしてお客様には快適なシチュエーションで
楽しんでもらいたいと思いますので、
春か秋くらいにツアーを組むつもりです。
山間を流れる清流、四万十川。この感じ、熊野川を連想しました。初夏になるとこの山々が生命感いっぱいの緑に萌えいずるのだろう。
写真の真ん中らへんに低い霧雲がかかってますが、吐く息も同じような質感の白い霧状になって消えてゆく。そんな寒々とした中、小石を転がすような瀬音が一層引き立って、素晴らしくよかった。
濃密な野の香りのする川。ところどころで鹿が現れた。
一日目はこんな感じで晴れ間も結構のぞいたけれど、翌日は下のような冷たい雪雨が降りそぼった。
ただの雪より、雪交じりの雨のほうが冷たく身にしみてくるね。だけどそういう後に入る温泉ほど最高なものはない。
この、寒々とした沈下橋の感じも、なかなか風情あるでしょ。
雪雲が山肌を隠し、凍えるように瀬が転がってゆく。
この感じ、素晴らしく美しいと思った。
また、春や秋は、桃源郷のような景色の中を
快適に川下りが楽しめるんだろうな、と、
容易に想像できる。