プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

アシスタント・シーカヤックガイド募集

2013-05-09 16:34:54 | インポート
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 打診はあってもなかなか目ぼしい人材がまだ見つかっていないため、
 ここでも募集要項を載せることとします。

 夏期(7月~9月)の当店アシスタント・シーカヤックガイドを募集します。多くの人に喜んでいただき、自分を高めてゆくことのできる、栄えある仕事です。学ぶ、吸収するという意味でも、他では経験できない貴重なものとなるでしょう。
 遠方からの方のための、期間中の住居等もアレンジします。

 いい人材が見つかればすぐに締め切りますので、
 興味ある人はお早めに。
 詳細は下記をご参照ください。 
 http://homepage3.nifty.com/creole/bosshu.html

 ちなみにこの募集は、若い層を育てるためという意味合いもあります。
 特に今の時代、若い人はお金がなく、シーカヤックのような多少なりともお金がかかる遊びは、しっかり学び身につけたいと思ってもなかなかチャンスがない。業界全体も、お金を持っている中高年層をターゲットにする傾向がある。だけど、若い人がやらないと次に繋がっていかない。

 だから、こちらがお金をもらって教えるというより、
 シーカヤックというジャンルのためにも、
 逆に払ってでも、若い奴を育ててやりたいという気持ちがある。
 真面目にさえ働いてくれればフィフティフィフティ、
 それでいいわけです。

 前からそういう意識があったわけではなく、
 むしろ最初、違和感がありましたね。
 なんで自分が体得したものを、お金を払って教えてあげなきゃいけないんだ、と。
 だけど新しいジャンルを築いていこうとするなら、世の中そんなもん。
 何年もやっているうちに、そういう気持ちになってきたんですね。


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海に出る基本をしっかりと身につけましょう。

2013-05-09 00:15:27 | インポート
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 最近、シーカヤックの事故や、
 救助のアクシデントがあちこちで、頻発しています。
 ツアーでは、しっかりと海を知っているガイドのツアーを選びましょう。
 また個人で海に出る場合は、基本のスキルの体得はもちろん
 きっちり状況判断ができるようになってからにしましょう。

 海は決して甘い世界ではありません。

 ぼくもこれまで、ホームページなどではあまり海のこわさや危険性をあえて書きませんでしたが、それはツアーを催行するにあたって、そういう部分をぼくが全部背負って引きうける覚悟でやってきたからです。「ぼくが全て状況判断し、指示し、責任を負いますので、お客様は余計なこと気にせず楽しんでください」というところでやってきました。マニアだけではなく、世間一般に広めていくためにも、まずはみんなに楽しんでいただこうという考えからです。より本格的に興味を持つ方にはきちんとしたスクールを、そしてガイドトレーニングを受ける者には、かなりシビアなことまでしっかり教えてきました。しかし他の業者もツアーを催行し、また個人のカヤッカーも増えてきた昨今、それではカバーしきれないケースも出てきていますね。
 対策方法を考えていきたいと思います。

 アイランドストリームを始めた当初は(2004年頃)、個人のシーカヤッカーも時折見るには見ましたけれど、きちんと自分のことは自分でできる方々が楽しまれていました。そうじゃない人、海を知らない人、きちんと学ぶ意欲のない人が個人で海に出るなんて、とうていあり得ない話でした。本来シーカヤックとは、誰かに何かをとやかく言われることなく、自分のことはきっちり自分でやりながら、海からたくさんのことを賜ってゆく自立した遊びに他ならないわけで、そんなこといちいち言われなくても分かっている人たちがやっていたわけです。そもそもぼく自身、基本的に、人にいちいちとやかく言われたくないからシーカヤックを始めた人間です。モラル的なことをあれこれ言うのも苦手です(「一体おまえは何様やねん」と、自分で自分に突っ込みが入るからです)。ですが、ここ数年ほどの間に様相が大きく変わってきています。
 まず何より、フィッシングカヤックの人たちが増えたというのも
 理由のひとつですかね。

 人の入ってこれないポイントまでアプローチできるカヤックフィッシング。トレーラーでのけん引とか何かと色々大層なフィッシングボートなどと違って、一見、非常にお手軽に見えるようです。またネット上で「爆釣・激安」などと煽ってシットオントップ系を売りっぱなしのサイトなどが増えていて、そこで購入した人が、まるで公園の手漕ぎボートの延長感覚で海に出始めている現状なども、よく見受けられます。なぜか、そういう激安ネットショップで購入される方は、お金をケチる傾向が強く、スクールなどに参加する気もサラサラなかったりするようです。かといって自分で勉強することもしない。で、そのしわ寄せが、ぼくらのような現場にきているのです。
 しかし、こういう命に直結する遊びをするにあたって、
 たかが1、2万円をケチるのはなんと馬鹿げたことでしょうか?

 きちんとスクールないしはツアーで、基本を学びましょう。

 もちろんそこにかこつけてうまい具合に自分の商売に結び付けようという考えからではなく、みんなで末長く楽しんでいきたいからこそ述べさせていただいているわけですが、まずカヤックフィッシングは、通常のカヤックツーリングよりも数倍危険度が高いということを、知っておくべきです。そもそもカヤックというものは、ダブルパドルできちんと漕いでこそ安定する乗り物です。ですが、釣りする際はパドルを置いているわけです。それが意味するところを今一度考えてみる必要があります。また釣りに意識を取られることによって、海況の変化への対応が遅れがちになります。「冒険みたいなことするわけではなく、ちょこっとカヤックから釣りするだけだから別にスキルもナヴィゲーション能力もいらないでしょ?」とおっしゃる方もよく見受けますが、ある意味いつも意識を研ぎ澄ませている冒険よりも、気を抜きがちな近場でのカヤックフィッシングの方が、危なかったりします。

 意外とすごいサーファーや、登山家でも、近場の海や里山で
 遭難することがよくあります。どうしても緊張感が薄れてしまうからです。
 ましてや超初心者の人が・・・・。

 もちろんフィッシングだけではなく、ツーリング派も同じことです。
 きちんと基本を身につけてから海に出ないと、とんでもないことになる危険性を孕んでいます。最近なぜかお手軽に「シーカヤックをレンタルさせてください」という方がよくおられますが、アイランドストリームではよほどきちんとナヴィゲーションできるレベルの人ではない限り、お断りしています。一度スクールを受けられた方の復習として、入江の奥での練習目的のみ、お貸ししておりますが、沖合へのツーリングはお断りしています。
 理由は簡単、危ないからなんですね。 

 特に湯浅湾は、一見穏やかそうに見えるけれど、
 ちょっと風が吹くと意外に難易度の高い海になるんですよ。
 一見イージーに見えるからこそ、余計に危ない。

 レンタルするならば、ガイド付きツアーかスクールにご参加を、
 それが嫌ならば自分の艇をケチらず購入し
 (置き場所のない人は、格安艇庫サービスもございます)
 自分の責任で海に出ることはどういうことなのか、
 意識してからシーカヤッキングを楽しむべきだと思います。

 ということで個人で湯浅湾を漕ぐ人、和歌山の海を漕ぐ人、
 ぼくに分かる範囲のことは、無償で、できる限りお教えしますので、
 釣り派、ツーリング派問わず、
 一度アイランドストリームにお立ち寄りください。

 またうちでは月イチくらいの割合で、
 楽しみながら実地で注意事項を学ぶためにも、
 カヤックフィッシングのツアーを催行しています。
 ちなみに近いところでは5月11日(土)に開催します。
 http://homepage3.nifty.com/creole/tsuritour.html

 それから状況判断を学ぶナヴィゲーション講習を、
 翌12日に行います。
 http://homepage3.nifty.com/creole/navischool.html  
 なお、実践的なナヴィゲーションをきちんと教えることのできるスクールは数少なく、だけど、実践的なものでなければ意味はありません。「予報ではこう言ってましたけど・・・」などという言い方をよく聞きますが、海は生き物であるので、そういう机上のペーパー的な解釈で捉え切れるものでもないわけです。この講習も定期的にやっています。

 こういうことは、儲けうんぬんというより、
 結局、末長くやっていきたいという気持ちからの、活動なのです。

 そして、ガイド付きツアーと違い、個人のカヤッカーの方は
 海に出る前に基本をしっかりと身につけた上で、お楽しみください。


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