プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

シーカヤック海旅塾・開催

2013-05-13 09:10:15 | インポート
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 湯浅湾南岸に浮かぶ鷹島の夕日。
 ここは海洋系縄文人の拠点だった島でもあり、彼らはここを根城とし、南は八丈島、北は瀬戸内経由で日本海を通って東北まで行き、交易していた(鷹島式土器という製塩土器が各地で出ている)。実際ここはちょうど黒潮の北限であり、同時に瀬戸内の潮汐流の南限でもあるせいか、二つの異なった流動世界のエッセンスが混じり合う、パワースポット的なフィーリングを持っている。

 で、海洋系縄文人ってやはり自然観察眼が際立ってたんだなと思う。太平洋と瀬戸内(とそこから繋がる北日本および朝鮮・中国)、両方に出向く事のできてしかもこの周辺海域で最もシケに強い場所が、ここ鷹島の入り江なわけだから。閉鎖的ローカルの島国根性的海人ではなく、ワールドワイドな「プラネット感覚」の視点を持ちつつ、あえてこの島で生きていたってことがわかる。
 そいつはシーカヤックのような、プリミティヴな乗り物でこのエリアを漕ぐ事によってのみ、分かる世界だ。

 この島よりバウ(舳先)をちょっと南に向けただけでぼくのイマジネーションは潮岬とか室戸とか足摺とか都井岬とか佐多岬とか屋久島とか沖縄本島とか石垣島の平久保崎とか西表島のパイミ崎とかのヴィジョンが脳裏を駆け巡りつつRyukyu Undergroundのダブが脳の中で鳴り響いて仕方なくなるし、一方、この島よりバウをちょいと北に向けただけで瀬戸内の島々から関門海峡、平戸島とか九十九島、あるいは日本海の沿岸から津軽海峡、そして宗谷岬の先端の潮が踊る三角波まで走馬灯のように思い出す。

 ここ特有の自然のフィーリングがぼくの胸の内のトリップ記憶貯蔵庫みたいなものを刺激するってことだろうけれど、そんな時、同時に、太古の海洋系縄文人の世界観みたいなものが非常に身近に感じられるような気がしてくる。

 ・・・というような、普通のツアーでは触れないようなディープな話まで、今度の6月14日(金)~16日(日)の2泊3日に渡ってここ湯浅湾で開催する「シーカヤック海旅塾」にて、焚き火を囲みながらお話しできたらと思っています。塾長として、海洋系縄文人の生まれ変わりのような御大・内田正洋氏がさらに追い打ちをかけるように、ポリネシアンのルーツからホクレア号にまで繋がるような深い話をされるだろうしな。プロ・シーカヤッカーとは海洋系縄文人のイタコみたいなものかもしれない。シーカヤッキングの奥義に触れるような講座にできたらと思っていますのでぜひ皆さんご参加ください。ウスい話はしないぜ。
http://homepage3.nifty.com/creole/umitabijuku.html

 あるいは反対にもっとマイルド感覚な1泊2日での湯浅湾の隠れスポットを巡るツアーは6月1日(土)~2日(日)に開催します。キャンプはトイレもシャワーもコテージもある当店のベース基地にて行いますので、キャンプ未経験者・初心者でも楽しんでいただけます。もちろん学び、身に付く部分も大です。
 こちらは特に、洞窟とか、シーカヤッキングならではのよい「スポット巡り」を重点的に楽しみつつ、夜は焚き火を囲んでバーベキュー等したいと思います。
http://homepage3.nifty.com/creole/basecamp.html


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