プリミティヴクール

シーカヤック海洋冒険家で、アイランドストリーム代表である、平田 毅(ひらた つよし)のブログ。海、自然、旅の話満載。

疑心暗鬼の高速増殖炉

2018-10-02 15:36:09 | 震災や原発に関連する事

 先日、広島高裁の異議審決定にて四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止め命令を取り消したニュースがあったが、どうも「なし崩し的」な形でどんどん原発再稼働していく流れになりつつあるように思える。
※上記写真は伊方原発に近い山口県祝島の遠景。

 伊方なんて一番ヤバい場所にある原発。事故したら日本終了のロケーションにある。火山だけじゃなく津波、地震、テロもかなり現実味あるし。モンスター台風による高潮と大波が合わさった「潮津波」も可能性がある。それらは争点になんないのかな。

 事故しなくても予期せぬところで悪影響もでるだろうね。たとえばこのなし崩し的で自浄作用が働かない日本の風潮に嫌気が差して、本当に若くて優秀な人材は日本を出ていくだろうし。おれも「日本の海は素晴らしい」なんてどの面下げてガイドできるかと、ほとほと嫌気が差して来てるし。

 あと放射能てのは、目に見えんし五感でもわからんがゆえ、疑心暗鬼という最悪の感情を生む。たとえば最近有名人で若くしてガンで死ぬ人が多いけど、それもしかしたら福島原発事故の影響がそろそろ社会に出だした現れちゃうかと、みんな薄々考えてたりすると思う。

 ほんまは関係ないかもしれんし、いや、あるかもしれん。因果関係調べる術がないから絶対的な答えは絶対にでない。だからがゆえ、不安に思う人はますます不安に思うし、内部被曝しとるんとちゃうやろかとか、考える人はますます考えてストレスたまるだろうなと思う。地震くるたびにヒヤヒヤするのも、あいつの原発に対する考え方気に食わんと友達の人格疑ったりするようになるのもまた、疑心暗鬼のひとつの形態。

 この、疑心暗鬼のマイナス面はあんまし有識者は言わんけど、人間心理としては非常によくない種類のものであろうことは誰もが分かると思う。際限なくとことん膨らんでいく鬼だから。

 原発とは、疑心暗鬼のとめどない泉であり、究極の発生装置である。
 高速増殖炉なんてよく言ったものだ。
 何を高速で増殖させるの?
 疑心暗鬼をである。


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