先日プライベートで漕ぎに行った下津沖の地ノ島あたりからの風景。
この石油備蓄タンクのあるエリアは昔からの埋め立て地。以前百年くらい前の郷土資料写真を見たら、この辺りはそれはそれは美しい入江と干潟が一面に広がっていた。
一度壊した自然はなかなか元に戻らない。いずれここにあるタンクは時代の変化とともに無用の長物となる。かといって自然に戻るわけではない。
よく思う。
これからの公共事業とはそこらを無闇にコンクリート詰めにするのではなく、むしろコンクリートをひっぺがし、元の自然に戻す工事をすべきではないかと。後世のことまで考えるならば、きっとその方がいい。自然の美観こそが最高の経済価値となる時代が、いつか必ず来るだろうというのがこれまで方々の海を旅してきたぼくの予感である。