一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2113  神の留守作り置きして旅に出る  パピルミ

2019年12月08日 | 

 陰暦十月を神無月(かんなづき)という。日本の神様が、全て出雲に行ってしまうので「神の留守」ともいう。本来は、醸成月(かみなんづき)神嘗月(かんなめづき)神な月(かみなづき)雷無月(かみなしづき)などと言われていたものを、中世の頃に神無しとの字を宛てたのが始まりのようである。

 出雲だけは「神在月」という。この話は出雲の御師が、出雲の都合のいいように考え出した法螺話なのである。そして、法螺が誠になって、正式に暦に採用されたのも面白いが、その後、出雲を除く日本全国の神様が留守では困るので、留守番をする神様(恵比寿神)もちゃんと考えられたそうである。こういう日本人の遊び心に、私は敬服してしまう。実に楽しいではないか。

 さてこの句、作者自身が作り置きしたのだそうだが、それだけではつまらない。留守中に、私達が困らないように、神様も作り置きしてくれたのだ。果たして神様は、恵比寿様の他に何を作り置きしてくれたのだろうか。

センリョウ(千両)

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