一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2114  なけなしのスタミナを削ぐ濡れ落葉  炎火

2019年12月13日 | 

 句会当日、神奈川県湯河原町と静岡県熱海市の境である千歳川を渡って泉に入る道すがら、車に同乗させて頂いた海人さんと紅葉の話をしていた。海抜30mから、海抜400mの岩戸窯を目指して登って行くと、徐々に景色の変化が感じられてきた。二人で、「紅葉は赤が良い」、「黄色も濃いのが好き」とか、勝手に話していた。

 私は選句の中で、掲句を読んで一瞬、「エエッ」と軽いショックを受けた。落葉にも一生があったのだ。緑の葉が赤や黄色になっていく過程で、スタミナをすり減らして、人間をこんなにも喜ばせ、感動させ、最後には落葉に、それも濡れ落葉になっていく。何気なく見ていた景色の移り変わり。

 句会でも、「落葉が沢山あって、いつまでたっても片付かない」と嘆いていた人もいた。落葉は、頑張り過ぎてスタミナが切れてしまったマラソン選手です。でも落葉に同情していたら、どなたかに叱られそうです。

 私は、落葉が好きになりました。落葉掃きは大変ですが、焚火でもしながら懐かしい歌をみんなで歌いながら暖まりたいですね。岩戸窯は薪ストーブが焚かれ、ポカポカ、ほかほか居心地は最高でした。

この平和がいつまでも続きますように (パピルミ記)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする