一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2133 岩戸句会 3月

2020年04月13日 | 岩戸句会

奪衣婆に椿を手向け友恃む       薪

告知祭聖母のようなまり子逝く

 

無観客桜並木が透き通る        鞠

若布干しカラカラ音の風の道

 

病み上がりの夫に一杯蜆汁       パピ

居酒屋の名前はコロナ春嵐

 

菜の花や夕日映えつつ風の波      イヨ

ふるさとの山写しつつ水温む

 

夕暮の日輪淡しつくしんぼ       沙会

いつまでも莟にあらず桃の花

 

一陣の風に踊るや雪柳         海人            

雨雲と春満月のかくれんぼ   

 

わくわくとシャカシャカ振るや種袋      洋子

春眠やバターの溶けゆく香りする

 

幼な児のあやせば笑う花の下      稱子

海一望の展望風呂や花吹雪

 

春の海人類vs病原菌         炎火

トイレットペーパーマスクラーメン山笑う

 

風そよぐ谿に溢れる山桜        豊春

葉桜や誓いの指輪照る涙       

 

ヨロヨロにコロナを加え春を往く    余白

遅き雪自宅待機爪を切る

 

天災かはた人災か花に雪        凛

花浄土われらは後期高齢者

 

気疲れを軽く揺らして花ミモザ        繰子

ふたりには戻れぬ一人花の雨

 

春の町恋ヶ窪行きバスが来る      さくら

次郎長の煙管が光る春の暮

 

春爛漫夜の宴もテレワーク       裕

武漢より届いた知らせサクラチル

 

人混みを逃げて静かな野の桜      貴美

 

青年にウィルスの匂い西行忌      雲水

諸葛菜咲かせて貧しからざるよ 

  ハコベ(繁縷)

 一月ブログをアップしなかった。理由は、➀ガラケーからスマホに替えたからだ。犬の散歩で見つけた植物を、Facebookに載せていたのと、➁コロナウィルスのニュースに気を取られていたからだろう。句会も集まるのを中止し、インターネットで行った。今月も集まるのは無理だろう。

 さて、コロナウィルスの影響で、東京、大阪など、都会の医療崩壊が始まっているらしい。政府や首長の対応の遅れは歴然で、残念ながら、武漢、イタリア、ニューヨーク並みの事態になるのではないか。11年前に公開された映画「感染列島」を見るようだ。

 武漢のニュースが流れ始めた時点で、又、ダイヤモンドプリンセス号が入港した時点で、渡航禁止、入国禁止を政府が英断していれば、と思うと悔しくてならない。

 新型コロナ対策本部、医師会などの言うことに耳を貸さない内閣、厚労省の政治家と官僚の危機感の無さを露呈し、全てが後手後手に回っている。「466億円かけて、布製マスク二枚を全世帯に配る」を首相自ら語るなどは、考えられない事だ。

100年前、1918年から世界中に蔓延したスペインかぜは、パンデミックと呼ばれた3年間に、当時の人口20憶人の4分の1である5億人が感染し、死者が1700万人~5000万人~1億人に達した可能性も指摘されている。

 最悪の事態として、スペインかぜと同様に単純計算すると、コロナウイルスによる死者は、世界で6800万人、日本では140万人になる。

そんなことにならないよう、祈るのみ。

コメント (2)
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