新緑や名も無き家事に暮れにけり 洋子
サスペンス終わりひと息新茶くむ
嫁ぐ朝ふと香水が他人めく さくら
交番をそっと覗く子新入生 〃
のほほんとおいら自由とカタツムリ 凛
囀れる楠の大樹はご神木 〃
過ぎたるは・・・・・香水 炎火
香水やB・G・ⅯにⅯ・J・Q
母の日や大きな荷物靴の音 イヨ
蕗刈らば香り解けて風渡る 〃
メンチカツからりと揚げて梅雨に入る 裕
立ち上がる湯気をつかみて菖蒲の香 〃
夏めく日海上走る風の色 沙会
香水と二人連れなる夜の街 〃
それぞれの勝気を秘めてアマリリス 薪
ウクレレの音少し変梅雨月蝕
ただよいし田舎の香水今どこに 鯨児
人はみな心にそっと勿忘草 〃
空が青一気に燃えてつつじかな 光子
畦切って一面眩し水眩し 〃
行く春やワクチン予約漸くに パピ
長生きは「病院をはしご」風薫る
五月闇裂いて雲間の月明り 貴美
公園で梅雨の晴れ間に太極拳 〃
夏薊ニッチの小瓶へ納まりし 豊春
富士麓山荘覆う朴の花 〃
動くものみな緑なり箱根山 歩智
おさがりの法被をまといて踊りだす 〃
遠くから巣立ち見守る夏つばめ 鞠
亡き人のなつかしい香水 〃
脚長き宅配青年疾走す 稱子
母の日や何とか達者ありがとう 〃
重き本人間臨終図鑑梅雨 余白
八重に咲くドクダミ草のいじらしさ 〃
日の出海龍が薫風乗せ映す 黄玉
仲間達緑陰の中夢語り 〃
ああそうかあカラスの返事梅雨晴間 雲水
京粽君の代わりに食べに来たよ 〃
カサブランカ