一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

2095  台風や生涯無二の師匠逝く

2019年09月17日 | 

 私の俳句の師匠・小澤多留男先生がお亡くなりになられた。享年100才であった。先生は、昨年亡くなった1年年下の金子兜太氏と感じがよく似ていて、写真の先生と兜太氏とよく間違われた。

 私にとって、先生は生涯唯一無二の師匠だった。というのも私は、子供の頃からそして今でもであるが、我儘で自己中心的な人間である。従って学校の先生によく怒られたし、よく殴られた。学校は嫌いではなかったが、先生は一人も好きになれなかった。しかし、社会人になり陶芸を始めてから俳句会に誘われ、多留男先生とお会いした。この運命的な出会いから40年。長きに渡り先生の薫陶を受けることができた。この幸運は、私の人生における最大の幸運といって良いだろう。そして今思えば、先生の懐が実に広かったからだろう、と思う。

 多留男先生は、昭和18年陸軍軍医学校を卒業し、若干25才で直ちに中尉の軍医としてビルマ戦線に派遣され、インパール作戦に参加した生き残りである。

 インパール作戦は、『無謀な作戦』『史上最悪の作戦』と言われ、92,000人の兵隊のうち、戦死者26,000人、戦病死者30,000人以上と伝えられている。その戦記は、『回想インパール わが生涯の夏野 小沢太郎』として文芸社から出版している。俳句が随所に載っている名戦記である。

ツリガネニンジン(釣鐘人参)


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