一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

829  世に飽いてゐる寒月を愛でてゐる   章子

2013年01月23日 | 

 この句の解釈は、二つある。

①「飽いている」のは「寒月」であり、その寒月を作者が愛でている。

②「飽いている」のも「愛でている」のも作者である。

文法的に言えば、①が正しいであろう。しかし、寒月が世を飽くはずがないから、②の解釈が常識的。

 例えば、「世に飽いてをり寒月を愛でてをり」とすれば、誤解を避けられるのだが、わざと曖昧にしたのが、作者の功績かもしれない。

 何故なら、アメリカのアポロ計画で行った6回の月面着陸。これを「人類史における科学技術の偉大な業績」などと賞賛されているが、月の立場から見たら、大いなる迷惑に違いないし、「人間の支配しているこの世、地球」に月が飽き飽きしている方が、余程俳諧的で面白いからである



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2 コメント

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寒月が (take)
2013-01-23 09:04:13
毎日、毎月、毎年同じように地球を回っているお月さんは、さぞ飽きているだろうな、と思う人。
それを愛でている、飽きもしない自分。

シロウト的には「世に飽いている寒月」だけに読めるのですが・・・。


前項の「ワラワラ」、仲間内で普通に使ってましたが、あまり一般的な表現ではないようですね。
調べてみたらどれも「散り乱れるさま。ばらばら」とありました。

私は、「まとまりなく、ばらばらとたくさんいる」的に使いました。

元は「わら」だから「藁」じゃないですかね。
藁が束ねられず、藁藁としている?

あてずっぽうですが。

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わらわら (issyo k)
2013-01-24 09:27:04
take さま

「わらわら」早速俳句に使ってみました。

有難うございます。
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