この句の解釈は、二つある。
①「飽いている」のは「寒月」であり、その寒月を作者が愛でている。
②「飽いている」のも「愛でている」のも作者である。
文法的に言えば、①が正しいであろう。しかし、寒月が世を飽くはずがないから、②の解釈が常識的。
例えば、「世に飽いてをり寒月を愛でてをり」とすれば、誤解を避けられるのだが、わざと曖昧にしたのが、作者の功績かもしれない。
何故なら、アメリカのアポロ計画で行った6回の月面着陸。これを「人類史における科学技術の偉大な業績」などと賞賛されているが、月の立場から見たら、大いなる迷惑に違いないし、「人間の支配しているこの世、地球」に月が飽き飽きしている方が、余程俳諧的で面白いからである
それを愛でている、飽きもしない自分。
シロウト的には「世に飽いている寒月」だけに読めるのですが・・・。
前項の「ワラワラ」、仲間内で普通に使ってましたが、あまり一般的な表現ではないようですね。
調べてみたらどれも「散り乱れるさま。ばらばら」とありました。
私は、「まとまりなく、ばらばらとたくさんいる」的に使いました。
元は「わら」だから「藁」じゃないですかね。
藁が束ねられず、藁藁としている?
あてずっぽうですが。
「わらわら」早速俳句に使ってみました。
有難うございます。