(かまたきの やみにまんさく うごめけり)
唯今、深夜2時過ぎ。1270度±5度で焚いている。山の中に窯焚きの照明の明かりがあり、その中に灼熱の炉があり、薪が燃えている。
過去に、窯焚きに関するどんな句を作っただろうか、と思い並べてみた。以下、16句あった。
神主の声朗々と冴え返る
木枯や御饌神酒祀り火入れ窯
窯焚きの帆柱春暁の箒星
窯の火を覗く春泥払ひつつ
新緑を嬲ってをりぬ窯煙
窯焚きの火照り冷ますや京鹿の子
攻め焚きやいつか消えたる蚊遣香
真弓の実窯の煙に巻かれをり
蜩が一番好きなり窯火燃ゆ
窯焚きの煙立たせて憂国忌
初冬の窯赤々と焚かれをり
攻め窯にコレルリ聞かす冬の山
冬の窯積み重なりし方眼紙
夏の窯最後の薪に有難う
窯の火を止め五月雨の世に戻る
梔子や窯の余熱は八百度