家の送り相手は不在になり、久しくなったというべきでしょうか。もう5年目に入りました。
今年は、私にとっての祖父母の50回忌も行い、父だけが仏壇に居残っている感じです。
心安らかにと願うばかりです。
最後の父の日には、今流行りのステテコのカラフルな物を送りました。女性用も出回って2年目くらいになっていた頃です。
キャラクターの絵柄のステテコで、結構喜んで着用してくれました。
何しろもう認知症でしたから、家族で外食に行った時にも身に着けていました。
そのステテコですが、今は母が愛用しています。それだけ可愛い絵柄だったからですが、父の生前から母は目をつけていたようです。
父が何回か穿いた所で、新しい内にしまい込んでいました。私は内心、母があのステテコを欲しいのだろうと感じていました。
所が、女性用の同じ柄が無く、しょうがないので、ありきたりのピンク系の色のステテコで我慢してもらっていました。
それでもどうしても父の物が良かったのでしょうね。
夏になって父のステテコを穿いている母を見ると、父もあの世で溜息を吐きながら、
『お前の物じゃ無いのに。』
と言っている事でしょう。そうして、
『そんなに気に入っているのか、それならやはりいい物を父の日に貰った事だ。』
と、感慨深く思っているかもしれません。
私もあの柄は気に入って買ったので、たぶん父も気に入るだろうと思っていました。万人好みの柄でしたね。