Jun日記(さと さとみの世界)

趣味の日記&作品のブログ

美湾

2017-12-21 12:07:02 | 日記

 私としては、変だなぁと思いました。何故なら、私は登る途中彼のすぐ後ろに着いて、確かに綺麗な金髪を鑑賞しはしたのですが、それはハッキリと認めます。が、その後、彼の印象に残る様な事は特に何もしていなかったからでした。

 『おかしいなぁ?』何だろう?欧米の白人系の人にすると、東洋人は年齢が若く見えるというから、私もかなり若く見られたのだろうか?と、中年太りのおばさんのぽっこりお腹が目立つように、体をあちらこちらと捻って角度を変えて中年という事をアピールしてみました。特に向こうから見て私のお腹の出っ張りが目立つ角度には、なるべく気合を入れてお腹を突き出して見せ、中年ポーズ?を決めてみせました。が、私のこの行為にもかかわらず、彼は臆することなく、変化なく、自分の傍らの岩をまたポンポンと叩いて見せます。

 『あれ~…。?』

何だろうと思います。私にすると自分自身の中に彼に興味を持たれる要素が全然思い当たらないのでした。どうもガール・ハントではないようだと思います。気が付くと彼は手に白い紙を持っているようです。私はハッとしました。

「ビアね。あれがザ・ビアという物なのだわ。」

と、思わず声に出して呟いた気がします。アルファベットで書くと❝Bill❞請求書の事です。お酒のビール❝Beer❞ではありません。

 実は私は、この旅行の前、テレビで偶然英会話の一言レッスンの番組を見ていたのです。外国(英語圏)で困ったら、こんな時はこう言いましょうという内容の番組です。その時見た内容は、飲食店でのこんな時でした。

 お勘定を済ませようと請求書を要求して、ビア・プリーズと言うと、ビールばかり出て来てちっとも紙の勘定書きが出てこない。飲みたく無いビールが溜まって、お勘定も増え、困った人いませんか?という、そんな時に言う言葉でした。文章の方は忘れましたが、講師の方が、「これでも、どうしても通じない時には、ビアの前にザ・をつけて、ザ・ビアと言いましょう。」と仰っていました。飲むビールにはザ・が付かないから、これで間違えられることは全然ありません。という事でした。

 私は成る程、と、長い文章はもう忘れてしまっているだけに、簡単で決して間違えられないという、「ザ・ビア・プリーズ」を確りと覚えていました。

 それで、彼の手にある白い紙が何かの請求書で、私は何か損害賠償しなければならない事をしたのだろうかと思ったのでした。


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