朝から暑さに目が覚めてしまいました、温度計は28.3度。日曜日なのに
もったいない、と思いつつ起き出してインスタントコーヒーをいれてPCにむ
かった次第です。 何を書くかと思案中でこの先は少し休んで……。
「下手な考え休むに似たり」という諺の通り、考えていても休んでいても
同じことなら書かなきゃ損損、で手元の「ラジオ深夜便」(NHK)をひろげ
てみます。開けた頁が評論家・川本三郎さんのインタビュー、「亡き妻へ
の想い」が目に入ります。
―亡くなった奥さまのことについて、少しお聞かせください―と聞き手の
言葉ではじまる部分。
川本 子どもがいなかったので、結婚してからの三十五年間は家内と二
人で生きてきたという思いが強いんですね。ですから、ほんとうにこたえ
ました。
小生より七歳も若いこの人が四年前に妻の死をむかえ、独りの日々を
「妻を亡くした男は弱い」状況を乗り切るためにも、「頭がしっかりしてい
るうちに家内のことを書き留めておきたくて」書いた 『いまも、君を想う』。
―(この本)には川本さんが詠まれた短歌が収められています。
川本 ~自分で作ってみて初めて、短歌っていいものだと思いましたね。
五七五七七という形式があるおかげで、感情に流れやすいときでも自分
を客観視できる。
評論を生業の糧にしてきた人ですから、書くという「作業」が生きていく核
になっているのは当然ですが、短歌という初めての「作業」を通じて感情
の流れを制御できた、ということはkaeruにとっても教訓です。
何のために誰のために書くのか、答えがここにあります。