kaeruのつぶやき

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渋沢春海と岡田眞治さん

2012-09-22 18:20:44 | せいじの政治カフェ

 昨夜、官邸前抗議行動の行き帰りに読んだのが『天地明察』 だということ

は昨日書きました。 もう一冊ザックのなかにあったのが、岡野眞治(まさは

る)さんの『放射線とのつきあい 老科学者からのメッセージ』 でした。

 

 この本のカバーの顔写真を見たことのある顔だと思ったのは、岡野さんが

昨年5月NHK 「ネットワークでつくる放射能汚染地図」 に出ておられたから

で、福島での放射線測定活動や鎌倉の自宅での取材に応えていたからでし

た。 今年で86歳になられる方ですが、「はじめての出版で戸惑う~わずか

ながらの長年の蓄積を元にした内容が原発事故でご苦労されている方々の

お役にたてばとの思い」 と 「この本を福島で被災された方々と愛する妻にさ

さげます」と 、「あとがき」に書かれておられます。

 この老科学者を 「(放射線を)はかるひと」 と呼んでいるのはNHKディレク

ターの七沢さん。 60年以上の歳月、水爆実験後の南太平洋や原発事故後

のチェルノブイリ、米艦船の放射漏れを追って佐世保や横須賀、今は自宅の

鎌倉で一日も欠かさず 「はかり」 続けて来られた岡野さんを紹介しています。

 

 「あとがき」と七沢さんの文を読んで、岡野さんと渋川春海との共通点を知

りました。 「はかる」こと、徹底して現地ではかる、そこから春海の場合は天意

を解明し、新しい暦づくりへと発展させて行き、岡野さんの場合は、放射能に

よる汚染の実態を正確に解明し、「その情報を得た市民が自分の考えで行動

を選択できるようにする」のです。

 天意を人間界の言葉にして示したもの=暦は人間に “昨日が今日に、今日

が明日へ、ずっと続いていく” という確信を目に見えるようにしています。 それ

ゆえ、暦が現実の天意=天体の動きとずれて 「本日が実は明後日である」(月

食などの現象と暦上の予定) というようになった時、暦を現実の天体の動きに

合わせる=改暦が行なわれました。

 

 昨夜の抗議行動も “昨日までが今日を生みだし、今日のあり様が明日をつく

る” という当たり前のことの上に立った行動でした。その際、岡野さんの「もの

を決めるには科学のルールをわきまえなければなりません。このことは現実の

数値にのっとり判断することが必要です」(あとがき) という言葉の意味を自分

の行動の基本に置きたいと思います。