知人のAさんが97歳になられ、以前からなにかプレゼントをと思っていた
ものですから、本屋の平台に 『好奇心ガール、いま97歳』 を見つけたとき、
表紙の写真家・笹本恒子さんの笑顔が目に飛び込んできたかと思いました。
これにしなさい、と言わんばかりにです。
Aさんは誕生日を迎える前に一人息子さんを亡くし、その後一緒に暮らし
ていたお孫さんも亡くなるなど身内に不幸が重なっていました。 そのなかを
ご自分の責任をはたすべきことには一切の尽力を惜しみませんでした。
私にとって、生涯で「先生」と呼べる人は中学校時代の恩師とこの人しかい
ないと思っているのです。 このエネルギーはどこからくるのだろう、 そしてこ
のエネルギーを維持してもらうのにはなにが必要なのだろう、と思っている時
にであった本です。
本の最後に 「最後までお読みいただき、ありがとうございました。 平成23
(2011)年9月 東京にて 笹本恒子」 とあります。 去年の今ごろ書かれて
いたのです。 笹本さんよりひとつ歳下の先生に 「現役写真家が語るしあわせ
な長生きのヒント」を贈りましょう。