kaeruのつぶやき

日々のつぶやきにお付き合い下さい

雨で迎えた三月。

2014-03-01 21:34:08 | kaeruの五七五

 朝、歩いている途中で降って来て、

 池を見て濡れて帰るも春雨か  /  kaeru

 「春雨じゃ、濡れて行こう」という芝居の台詞を口にしてお相手がいれば、

なおのことわざとゆっくり歩いて見せるのでしょうが、なにせ 「春時雨」 と

いう冷えた雨、厚手の外套と帽子であまり感じなかったのですが、近くの

池の面にかなりの波紋、そういうことで駄句一句。

 これだけでは申し訳ありませんから、この句をご鑑賞下さい。

 池の面の輝き失せて春時雨   /   国守さち子

 

 金子兜太監修の 『美しい日本の季語』 は「365日で味わう」とあるように

「一日一句」紹介の本で、3月1日は芭蕉の

 春雨や蓬をのばす艸の道    /  芭蕉

 (蓬=よもぎ、艸=くさ) 

 あわせて、今日3月1日の句。

 紙風船息吹き入れてかへしやる    /  西村和子

  (季語・紙風船=春) 

          田中裕明・森賀まり 『癒しの一句』 ふらんす堂

 鶯の次の声待つ吉祥天      /  加藤知世子

          大岡 信 『折々のうた 三六五日』 岩波書店

 梅二三黒地蔵あり梅五六    /  高濱虚子

  (黒地蔵=鎌倉・覚園寺)

          星野立子 『虚子一日一句』 朝日文庫