同じ町内の数少ない身内の老夫婦が亡父母に線香をあげに来られた。
一昨日の彼岸の入りには墓参りと彼岸法要に参加、新しい卒塔婆を墓
に立てる、風に卒塔婆が音をたてる、小雨模様になり急ぎ墓地を下った。
今日彼岸の中日、春分の日、この日の句を、
春分の田の涯にある雪の寺 皆川盤水 涯=はて
『美しい日本の季語』
海に出てしばらく浮かぶ春の川 大屋達治(おおやたちはる)
『癒しの一句』
ゆらぎ見る百の椿が三百に 高濱虚子
『虚子一日一句』
蒲公英の絮吹いてすぐ仲好しに 堀口星眠 蒲公英=たんぽぽ
絮=わた
『折々のうた 三六五日』
19日の「しんぶん赤旗」の「潮流」欄より、
始めより我らは棄民青やませ 高野ムツオ (宮城県多賀城市)
夏草や影となりても生きるべし 高野ムツオ
喪へばうしなふほどに降る雪よ 照井翠 (岩手県釜石市)
春の星こんなに人が死んだのか 照井翠
この街を出てゆくといふ、をさなごをかばんのように脇にかかへて
高木佳子 (福島県いわき市)
深くふかく目を瞑るなり本当に吾らが見るべきものを見るため
高木佳子