kaeruのつぶやき

日々のつぶやきにお付き合い下さい

よりよい表現のためにー俳句と写真。

2014-03-20 20:43:57 | 本のひと言

 『「生活」とは何か』 という本に写真家・土門拳さんの言葉が紹介されてい

ました。アマチュアの人たちのスランプ克服策についてのアドバイスです。

 

≪「思想の行き詰まりによるもの」については(略)「時代・社会・人間につい

ての新しい見方を自分の中につちかう必要がある。(略) 一言にしていえ

ば、“むずかしいものを読んだり聞いたりする必要がある” ということになる。

いわゆるベスト・セラー的な、通俗的な、やさしいものからは、何の発見も得

られないであろう。」

 「表現技術の行き詰まりによるもの」については「絵を見ることのほうが、

写真をみることのほうよりも、もっと新しい強い刺激を得られることがしばし

ばあるものである。ただ絵も、絵なら何でもいいというわけにはいかない。

やはり本もの、つまり実際の油絵そのものを見なくては、だめなのである。

 (略)なによりもいい音楽を聞くことが一番ではないかと思う。それもでき

れば優れた音楽家のなまの演奏会を聞くのが一番いいだろう。(略)ただ

娯楽的な、気安め(原文ママ)に終る音楽では無駄である。

 (略)スランプがもし思想と技術の両方の行き詰まりからきているならば、

以上に上げた二つの打開のための努力を、あわせしなければならないだ

ろう」≫

 この一文は土門さんの 『写真作法』(ダヴィット社・1969年) からの引用

で、≪≫内の「略」は引用文にあるままです。

 

 写真を趣味にしている人などを念頭においた一文ですが、俳句を詠もうとい

う人にもいいえることと思い、自分への覚え書きとしてここに記しておきます。