毎年さ、彼岸の入りにこの句読む
これは正岡子規の “ 毎年よ彼岸に入りに寒いのは ” をもじったものです。
子規の句については 去年の彼岸の入りの日=2012年3月17日の「つぶ
やき」で触れていますので、お手数ですがこれでお読みください。
さて、この句はどうでしょう。
春の雨居るかといへば居るといふ 巌谷小波(いわやさざなみ)
子規の句の説明に「母の言葉をそのまま詠んでいます」とありますが、これも
日常会話をそのまま使いそこに季語を付けただけです。その「春の雨」がこの
問いと答えのやり取りの人間関係をも言いあらわしています。
庭先にまわって来て声をかける間柄で、傘をたたみかけながらの声のやり
取りに季語「春の雨」がよく効いています。