花冷えの話の続きです。 風邪へのお見舞いへ御礼を兼ねましてもう少し
花冷えについてつぶやいておきます。
それがなぜお礼になるのか?
kaeruのつぶやきを余り理屈で考えないで下さい。
花冷えが風邪の原因にもなりますが、良いこともあります。 桜の満開が長持
ちすることです。 花の咲くのも花の散るのも花の成長であることには変わり
ありません。その成長の遅速は気温によります。人工的に満開の桜を長持ち
させるにはそれを冷蔵庫に入れておけばいいのです。
花冷えは天然冷蔵庫です、記録としては1976年に四国高松で満開が2週
間つづいたそうです。書いてある本の発行が1987年ですこし古いのですが、
2週間以上満開だったというのことがあるでしょうか。
またしても赤城に雪や朝ざくら 上村占魚
その年の最初の雪降りを初雪とかいうのは馴染みの言葉で、当然季語にも
なっていて 初雪や二の字二の字下駄のあと が浮かびます。
ただしこの句は正しくは
雪の朝二の字二の字の下駄のあと 田 捨女
です。
終雪は気候観測語で一般に馴染みがありませんし、季語にもでてきません。
同じ意味では名残雪、忘れ雪、雪の果て、涅槃雪などが使われます。
ひとの名をよびたくなりぬ雪の果て 浦川聡子
終りに、
今春が来て君はきれいになった
去年より ずっと きれいになった
去年より ずっと きれいになった
去年より ずっと きれいになった
新しい年の春の季節に、こんなことを思っています。
去年もきれいでした、今年本当にほずっときれいになった、
と言い合える出会いでありたいと思います。
「きれいになる」とは新しくなったように見えると解釈しています。
「年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず」と人の変化は世の無常をさすの
ですが、自然と違い人間には意志があります。年齢を問わず成長を求める者は最
期の瞬間まで成長しつづけるでしょう。
「歳歳年年人同じからず」が一年間の成長・変化を認めあえるような出会いであり
たいと思います。