昨夜の「つぶやき」 のつづきになります。
このタイトルの「音楽を楽しむ」については、池田さんの演奏がいかに楽しいものか、が分かる部分が番組のなかで紹介されていています。
それはレギュラーの川畑さんがその演奏会を聴いた人の話として、食事をしながら耳を傾けた時間の楽しかったことを口を尽くして話をされているのです。自分が参加してきたわけではないのに、これほど一生懸命に話したくなる演奏会とは、まさに「曲の翼に人を乗せる」力です。
又聞きの話をこうして「つぶやき」ながら、それが自然の持つ魅力につながるのではないか、と思います。音楽に浸る喜びは自然に浸る喜びに通じているのでしょう。だから、池田さんの演奏会は喫茶店などでの「下駄履きコンサート」として催しされ、風音や波音を聴くように心に染み込むのでしょう。風や波はタキシードで聴こうと浴衣で聴こうと聴く者の心にしみこみます。
そんな能力を持った演奏家の目がメダカの住めなくなった川水田を見てこれはおかしい?と感じるのは当然かもしれません。自分の子供の頃の原体験を今の子供に体験させたいと「めだかの学校」づくりに進みました。
自然は多様性に満ちています、多様性こそ自然の魅力だという信念も音楽からきているのではないでしょうか。音階の多様な組合せ各種楽器の組み合われだからこそ人の心をとらえる力になると。
その多様性は一人の人間のなかにも見られます。いろいろな側面を人格としてまとめていける能力は子供時代に、その多様性に満ちた自然との十分な交流を通じて取得できるものだ、とも語りかけておられたと思います。
そういう観点は池田さんだけでなく、この番組に出ていただくゲストの皆さんに共通しているのです。それは鹿児島という風土によるものかとも思い、この番組の大きな特徴をつくっているのかもしれません。