「Caravaggio・Bacon」展の(3)は書くつもりであるが、中休み(?)に旅行記をば(^^;
今回のローマ旅行は「カラヴァッジョ・ベーコン展」が目的で、滞在日数もいつもより少なかった。歳とともに疲れがどうしても残るので、帰国してからの休養日を作らないと出社してからが辛いのだ(涙)
さて、廻ったところは…
・ボルゲーゼ美術館
・ドーリア・パンフィーリ美術館
・ファルネジーナ荘
・コロンナ美術館
・ヴェネツィア宮「il Potere e la Grazia」展
・クイリナーレ宮(大統領府)
・サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会
ちなみに、久しぶりで「地球の歩き方 ローマ」を購入したら、「バロック美術とカラヴァッジョ」などという特集記事がど~んと掲載されており、時代が変ったなぁと感慨深かった。なんだか、ライヴハウス時代から応援していたバンドが東京ドーム公演チケット即日完売の人気!になったような感じかな(笑)
さて、ドーリア・パンフィーリも久しぶりだった。ベーコンの「イノケンティウス10世」を観たら、やはりベラスケスのご本尊にも再会したくなったからだ。もちろん、カラヴァッジョもあるしね。あ、ボルゲーゼには「改悛のマグダラのマリア」が貸し出されているので、訪れる方は要注意かも。
■ファルネジーナ荘(Villa Farnesina)
ファルネジーナ荘は以前コルシーニ美術館の帰りに寄ったのだが、既に閉館していたという哀しい思い出がある。ウィークデーの午後1時までしか開いていないのだ。なので、今回は再挑戦!
「ヴィッラ・ファルネジーナ」(設計:パルダッサーレ・ペルッツィ,1520年完成)
ファルネジーナ荘はシエナ出身の有力商人アゴスティーニ・キージ(1466-1520)のヴィッラだった。実力も人気も絶頂期のラファエッロに設計やら壁画を依頼するほどだから、よっぽどのお金持ち&芸術愛好家だったのだろうね。ヴィッラはその後ファルネーゼ家のものとなった。
入口を右回りに入ると、そこは「ガラテアの間」である。壁面に描かれたラファエッロのフレスコ画《ガラテア》(1511-12)が有名で、ギリシア神話世界が大らかに描かれている。天井にはキージの誕生星座にに纏わる青の天空が美しい。右回りに異動すると、そこはラファエッロ設計による回廊「プシケのギャラリー」。高い天井とアーチ型の柱。視界が外に開け素敵だ♪
プシケのギャラリー(天井画はジョヴァンニ・フランチェスコ・ペンニとジュリオ・ロマーノによる)
ところで、《ガラテア》を観ながら、ふと足元のアモルに目を移したら、あれっ、ドレスデンで観た《サン・シストの聖母》(1513-14)のあのやんちゃ天使じゃない?と気がついた!
ラファエッロ《ガラテア》(ファルネジーナ荘) ラファエッロ《サン・シストの聖母》(ドレスデン・アルテピナコテーク)
ねっ、《サンシストの聖母》の向かって右側の天使とそっくりでしょ。同じモデルを使ったのかも、なぁんてすっかり嬉しくなってしまった♪
2階に上がると、そこは「遠近法の間」だった。遠近法を使い、まるで円柱の間からローマの街並みが見えるように描かれている。
ペルッツィ描く「遠近法の間」
「遠近法の間」の奥の部屋がキージの寝室で、鮮やかなフレスコ画で装飾されている。ソドマによる《アレキサンダー大王とロクサーヌの結婚》が描かれていることから「結婚の間」と呼ばれているらしい。
ソドマ《アレキサンダー大王とロクサーヌの結婚》
ここで、おおっ、と思ったのが、ソドマ(1477-1549)の描くロクサーヌがルイーニっぽかったこと。ソドマはシエナ出身ではあるが、確かロベルト・ロンギの著作の中で、カラヴァッジョに先行するロンバルディアの画家たちとして名前が挙がっていた記憶がある。ルイーニっぽいということはミラノ・ロンバルディア派、即ちレオナルド・ダ・ヴィンチの影響とも言うべきで、その証拠をその右側の壁に発見した!(言い過ぎ?(^^;;;)
このアモルは画像でははっきり見えないけど、レオナルドの描く幼児イエスに良く似ているのだ。帰国してからソドマをネットで調べたら、「ウィキペディア(Wikipedia)」に、ソドマがミラノに行ったことが言及されていた。やはり! こーゆー自分の眼での発見って案外嬉しいものなのだよね(^^ゞ
今回のローマ旅行は「カラヴァッジョ・ベーコン展」が目的で、滞在日数もいつもより少なかった。歳とともに疲れがどうしても残るので、帰国してからの休養日を作らないと出社してからが辛いのだ(涙)
さて、廻ったところは…
・ボルゲーゼ美術館
・ドーリア・パンフィーリ美術館
・ファルネジーナ荘
・コロンナ美術館
・ヴェネツィア宮「il Potere e la Grazia」展
・クイリナーレ宮(大統領府)
・サンタ・マリア・ソプラ・ミネルヴァ教会
ちなみに、久しぶりで「地球の歩き方 ローマ」を購入したら、「バロック美術とカラヴァッジョ」などという特集記事がど~んと掲載されており、時代が変ったなぁと感慨深かった。なんだか、ライヴハウス時代から応援していたバンドが東京ドーム公演チケット即日完売の人気!になったような感じかな(笑)
さて、ドーリア・パンフィーリも久しぶりだった。ベーコンの「イノケンティウス10世」を観たら、やはりベラスケスのご本尊にも再会したくなったからだ。もちろん、カラヴァッジョもあるしね。あ、ボルゲーゼには「改悛のマグダラのマリア」が貸し出されているので、訪れる方は要注意かも。
■ファルネジーナ荘(Villa Farnesina)
ファルネジーナ荘は以前コルシーニ美術館の帰りに寄ったのだが、既に閉館していたという哀しい思い出がある。ウィークデーの午後1時までしか開いていないのだ。なので、今回は再挑戦!
「ヴィッラ・ファルネジーナ」(設計:パルダッサーレ・ペルッツィ,1520年完成)
ファルネジーナ荘はシエナ出身の有力商人アゴスティーニ・キージ(1466-1520)のヴィッラだった。実力も人気も絶頂期のラファエッロに設計やら壁画を依頼するほどだから、よっぽどのお金持ち&芸術愛好家だったのだろうね。ヴィッラはその後ファルネーゼ家のものとなった。
入口を右回りに入ると、そこは「ガラテアの間」である。壁面に描かれたラファエッロのフレスコ画《ガラテア》(1511-12)が有名で、ギリシア神話世界が大らかに描かれている。天井にはキージの誕生星座にに纏わる青の天空が美しい。右回りに異動すると、そこはラファエッロ設計による回廊「プシケのギャラリー」。高い天井とアーチ型の柱。視界が外に開け素敵だ♪
プシケのギャラリー(天井画はジョヴァンニ・フランチェスコ・ペンニとジュリオ・ロマーノによる)
ところで、《ガラテア》を観ながら、ふと足元のアモルに目を移したら、あれっ、ドレスデンで観た《サン・シストの聖母》(1513-14)のあのやんちゃ天使じゃない?と気がついた!
ラファエッロ《ガラテア》(ファルネジーナ荘) ラファエッロ《サン・シストの聖母》(ドレスデン・アルテピナコテーク)
ねっ、《サンシストの聖母》の向かって右側の天使とそっくりでしょ。同じモデルを使ったのかも、なぁんてすっかり嬉しくなってしまった♪
2階に上がると、そこは「遠近法の間」だった。遠近法を使い、まるで円柱の間からローマの街並みが見えるように描かれている。
ペルッツィ描く「遠近法の間」
「遠近法の間」の奥の部屋がキージの寝室で、鮮やかなフレスコ画で装飾されている。ソドマによる《アレキサンダー大王とロクサーヌの結婚》が描かれていることから「結婚の間」と呼ばれているらしい。
ソドマ《アレキサンダー大王とロクサーヌの結婚》
ここで、おおっ、と思ったのが、ソドマ(1477-1549)の描くロクサーヌがルイーニっぽかったこと。ソドマはシエナ出身ではあるが、確かロベルト・ロンギの著作の中で、カラヴァッジョに先行するロンバルディアの画家たちとして名前が挙がっていた記憶がある。ルイーニっぽいということはミラノ・ロンバルディア派、即ちレオナルド・ダ・ヴィンチの影響とも言うべきで、その証拠をその右側の壁に発見した!(言い過ぎ?(^^;;;)
このアモルは画像でははっきり見えないけど、レオナルドの描く幼児イエスに良く似ているのだ。帰国してからソドマをネットで調べたら、「ウィキペディア(Wikipedia)」に、ソドマがミラノに行ったことが言及されていた。やはり! こーゆー自分の眼での発見って案外嬉しいものなのだよね(^^ゞ