あれこれ簡単な料理ばかり作ってないで、たまには料理の本を読もう!と思い買った本。
料理の本とは言ってもレシピ本ではない。料理あるいは火を使うことがどれだけヒトの進化に影響を与えたか、という学術的研究の成果をまとめた本だ。

生食だけの食文化と、生食に加え火も用いる食文化との間にはかなりの隔たりがある。後者は体を温め、熱や調味料で素材の味や状態を様々に変え、栄養価を高めたり、多少の保存も可能にする。

一般に「人間は火を使いこなす頭(脳)を持っていたから、他の動物比、格段の進化を遂げたのだ」と言われるが、著者によれば、上記のような「料理」の効用こそが今のヒトを作ったのだという。通説とは順序が逆なのだ。火を使い料理をすることを覚えたからこそ、ヒトは進化し、これだけの脳を持つことも出来たのだということらしい。

生のものだけを食べ続ける場合に比較すれば、まったく同じ食材であっても料理することでエネルギー価が高い食べ方も可能になると言う。
より高いエネルギーを簡単に食事から得られるようになったことから、ヒトの歯、顎、消化器官は小さくなり、一方で脳が大きくなったと説明される。

さらに料理をするという作業は、社会の中で役割分担をつくることを促して来たらしい。
しかし現代ではそれが行き着くところまで行き、経済的余裕あるいは慌ただしい生活パターンを通じ、「グルメ」と称して飽食とも言うべき外食が増えたり、手軽で安価なファースト・フードが氾濫したりすることで、却って健康が損なわれ始めているとの警告もなされる。
料理をしたからヒトとなり、社会も発達して豊かになったが、その結果、逆に料理を自分で作らなくなる一方、あれこれ出来あいのモノを食べて不健康にもなる。普通のものを自分でつくれ!ということか・・・。

自分で料理せずあてがわれたモノを食べることや外食ばかりしていると、ヒト以下になってしまうってことか(怖っ!)。やはり、いろいろと作ろうっと!
なかなか面白い本だ。著者はハーヴァードの先生だけれど、書き方はジャーナリスト的で、サラサラ読める。訳者は依田卓巳氏。
料理の本とは言ってもレシピ本ではない。料理あるいは火を使うことがどれだけヒトの進化に影響を与えたか、という学術的研究の成果をまとめた本だ。

生食だけの食文化と、生食に加え火も用いる食文化との間にはかなりの隔たりがある。後者は体を温め、熱や調味料で素材の味や状態を様々に変え、栄養価を高めたり、多少の保存も可能にする。

一般に「人間は火を使いこなす頭(脳)を持っていたから、他の動物比、格段の進化を遂げたのだ」と言われるが、著者によれば、上記のような「料理」の効用こそが今のヒトを作ったのだという。通説とは順序が逆なのだ。火を使い料理をすることを覚えたからこそ、ヒトは進化し、これだけの脳を持つことも出来たのだということらしい。

生のものだけを食べ続ける場合に比較すれば、まったく同じ食材であっても料理することでエネルギー価が高い食べ方も可能になると言う。
より高いエネルギーを簡単に食事から得られるようになったことから、ヒトの歯、顎、消化器官は小さくなり、一方で脳が大きくなったと説明される。

さらに料理をするという作業は、社会の中で役割分担をつくることを促して来たらしい。
しかし現代ではそれが行き着くところまで行き、経済的余裕あるいは慌ただしい生活パターンを通じ、「グルメ」と称して飽食とも言うべき外食が増えたり、手軽で安価なファースト・フードが氾濫したりすることで、却って健康が損なわれ始めているとの警告もなされる。
料理をしたからヒトとなり、社会も発達して豊かになったが、その結果、逆に料理を自分で作らなくなる一方、あれこれ出来あいのモノを食べて不健康にもなる。普通のものを自分でつくれ!ということか・・・。

自分で料理せずあてがわれたモノを食べることや外食ばかりしていると、ヒト以下になってしまうってことか(怖っ!)。やはり、いろいろと作ろうっと!
なかなか面白い本だ。著者はハーヴァードの先生だけれど、書き方はジャーナリスト的で、サラサラ読める。訳者は依田卓巳氏。