「家」 @ 鎌倉七里ガ浜 + 時々八ヶ岳

湘南七里ガ浜(七里ヶ浜とも)から発信。自分の生活をダラダラと書きとめるブログ。食べ物、飲み物、犬の話題が多い。

「お休み大国」ではJR横須賀線も江ノ電もガラガラなのに私は

2008-12-29 21:00:37 | あちこち見て歩く


12月29日ともなれば、世の中の多くのサラリーマンはすでにお休みモードに切り替わっている。通勤電車もガラガラだ。なぜか私が属するビジネス・セクターは、毎年ギリギリまで働くことになっている。明日も私は普通に出勤するわけで、ちょっと異様だ。しかしグローバルに見ると、多くの日本人の暮れから新年にかけての休み方こそがちょっと異様に長く、むしろ私の状態がノーマルであると言える。なぜなら世界の多くの金融市場で人々は12月31日まで働き、新年の1日だけ休んで2日からまた働くからだ。東京証券取引所ほど休みの多い取引所はないのである。そして多くの日本のサラリーマンは東証以上にこの時期休んでいる。今や日本は「お休み大国」なのだ。

世界の株式市場が変調をきたし始めた2007年度初め以来(2007/3末~)で計測すると、株式インデックスは内外ともにマイナス50%ほどのパフォーマンスである。その間商品市場は暴騰して暴落し、乱高下。新興国市場もスゴイ。10,000円の基準価額で始まった国内設定の新興国株式投信も2,000円台、3,000円台がゴロゴロしている。ロシアの証券取引所は平日に何度も閉めていたし、パキスタンのカラチ証券取引所に至っては、10月から2ヶ月ほどの間閉鎖していたくらいだ。海外のヘッジ・ファンド界では破綻、解約制限発動、清算が溢れかえり、大掛かりな詐欺事件にも見舞われ、投資家も運用会社も大騒ぎだ。金融機関がたくさん消失したり救済されたりした。あのGMもクライスラーも今にも倒れそうだ。

そうこうしてたらイスラエルが空爆に出た。世界はいつも大変だ。静かな時などほとんどない。なんだかんだ言いながら、日本は相対的に平和でまだ豊かである。

まあ、ここのところあまり良いことがない。愉しかったことは、週末七里ガ浜の住宅街で繰り広げられた「どっちの料理ショー・夫婦中華対決:汁ビーフンVS担々麺」くらいだ。お互いの作品の出来に感動し、健闘を褒め称え合った。鉄人はお互い敬意を払うものなのだ。
コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

誰でも出来る汁ビーフン(3) オマケ編: 週末中華対決で担々麺に挑む

2008-12-28 21:01:29 | 食べ物・飲み物
これが本日お昼の担々麺である。昨日西友七里ガ浜店で仕入れた具材からなる妻の作品。担々麺は今回初挑戦だそうである。そういえば食べたことがなかった。



さてお味は・・・相当なレベル感である。練りゴマの風味が強く効いたスープ。基本味は醤油とガラスープの素だが、そこに加えられたラー油、鷹の爪、豆板醤、生姜、ニンニク、花椒が口の中で爆発する。麺の上には甜面醤と醤油で味付けられた豚ミンチが載る。刻んだネギやザーサイも入っている。

私は汗かきである。暑い時でもそんなに汗はかかないのだが、唐辛子やその他スパイスの効いた食事を摂ると頭から恥ずかしいほど汗が吹き出るのである。顔面からではない。頭から汗が出て顔面に垂れるのである。カプサイシン超敏感体質なのだろう。私の体は新陳代謝もいいはずだ。今日もスゴイ汗をかいた。

あまりに麺を大量に食べたので、腹ごなしに散歩に出かけた。今日は七里ガ浜名物フリマの日である。面白いのだが、いつもあまり買いたいと思うものがなく、眺めて楽しんでいる。帰り道に西武園芸七里ガ浜店でパンジーと正月のお飾りを購入。

皆さん、西友七里ガ浜店にも中華食材は一通りあります。どんどん購入して西友を盛り立て、家庭で中華料理を楽しみましょう! 2008年我が家の中華料理巨匠対決は、こうして引き分けで終了した。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

誰でも出来る汁ビーフン(2) 熟練の調理編

2008-12-28 09:37:04 | 食べ物・飲み物
さて私はユウキ食品の新竹ビーフン(台湾製)を自宅に持ち帰った。新竹ビーフンは全部で3種類あるが、質が異なるわけではない。異なるのは量だけだ。西友七里ガ浜店にあるのは真ん中の150gのものだけだが、これが我が家にはちょうど良い。袋には2~3人用と書いてあるが、我々夫婦は二人でこれを一気に全部食べる。



他にも干し椎茸、豚肉のコマ切れ、ネギ、タケノコの水煮を購入した。タケノコの水煮には、今回千切りにすでにしてあるものを購入し、手間を省いた。持参したリュックにネギが入らず、リュック横のポケットに差して持ち帰った。これ以外には塩、醤油、胡椒、ゴマ油、サラダ油、ガラスープの素が必要だが、それらはすべて自宅にある。



調理方法は新竹ビーフンの包装の裏に書いてある。このとおり作ればだれでも美味しい汁ビーフンが作れるのだ。ただし我が家ではネギ以外のすべての具材を規定量の2.5倍ほど用いている。包装の裏に書かれた量はネギ1本、干し椎茸2個、豚コマ50g、タケノコ水煮30gであるが、我が家で今回使用したのはそれぞれ1本、4個、130~140g、70gであった。



鍋の中でサラダ油で豚コマ、千切りしたネギ、千切りしたタケノコ水煮、戻した干し椎茸を千切りしたものをサッと炒める。最後に醤油と塩で少し濃い目に味付ける。その炒めた具材の上から、干し椎茸をもどした水を含む1リットルほどの水を入れ、沸騰させながらガラスープの素をザザッと入れる。ガラスープの素は薄めに味付けて味見して調整するのが大事だ。濃くすると取り返しがつかない。さらに、前もってぬるま湯を浴びせて水を切ったビーフンを、完成したスープの中に突っ込んで2分ほど煮込む。最後にゴマ油をちょいとたらし、胡椒をふれば終わり。

我が家ではゴマ油を加える段階でナンプラーもちょっと入れる。これは反則技かもしれない。ナンプラーを加えると、香りがが中華風からより東南アジア風になって行くからだ。しかしおいしいので良しとする。ほら、出来た。



ビーフンと言えば焼きビーフンがポピュラーであるが、寒い日には暖かい汁ビーフンも良い。焼きビーフンはモソモソしがちであるが、汁ビーフンならスルスルッと喉を通る。それに温まる。さあ、皆さん!西友七里ガ浜店で新竹ビーフンを買い、汁ビーフンを作りましょう。



使った丼は古いものだ。20年以上前、英国に住んでいた時にロンドンのレスタースクエア近くの中華街で買ったと記憶する。裏には「景徳鎮」とある。瀬戸物の名産地である・・・と中学か高校の世界地理で学んだ覚えがある。中国から英国に輸出され、さらに私の引越し荷物と一緒に日本に空輸されるという数奇な運命を辿った丼である。資産的価値はあまりないが。

元々は妻の焼きビーフンに刺激され私はこの汁ビーフンに挑戦したのであるが、今度は私の妻が私の汁ビーフン調理に刺激され、今日のお昼は担々麺に挑戦するらしい。妻は昨日練りゴマ等を西友七里ガ浜店で仕入れていた。楽しみである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

誰でも出来る汁ビーフン(1) 日本一小さい西友・・・西友七里ガ浜店の中をさまよう

2008-12-27 11:43:41 | 食べ物・飲み物
今朝は早くから犬の洗濯をした。洗濯機に洗剤と犬を入れて回して15分で、毎日の散歩で汚れた愛犬もかなりキレイになる・・・というのはウソ。風呂場で丁寧にシャンプーしたのである。昨日は夜遅くまで京橋で飲んでいて、今朝は暗いうちから犬の散歩をし、その後すぐに犬のシャンプーをしたので朝早くから疲れてしまった。



しかし私は疲れた体を引きずって七里ガ浜の高山商店を訪れ、茅ヶ崎市の熊澤酒造の鎌倉栞という酒を買い求めてその熊澤酒造について店主と会話し、その後西友七里ガ浜店に向かった。この西友七里ガ浜店は、数多い西友の店舗の中でも最も小さい部類に入るのではないか。西武系の我が住宅地の約1600世帯の食を支える、元西武系の重要なスーパーである。西友は今では米国資本のウォルマートの傘下にあり、厳しい経営状態からここしばらく店舗数を減らして来ていたので、七里ガ浜店も危ういかと私は懸念していたが無事生き延びた。この店を除くと、我が住宅街から徒歩で行ける総合食品スーパーは存在しない。この店がなくなると我が住宅街の住民は餓死を迫られるのであるからして、自治会館や数年後に出来る予定の消防署より、日々の生活におけるこの店の重要度は勝る。住民は皆、西友七里ガ浜店に感謝しもっと利用すべきである。

私が買った品物はこれだ。ユウキ食品 http://www.youki.co.jp/ の新竹ビーフン。漢字で書いたら米粉。文字通り米を潰してつくった麺である。同じ米の麺でもヴェトナムのフォーなどと違い、台湾製で細いものだ。それ以外にも干し椎茸、ネギ、豚肉細切れ、タケノコの水煮を買った。



西友七里ガ浜店は狭い。床面積はセブンイレブン七里ガ浜店のせいぜい2~3倍か。そこに所狭しと食品、日用品が並んでいる。私はこの新竹ビーフンを求め、狭い店内をさまようこととなった。ビーフンの置いてある場所がわからないのである。

最初に即席ラーメンの売り場を見た。狭い店内でかなりの売り場面積を占める。我が住宅街の住民はラーメンをよく食べるのだろうか。しかし新竹ビーフンはそこにはなかった。さらに私はさまよってやっと春雨コーナーをみつけた。小さな棚にかなりの種類が置いてある。春雨ってそんなに人気のある食品なのだろうか。そこには有名な即席「ケンミンの焼きビーフン」もある。しかし目指す新竹ビーフンはそこになかった。さらに私は店内をさまよった。あきらめかけて他の食材を探し始めたその時!・・・ついに見つけたのである。中華食材のコーナーに、他のユウキ食品の食材をともに新竹ビーフンは並んでいた。



ユウキ食品は中華とアジアン・エスニック食材というニッチな領域に特化した優れた会社である。今回汁ビーフンを作るにあたり、このガラスープの素やナンプラーも使ったが、それも同社の製品である。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

クリスマス・イヴって何をすれば良いのか?・・・CD2枚

2008-12-23 19:44:53 | 本/音楽/映画
12月23日の天皇誕生日もそろそろ終わりだ。陛下、お誕生日おめでとうございます。大変な時代です。天皇陛下におかれましてはいろいろとご苦労が多いと察しています。いつまでもお元気でおられるようお祈り申し上げております。

七里ガ浜は今日の昼間はちょっと生暖かかった。そして明日はもう12月24日だ。この不景気な年の暮れ、クリスマス・イヴに、いったいおじさん(私のこと)は何をすれば良いのだろうか?どうせ明日は会社だし。あのトヨタも赤字の見込みを発表したくらいだから、来年にあまり明るい見通しは立たないし。

でもCDくらいなら楽しめる。今日はクリスマス関連CDを2枚聴いた。アンディ・ウィリアムスの大ファンである私としては彼のCDを選びたいところだ(私って何歳?)。昔は彼のクリスマス・アルバムのLPレコードが家にあったのだが、今は残念ながらない。その代わりに・・・カーペンターズ!70年代に青春を謳歌した人ならお馴染みでしょう。



Christmas Portlait。60年代風のフル・オーケストラがついて甘い甘いゴージャスな伴奏を聴かせてくれる。分厚いストリングスもきらびやかに輝くブラスも。そこにカレン・カーペンターの"whiter than white"と言われたやや低く澄んでまったりとした声が乗って、誰もが知るクリスマス・ソングの数々が「連続的に」流れる仕組みである。



その次がThis Is The Time: The Christmas Album。ハスキーで大音量なロック・シンガーのマイケル・ボルトンが歌うクリスマス・ソング集。彼にかかると賛美歌もロックになり、途中で彼は雄叫びを上げる。一方テノールのプラシード・ドミンゴとデュエットし、朗々とシューベルトの「アヴェマリア」を歌うなど、とても愉しいアルバムだ。昔はロック一辺倒だった彼も、このアルバムの後、オペラ歌曲集を出したり、スタンダード・ナンバーに挑戦して、丸くなり広がりも出た。

では皆さん、おやすみなさい。しかし私は明日何をすれば良いのか???
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

正調英国田舎紳士的服飾学(4) オマケの淑女編 Hanna Hats of Donegal Ltd.

2008-12-22 22:50:25 | モノ・お金
「男もすなる英国田舎紳士的服飾学といふものを、女もしてみむとて・・・」と、妻も夫(私のこと)と似たような田舎風ウェアを所有している。Barbourのジャケット、Hunterのウェリーズ。そこまでは夫のと同様だから画像は掲載しない。

違うのはまずこれだ。下の画像の帽子。Barbour社の製品でスポーツ・ハットという名前がついている。ん?なんでこれがスポーツなんだ?という形をしている。クシャッと押しつぶしたような女性らしいデザインだが、これもまた同社のジャケットと同様に頑丈なコットン生地にワックスを塗った防水機能つきのシッカリした帽子である。



同様にBarbour社の頑丈な皮製カバン。



ちょっと違うのがコレだ。ツイード生地のパッチワークで有名なHanna Hats社のかわいらしい帽子。アイルランドの製品だ。アイルランドは近年1人当たりGDPで日本を抜いたと言われる。かつては英国に支配され大飢饉に何度も襲われて食べて行けず餓死者が続出、貧しくてアメリカに移民を大量に送り出した国なのに、21世紀になり花開いた。大したものだ。逆に言うと日本も落ちたもんだ。産業ウェイト上、金融セクターに傾斜した国々は、21世紀になり恐ろしいほどの経済発展を謳歌した。英国、アイルランド、アイスランド。皆豊かさを実感出来ただろう(所得格差も広がったらしいが)。ところが昨年からそれらの国々はサブプライム・ローン問題に端を発する金融市場の荒波に揉まれ、大変なことになってしまった。今彼らは日本人以上に厳しさを感じているのではないか。



話が飛んだ。このHanna Hats社の帽子は、たまたま鎌倉の中心、若宮大路沿いのある店のショーウィンドウで発見し買った。それまで妻も私もそのアイルランドの帽子テーラーを知らなかった。製造過程はテーラーとも呼べるもので、わざわざ小さく切ったツイード生地を様々にぬいあわせるもので、ツバの部分など大変分厚いつくりである。同社のホームページが最近とてもキレイになった。ユーロ安の今は海外から直接買った方が絶対安い。定価だが同社のホームページからも買える。
http://www.hannahats.com/

本格的カントリーウェア派の妻(↓)・・・ウソ  バッキュゥ~~ン アハッ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

正調英国田舎紳士的服飾学(3) J. Barbour & Sons Ltd.

2008-12-21 09:18:41 | モノ・お金
最近日本でもお馴染みになったBarbourは19世紀の創業で、歴史においては前の2社に及ばないのだが、知名度や普及度では世界的に圧倒的な強さを持っている。三井物産が絡んだりしたので90年代からの「英国ブーム」に乗り、日本でもあちこちで製品を見かけるようになった。



上の画像は、私の帽子の裏地に付いたBarbour社のロゴである。これもまたマークが3つ並んで王室御用達だ。この帽子の外観は下の画像のとおりである。同社の有名なワックス・コットン・ジャケットと同じ素材、加工で防水はバッチリだから、この帽子とジャケットがあれば多少の雨でも傘など不要なのである。いや傘などない方が両手が空いて便利だし、コスチュームからしてそれが似合う。



Barbour社の名前を世界に知らしめたのは、なんと言ってもそのワックス・コットン・ジャケットである。水は中に通さずして湿気はは外に吐き出すというハイテク衣料素材などなかった昔、Barbour社は頑丈なコットン生地にワックス(ロウ)を塗りつけてこの防寒防水ジャケットを作り出した。これがあれば雨天も平気だ。中に専用のインナーを装着すれば日本のほとんどの地方で防寒着として十分機能するだろう。温暖化した関東平野なら暑いくらいである。

下の画像は我がジャケットである。今では買えないGamefairというモデルだ。13年前ロンドンに仕事で行った時に買ったモノなのだが、その当時仕事で付き合いのあった典型的皮肉屋で知日派でもある英国人に私は「Barbourのジャケットをどこで買えばいいかな?いくらするかな?」と尋ねた。彼の答えはこうだった。「そんなことを私は知らない。英国では成人したらアレを買う人が多い。でも皆一旦買ったらずぅ~~っと手入れして使うんだよ。日本とは違うんだ。私も持っているよ。でも私がアレを買ったのは20年以上前で、その時の価格は今のそれと違う。だから私は今の価格を知らない。どこで買えば良いかって?どこでも売っているさぁ。ハロッズでもセルフリッジズでもヒースローの免税店でもね。そこのリリーホワイツでも行ってみたらどうだい?」

私はその直後リリーホワイツ(スポーツ用品店)でこのジャケットを買った(Attention!: ちなみに昨年私はリリーホワイツに立ち寄ったが、もはやBarbourのジャケットを売っていなかった)。確かその時の価格は125ポンドだった。



最近世界的にコートやジャケットの丈が短くなる傾向がある。このジャケットもそうだ。今最も売れる同社のジャケットのモデルはBeaufortと呼ばれ、私のGamefairよりかなり丈が短いのである。日本で売られているのもたいていそのBeaufortだ。都内ではそれも良かろう。しかし本来このジャケットを着るべき自然環境というのは都内の雑踏ではなく、ジャケットにある程度の長さを必要とするものである。このジャケットは、藪の中も歩くし雨が降っても帽子を被りウェリーズを履いて傘をささずに濡れて歩くためのものなのだ。然るに「短ければ短いほど良い」として、乗馬用に作られたチョー短いBedaleというモデル(昔英国に住んでいた頃、このBedaleを着て郊外で颯爽と乗馬を楽しむ女性をよく見かけた)を着て渋谷を歩く若者も最近では現れる始末で少し滑稽ですらある。煩いおじさんはそんな渋谷の若者に声をかけたくなる。「君、使い方を間違えとるよ。乗馬するのかい?物事はまず原則を理解してから実践せよ」

このジャケットはたまにワックスを塗ってメンテナンスすることが必要になる。さもないと見た目に変だし、防水機能が衰える。Barbour社の注意書きに「当社オリジナルのワックスをご使用下さい。さもないと生地を傷めることもあります」とあるが、私の経験ではそれはない。私は今はオーストラリア産の安いワックスを使っているが、まったく問題がないのである。しかもここだけの話、Barbour社のものよりそのワックスの方が塗りやすいのである。



Barbourはアクセサリーも作っている。上の画像は私の皮製のカバンである。軽く頑丈で毎日の七里ガ浜・東京間の長い通勤にピッタリだ。こうしたカバンは本来はgame(狩り)や釣りでの使用が主目的なため、ふたの開け閉めが早く簡単に、しかも片手で出来るようになっている。これもまた皮革用油脂を塗ってメンテナンスすることが必要となる。私もそれを昨日久しぶりにやった。

さて、これまでご紹介したようなウェリーズを履き帽子を被ってジャケットを身に着けカバンを肩から掛ければ、下の画像(前回掲載したモノと同じ)の右側の人のような様相を呈することになる。もう冬至だというのに今日も出鱈目に暖かい七里ガ浜で、このコスチュームに合う場所はそうそうない。広町緑地あたりのみであろうか。しかし八ヶ岳西麓なら秋から春までこれで問題なしだ。いやむしろ周囲の景観ともすこぶる合うだろう。



HPはこちら: http://www.barbour.com/
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

正調英国田舎紳士的服飾学(2) James Lock & Co., Ltd.

2008-12-18 21:34:27 | モノ・お金
次も王室御用達だ。タダもんじゃないよ。前回のHunterなど、1676年創業のこのLockにまったく及ばない。ロンドンのタクシー・ドライバーに名前を言っただけでそこまで連れて行ってもらえるという意味では、こんな小さな店なのにLockはバッキンガム宮殿、ハロッズ百貨店、ロンドン塔並みなのである。



恐ろしいほどの歴史を誇る帽子屋さんである。ここの帽子を被った著名人は多い。顧客としては古くはネルソン提督(!)がいる。ワーテルローの戦いのウェリントン公が長靴なら、トラファルガー海戦の名将は帽子だ。チャーチル首相もそうだ。日本では現天皇陛下(皇太子時代)、吉田茂首相、白洲次郎・・・そしてこの私(?)である。 下の画像は私の帽子の裏側にある、Lockのロゴだ。



その帽子の表地はこれだ(↓)。大きなチェック柄のツイード生地で、カントリー度満点の帽子である。日本風に言うとハンチングという形である。



私はLockのツイード生地の帽子をもう1つ持っている。細めのツバがグルッとついて高さもある帽子である。My Fair LadyでProfessor Higginsがしばしば被っていた帽子に少し似た形だ・・・と言ってもわかり難いだろうから画像を載せる。久しぶりに見たが亡きレックス・ハリソンはやはりカッコいい。今にもあのアクセントでペチャクチャしゃべり出しそうである。"I ask you, sir, what sort of word is that?"



下の画像はその帽子の裏側を撮ったもので、縦に何本も走るシッカリしたステッチにご注目頂きたい。この帽子は"crushable"と呼ばれる仕組みで、仮にグシャッと折りたたんでカバンの中にしまっておいても、そこから出した瞬間上記のステッチが効いて、元に戻る仕掛けになっている。とても丁寧な作りなのである。



Lockはこうしたツイード生地のカントリー調の帽子ばかりを作っているわけではない。トップハット他、アスコット競馬場や半世紀前の金融街シティで被っていても不思議は無い超フォーマルなデザインの帽子を多種作り続けている。夏のボート遊びで使う藁製の帽子もある。さらに女性向けの帽子も数多い。

Lockのカントリー趣味豊かな帽子を被り、前回ご紹介したHunterのウェリーズを履けば、あなたも立派な英国田舎紳士だ。game(狩り)にだって出陣出来る(下の画像だ。なんとも愉しげな画面構成である)。



直接お店に行けるなら、そこで老舗の対応を経験すると楽しい。とにかく一流だ。あなたが望まなければ放っておいてくれるし、質問すれば懇切丁寧にあれこれ答えてくれる。しかし「お買い得です」なんてことは一言も言わない。老舗とは、そんな必要の無い店のことを指すのであろう。そしてあなたが勝手な希望を言えばその希望もかなえられるのである(ただしお金はかかる)。

直接の訪問が出来ない時は世界中どこからでも電話、Fax、インターネット、何でもLockに注文が出来る。正当な注文ならば正当に受け付けられ、下の画像のような計算書とサイン入りレター付きで型崩れしないよう立派な箱に入れられて、ご希望の帽子が確実に自宅に届けられる。まずは情報収集から始めよう。Lockに関するほとんどすべてのことはこの老舗のHPでわかる。

http://www.lockhatters.co.uk/

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

正調英国田舎紳士的服飾学(1) Hunter Boot Ltd.

2008-12-14 08:04:53 | モノ・お金
ゴム長靴のことを英国人はよく「wellies」と呼ぶ。イングランドの軍人・政治家でウォータールー(ワーテルロー)で戦勝したことでも有名なウェリントン公(1769-1852)が、戦場に最適な靴として業者に注文して作らせて履いたことに由来するらしい。ゴム長の愛称とニュージーランドの首都名は由来をたどれば同じ人物にたどり着くわけだ。



最近では日本でも釣具メーカーあたりがなかなか良い長靴を出している。米国人が創業者だが今ではいかにもフランスと言うイメージで実際フランス企業であるAigleも、日本でなぜかマーケティングに成功し、そのゴム長が日本でもかなり普及している。いずれもかなり高価ではあるが。しかしなんと言っても歴史に裏打ちされたブランドのパワーと、細かな作りの技術ではこのHunterに敵わない。

上の画像が私のウェリーズに見られるHunter社のロゴである。ゴムを張り合わせてとにかく頑丈なゴム長を作り出し、世界に売り続けた1856年創業のスコットランドの会社である。面白いのはこの会社もフランスのAigle同様、創業者が米国人であることだ。ゴム長という当時の最新ハイテク工業製品が、その時点で成長著しかった米国の人々によって、スコットランドとフランスで生産が開始されるところに歴史を感じる。



今朝は雨だというのに犬を散歩に連れて行かねばならず、これを履いて出かけた。上の画像のとおり、濡れて泥だらけだ。然しながらこれを履いて歩けば「雨やぬかるみなど、何の問題になり得ようか!」と気分はもはや、歴戦で連勝したウェリントン公並みになるである。

日本ではゴム長と言うと、「雨だから仕方が無いから履くもの」という意識が強く、履き心地は二の次である。ところがこのHunter社のウェリーズは違う。分厚くシッカリしてはいるがとても柔らかい高品質なゴムが、親指先端から始まって、踵、ふくらはぎ、最後は膝関節のすぐ下までをピタァ~っと包み、脚を守ってくれる。高さがあることと、ピッタリとふくらはぎにフィットしていることから、藪を歩いていても余計なものが中に入り込まないし、深い雪も問題にならない。脚全体がウェリーズの中でフラフラと泳ぐこともないので、長距離の歩行にも耐える。



もう一つの大きな秘密は上の画像のようなソールにある(これはモデルによる。Hunter社のウェリーズにもいろいろあるのだ)。へたなウォーキング・シューズよりも立派で深いパターンが、土を捉え、ぬかるみを歩くことも可能にする。七里ガ浜住宅街隣接の保護林「広町の森」はしばしばぬかるんでいるが、これなら歩行に何の問題もない。八ヶ岳の山荘でも、周囲の森の藪中の散策や降雪時の犬の散歩も大丈夫。彼の地はしばしば天気が悪く薄ら寒い。そして荒れた草地を延々と歩く習慣を持つ人が多い。そんな風土で長年愛された製品は、そのカルチャー的経験を蓄積してそれなりの水準に達するのである。余所者がいきなり見よう見まねで作っても同じモノは出来ない。

さぁ、どうだ。英国王室御用達。あなたもこれを履けばもはや怖いものなしだ。ウォータールーにも行って戦える。ナポレオンも遁走することだろう。

Hunter社のウェブサイトはこちらだ:
http://www.hunterboots.com/

日本で買うとやたら高い。通販等で海外から上手に仕入れることをお勧めする。日本の靴ならたいてい27cmを履く私の場合、このウェリーズならサイズ9が最適である。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スパイスの饗宴 / 結果は如何に

2008-12-13 22:21:43 | 食べ物・飲み物


前回紹介したカレー作成作業は、半日がかりで終了。ずっと作業をやっていたわけではない。作業開始から食べ始めるまで半日というだけだが・・。光り輝くキッチンの光り輝く鍋の中に、豚挽肉のキーマ・カレーが完成した。大変な作業を終了した達成感で、私の心は満たされた。



食べてみた。まあまあである。炊いている最中から香り高いタイ産ジャスミン・ライス。黄色く見えるのはサフランを入れて炊いたからである。カレーは、スパイスの香りが私の好みから少しはずれる。コクも個人的にはもう少し欲しい。しかし、どうすれば私の好みにピッタリになるのか、よくわからない。カレーは複雑である。



カレーを食べながら最適な音楽はコレ。カラヤン + BPOによるベートーヴェンの5番(1962年録音)。誰もが知る曲だが、私の狭い知識の範囲内に、ここまで早い演奏は他にない。そして私の家には、この曲についてはこれ以外のCDがない。死後かなり経って最近では批判も多いカラヤンだが、コスモポリタンでとにかくやたらとメリハリの効いた演奏を聴かせてくれる。スパイスに反応して額から噴出す汗と、やたら早い「ダ・ダ・ダ・ダァーン♪」は、雰囲気的になぜかよく合う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする