前回の話のつづきである。
鶴岡八幡宮への散歩と鎌倉東急ストアの買い物を終えて、私は自宅に戻った。
そして前々回に書いたPrince @Charles_HRH氏の著書にあるような、フル・イングリッシュ・ブレックファーストを午後になって、しかも昼と夜との中間的時間帯に、作って食べる。
栄養価は抜群。高カロリーで高蛋白。
朝食をしっかり食べたなら、昼と夜の間にこのフル・イングリッシュ・ブレックファーストを食べれば、1日2食で十分でしょう。
夕食よりは昼食、昼食よりは朝食。エネルギーを体内に効率良くチャージするには、1日の中で早い時間帯の食事に比重をかけることが理に適う。
人間ドックの問診票でも、夕食後どれくらいして就寝するか?なんて質問があるでしょう。活動する前に多くを食べ、活動が終わる時間帯に入る前には多くを食べないことが肝要。
夜の食事が主だなんて、誰が決めたんだ? 朝から(あるいは昼間から)いろいろたくさん食べることを「贅沢な食事だ」なんて言うのは、あまり論理的ではない。朝からしっかり食べましょう。夜は軽くね。
ビートルズ時代のポール・マッカートニーの歌でWhen I'm Sixty Four ♪
日本で言うと、森高千里ちゃんの「私がオバサンになっても♪」みたいな曲だ。「ボクが64歳になっても♪」とポールが歌う曲。
私がティーンエージャーでこの歌を初めて聴いた頃、ポールが64歳だなんて想像もできなかった。森高千里ちゃんが50歳を超えたことも驚きであるが、ポールはこの歌にある64歳をとっくに超えており、私も近い将来にそれになる。
Time fliesなのだ。
巨大なマッシュルーム(↓)。ジャガイモじゃないよ。大きさを比較するために、となりにiPhone SE(現行型)を置いてみた。
とたんに走ってきたドガティ君。
マッシュルームの香りがするかい?
では英国的にエールを飲んでみましょう。
ただし軽井沢のブリュワリーの、よなよなエールで。
ベーコン。これは欠かせない要素だ。
次にトマト。
ここが大事だ。トマトを普通に垂直に切ってはいけない。水平に切るのだよ。イングリッシュ・ブレックファースト的ムードを醸しだすのに、これもまた必要な要素だ。
つまらないことだが、「フル」と言うくせに野菜が少ない英国のフル・イングリッシュ・ブレックファーストでは、せめてトマトについて蘊蓄がありそうなところをアピールしましょう。
「おとーさん、どれでもいいからどれかください!」とドガティ君が言う。
無視しましょうね。
トーストを切る。できれば薄切りトーストがそれっぽいよ。日本のは分厚いのが多いからね。
でもこれからつくるものは「トースト」ではなく、「フライド・ブレッド」と呼びましょう。
しっかりフライされたフライド・ブレッドね。
豆。ビーンズ。
これもまた重要な要素のひとつ。
本来なら豆はやさしくちょっと甘く味付けて煮るのだろうが、ここは茹でたキドニーとグリーン・ピースをそのまま塩味で食べよう。面倒なので。
巨大なマッシュルームを切ったもの、厚めにスライスされたベーコン、加えてソーセージがスタンバイ。
トマトとマッシュルームを焼き始める。
「頼むから、何かくださいませんか?」と懇願するドガティ君。
いつも申し上げている通り、何もあげられないのですよ。
エールをどんどん飲みながら調理。
トマトとマッシュルームはよく焼けた。これでいいだろ。
次にベーコンとソーセージ。
もう我慢がならないドガティ君。
切実そうな視線。
無視しましょう。彼の健康のため。
ニンゲンはそれなりに覚悟して楽しみましょう。おいしいものほど、ちょっと問題があったりするけどね。
これでもか!みたいな風景が続く。
これはもうダメ押しの高カロリーで、となりの小さなフライパンに溶かしバター。
そこにトーストを突っ込むのである。
悪徳の高カロリー的食べ物だ。
でもね、先述の通り「トースト」とは呼ばず、イングリッシュ・ブレックファースト的に「フライド・ブレッド」と呼ぶべき食べ物。
これもまた理に適う。
なかなか溶けない固いバターをただトースターで焼いただけのパンに載せて食べるよりは、こうしてフライパンで高温にして溶かした液状バターにパンを突っ込んでそのバターを全部パンに吸わせながら、しっかりパンを焼いた方がおいしいに決まってるのだ。
でたらめにおいしいよ。
そしてとなりのフライパンでは、目玉焼きの段階に。
フライド・ブレッドが完成だ。
おいしそう。口に含むとバターがにじみ出て来る。
すると、出来たよ。
フル・イングリッシュ・ブレックファースト。
高蛋白質で高カロリー。
これを食べれば、誰でも元気になる。
作っている途中で我慢が出来ず、齧ってしまったフライド・ブレッドもあるのだ。
安いトーストもバターを奥深くまで吸い込み、かつこんがり焼けて、極上の食べ物に化ける。
すぐ横には、世界一おいしいビールのギネス・ドラフトもあるぞ。
コク、甘み、クリーミーな泡。
楽しみましょうよ、午後遅くに食べる英国の朝食的な昼食。
強烈にハイ・カロリー。
本来は朝食だが、鎌倉で腹を減らした観光客(特にオトコ)にこれを朝から晩まで提供するとウケるんじゃないかな。鎌倉への観光客は重心がオトコよりオンナに偏ってはいるけれどね。
店のメニューはこれとフィッシュ&チップスの二択。簡単。しっかりしたエールやミルクティも提供して。栄養的にサラダが足りないと思う人もいるだろうから、リクエストに応じてオシャレなサラダもいくつか個別に提供。それにフライド・ブレッドを付けて、ヨーグルトやアイスクリームなんかも提供しちゃおう。
店名は「フル・イングリッシュ・ブレックファースト(昼も夜もやってます)」みたいな(笑)。あるいは「フライ・アップ(イングリッシュ・ブレックファーストの別名、俗語)」でもいいかも。新しモノ好きな日本人と、日本の変なもの見たさの一部の英国人観光客がやって来そうだ。
ベーコン、ソーセージ、バターがしみたフライド・ブレッドはすでに塩味が効いている。
それ以外のものも加熱されているしそれ自体の味もあり油もついて、十分それで食べられる。しかし必要ならクレイジーソルトを使うとおいしいよ。アメリカ製だけどね。
楽しもうね。
クラシカルでイングリッシュ的な重い朝ごはんを、全然違う時間帯に食べましょう。
元気が出るよ。
ギネス・ドラフトもあるわけで、気分はほとんどイングランドのどこかのパブだ。
ごちそうさまでした!
テーブル下で粘るドガティ君。「ボクも何か欲しいなぁ~」
残念でした。
君にはいつものドッグフードが用意されていて、それは毎日18:00に決まった量がもらえるからね。
ところで・・・みなさん、間もなくサー・ポール・マッカートニーのニュー・アルバムが出ますよ。
「Lockdown中にRockdownして」作ったアルバムだそうだ。
自分で曲をつくり演奏して歌う。
お元気でなによりだ。出たら購入しようっと。
続いて、どんどん掲載しちゃう。
英国ではこんな食事もありですよ。
徹底的におかしいのが好きな方は最後までご覧くださいね。